【短歌】地表ごと灼く祈りにも似た冬を死ぬまできっと待ちわびている
地表ごと灼く祈りにも似た冬を死ぬまできっと待ちわびている
晩酌のチューハイ缶は燃えるゴミはやく地球を壊したいので
失恋の予行練習かさねてはまだ見ぬ傷をなぐさめている
思い出を残して窓は閉ざされる23時のベルトコンベア
あおじろく眠れぬ夜を媒介に布と肌とが溶け合っている
手放した車椅子へと射す西陽あなたのための世界の終わり
つらいとか死にたいとかじゃないんですただ救済が足りないんです
聞く価値もなしと思えば手のひらに溜まりゆくのは下の句ばかり
売りつける相手を選べはしないから歌ではきみも僕に優しい
二軒目は画材屋へゆくまだ君のいないこの町は息がしやすい
下り坂 去りゆく君の背中から立ち上がる影 白日の夢
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