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【短歌】明日までのモラトリアムが冗長で記憶を飛ばす薬がほしい


死にたいや悲しいを生むこまったらいつでも呼べるきみを呼ぶため


ひとつずつ夢を叶えて老いていくホールケーキを丸ごと食べた


あの丘にプラネタリウムがあるのです だから終電乗り過ごしてね


五七五七七うまく使えない人を言葉で刺し殺せない


なんとなく泣いたら許される気がして咀嚼音すら優しい今日は


明日までのモラトリアムが冗長で記憶を飛ばす薬がほしい


いま特に不満はないのですけれど叫びたくってメーデーメーデー


あいうえおやっぱりうまく言えないわねえあの表を燃してください


体言か用言か感嘆詞になればとりま将来安泰だよね


舐めさしの飴玉宙に晒されてなんということもなく異世界


心臓の電池交換忘れずに 今日の夜半は冷えるみたいだ


いつまでも 変らず僕の恋だった 君の背広に手向ける花弁


君の服変わらず今も取ってありますたまに上から被せて寝ます


アメリカの海岸沿いに家買ってバナナフィッシュを死因にしよう


読みさしの絵本を埋めて帰らない 波打ち際に立ち上る夢


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