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大学時代に出会った素晴らしいグラブ


こんにちは。
FIVEの吉川です。

私はグラブ工場の息子として生まれ、自身のグラブ職人をしているわけですが、
そんな環境に生まれた影響で幼い頃から野球をしていました。

奈良県在住の私はもちろん阪神タイガースファンで、
小学校に入学する前から公園でタイガースのユニフォームを着て
野球をしていました。

大した実力があったわけではありませんが、色んな縁に恵まれて大学野球まで続けることができました。

私の所属していた大学は1部リーグに所属していました。
当時は優勝争いするような実力はありませんでしたが、
甲子園に出場したことのある選手もいてレベルは高かったように思います。

入学当初、グラブ工場の息子が故にいろんな選手のグラブに興味があり、
置いてあるグラブをよく観察したものです。

私が1年生の時の4年生で守備が超絶に上手な方がいました。
有名校で甲子園に出場された先輩は守備だけなら
トップレベルでもやっていける程のレベルだったと思います。

ある日、先輩のグラブがベンチに置いてあったので
目を盗んで手を入れてみました。(怒られるわ 笑)

そのグラブをはめると、守備が上手くなかった私でも
『捕れそう』という感覚になりました。
感覚的な話ですが、ボールが勝手に捕球ポケットに入ってくるイメージ。
掴みにいくというよりは、ボールが入ってくるという今まで味わったことのない感覚でした。

その先輩は特別にそのグラブを作ってもらっているわけではなく、
カタログに載っているような商品を自身で型を付けて
大切に育てていたのです。

私が現役の10年以上前は自分でグラブの型付けをしている選手は沢山いました。
今の学生はほとんどの選手が野球用品店で型付けの依頼をされます。
それ自体は悪いと思いません。むしろ腕のある方に依頼すると凄く捕りやすくなります。

ただ私は設計や製作段階から型が付けやすく、
私が先輩のグラブで味わった感覚のような『捕れそう』と思える
グラブを作れるはずだと思っています。

現段階でも自信を持ってグラブの設計、製作をしていますが、
まだまだ追い求めて行きたい。

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