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イギリス人が天気の話をするのは…

イギリス人は、天気の話をするので有名です。
天気のことが挨拶代わりになっています。

雨であれば「せっかくの夏なのに、なんてまぁ
気持ちがふさぐ天気かしらねぇ!」

晴れたら晴れたで「今はいいけど、きっと
長くは持たないわよ。気まぐれだからね、
イギリスの天気は!」と。

この町は気さくな人が多いので、知らない者
同士でも冗談めかしながら、こんなふうに
交わしてくれる挨拶はやっぱり心が和みます。

イギリスの天気は変わりやすい。
雨が降ったと思ったら、晴れ間がのぞく。

もう大丈夫と思ったら、またいつの間にか
灰色の雲が空をおおっている。
そんな感じです。

だから、この変わり身の早さが話題にのぼる
理由だと思っていました。実際、よくそう
言われています。

でもね、今回7年ぶりに戻ってきて
それだけではないぞと思ったんです。

前に住んでいたタンザニア。
水が止まる。
電気が止まる。

朝起きると、バスタブには巨大なウデムシが!
戸棚を開けると、ありんこの行列がビッシリ。

その後に引っ越したモンゴル。広い国土なのに
渋滞が慢性状態の首都。どこに行くにも時間が
かかって、1日ひとつの予定で精一杯。

真冬の外歩きは、氷でツルツル。氷が溶けると
地面の覆いがなくなり、今度は砂あらしに。
雨が降れば排水溝のない都心は一気に水浸し。

目の前に降ってくる難題をひとつひとつ
クリアするのに精一杯。
気づけば一日が終わっていました。

イギリスでは、これらは解決済み。
課題はゼロではないけれど、
急を要することは、ほぼ起きない。

時計の針がチクタクと規則正しく、静かに時を
刻んでいく中、目まぐるしく変化しているのは
天気だけ。

だから、おのずとそっちに注意が向くんだわ。
そう思いました。

振り回されつつ、それがエキサイティングで
もあった賑やかな生活から
180℃転換したこの静寂な環境。

この静けさに慣れるには、まだ時間が
かかりそうです(笑)。

写真)近所の湖。これだけでも静けさが
十分漂ってくるでしょ?(笑)

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