【詩】祝杯・3 of Cup

3人の乙女たちは
カップを高く掲げ
喜びの舞を踊っている

愛情や受容といった
女性的なスートであるカップは
創造性を象徴する3と出逢った
するとたちまち
この創造性は豊かな生産性に
変化していくのだった

それぞれ違う色の布を纏った
女性たちのまわりには
果物や野菜などの収穫物があり
3つの別々のものが調和して
豊穣さを生み出していることを
ほのめかしている

女性性の3つの様相について
女神の系譜の中で
かつて明らかにしてきた
気高く潔癖な処女
産み育む母
知慧と力を持つ老賢女
別々の色の服を着た3人の中に
その面影を見る

大アルカナの3番は
女帝のカードであった
3という数に男性性を見るものも多いが
タロットカードでは女帝を当てている
3の持つ生産性を
女性相として見ているのだ

女帝のカードとカップの3は
共通するイメージを背負っている
豊穣と喜び
しかし女帝は
たった一人玉座に君臨する
それに対し
カップの3では分かち合っている
そこに大きな相違がある

女性たちは踊りながら
喜びを共有する
新たなコミュニティであるとか
活性化するコミュニケーションを
私たちに喚起させるだろう

ここに生まれる創造は
溢れんばかりの感情を
仲間と共有し合うことによって
より豊かに拡がりを見せる

背景の水色はこの豊かさが
単に物質性にとどまらず
精神性の高いものであることを
示しているのだ