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第32回 完璧主義を手放し、フィードバックを受け入れよう

皆さんは、他の人から自分についてフィードバックを受けたとき、どう感じますか?

例えば、自分の仕事の進め方について、仕事の成果に対して、チームへの貢献について、ここがよかったよ、これが助かった、こんなフィードバックはとてもうれしいですよね。もっと頑張ろう、と思うかもしれません。

逆に、もっとこうしたらいいんじゃないかな、ここがあまりできていなかったからもっと力を入れるといいよ。こういったいわゆる自分のネガティブポイントに触れられたとき、皆さんはどう感じるでしょうか?

1.フィードバックを受けることが苦痛でたまらなかった

実はわたしは他者からこのネガティブなフィードバックを受けるのがとても苦手でした。すごく大切なことはよく分かっており、フィードバックしてくれる相手もサンドイッチ法で(フィードバックの順番として、ポジティブなフィードバックから始まり、そのあとにネガティブなフィードバックがあって、ポジティブな応援、メッセージで締める方法)、しっかりわたしが受け止めやすいように伝えてくれるのですが、どう伝え方を工夫しようと、このネガティブなことを言われるのが本当に嫌で苦手でした。わたしは完璧主義で、完璧を目指していつも全力でやっているので、ネガティブなフィードバックを受けると、完璧を目指したのに完璧でなかったということを突きつけられるようで苦しかったのです。

なぜこんなに嫌なのか、ある日改めて自分なりにこの件について深く考えてみました。(ちなみにこれはわたしの強みである「内省®」を働かせました)

そこで気づいたのは、人には完成形があって、その完成形になって初めてやりたいことができる、人にも教えることができる、何かが実現できる、裏を返せば完成形でない限り、実現できない、人にも教えることができない、何も実現できないと無意識に思い込んでいた、ということでした。

この無意識の思い込みがあったからこそ、わたしは完璧さに縛られ、それを「崩す」フィードバックをとても苦痛に感じていたのだと腑に落ちました。

2.フィードバックを喜んで受け入れられるようになった理由

その後どうしたかというと、わたしは自分の中にある「人の定義」を書き替えました。それは、「人には完璧な完成形がある」ではなく、「人は、皆、進化・成長し続ける存在である」としたのです。人は必ず進化・成長し続けるから完璧な姿なんてそもそもないのだ、そう心から思えた時、心はとても楽になりました。

そこからは、自分から周囲に積極的にフィードバックを求められるようになり、周りの意見もいやいやではなく、自ら進んで取り入れることができるようになりました。自分にはない新しい視点が新鮮で、前向きな気持ちで受け止められるようになりました。

3.誰もが進化・成長し続ける存在。そのために欠かせないのがフィードバック

組織において、ネガティブなフィードバックを受けることは、特に地位や年齢が上にいけばいくほど、現実的にそういう場面が少なくなり、かつ心情的に受け入れがたくなるというハードルがあるかもしれません。

でも、わたしたちが自分の満足のいくキャリアを育んでいくために、さらに進化・成長していくために、他者からのフィードバックは欠かせません。わたしたちには、自分だけど自分には見えない、分からないことがたくさんあるからです。(ジョハリの窓で言うところの、自分は知らないけど他者が知っている領域です。誰もが必ずあります)

わたしたちはみな誰もが、進化・成長し続ける存在。これは老いも若きも経営者も新入社員も親も子供も誰であろうとみんな一緒です。
他者からフィードバックを受けることは、自分を発見し、新たな可能性を知るとても有意義な経験です。自ら新しいものに心を開き、成長し続けながら、いつまでも完成しない人生のプロセスを楽しんでいきましょう。

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