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大学教育

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大学教育に関わるテーマについて考えたり、学んだことを書いた記事をまとめています。
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#オープン学級通信

アクティブラーニングに関するメモ

「アクティブラーニング」は、大学の大衆化に伴って、高等教育において取り上げられ、初等・中等教育へも広がっている。今や、教育の現場にいれば、よく耳にする単語に一つになっている。 教育政策がどれほど教育現場へ影響を与えるのかを、アクティブラーニングを通して、強く感じる。 アクティブラーニングとは何か。ここでは二つの説明を取り上げよう。 教師が一方向的に何かを伝えるのではなく、学生が何か(書く・話す・発表する)をしながら、その講義で獲得すべき能力を醸成する営みがアクティブラー

大学における合理的配慮に関するメモ

九州大学に勤めていた頃、合理的配慮に関するセミナーを企画したり、関連セミナーに参加したりしていた。今回のnote記事はそれらで学んだことに関するメモだ。 合理的配慮(reasonable accommodation)の広がりは、2006年の「障害者権利条約」で取り上げられた「障害の社会モデル」に端を発する。これは障害の原因は、個人の機能障害や能力障害ではなく、「社会的障壁」の存在にあるという考え方である。 そして、社会的障壁を除去するための適当な変更や調整(=合理的配慮)

第6回大学教育イノベーションフォーラム「若手からみた大学教育とFD・SDの未来」への参加から考えたこと

2021年10月28日(金)にオンラインで開催された第6回大学教育イノベーションフォーラム「若手からみた大学教育とFD・SDの未来」を視聴した。この会は全国各地の教育関係共同利用拠点(大学の職員の組織的な研修等の実施機関)が加盟している大学教育イノベーション日本が主催しているものだ。 参加直後にTwitterにもメモを書いたのだが、大変興味深い会でいろいろと考えさせられた。ので、改めて、このnoteにも当該フォーラムへの参加から考えたことを綴りたいと思う。 さて、今回のフ