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小学校授業「グローバル+ロジカル」への挑戦


国際理解」や「論理思考」を行う小中学校は増えてきています。

ただ、これまでの科目を担当してきた先生方にとっては、こういった新たな分野に十分に取り組める知識や経験、時間的余裕がないことも事実です。

それが故に、”とりあえずできる範囲で”取り組んでいるケースが多いのではないかと推察します。


娘のいる小学校でもそういう状況であることは親としても分かっていたので、私が教えている横浜国立大学の留学生向けBBA(Bachelor of Business Administration)プログラム: MBAの学部版 の各国からの留学生とうまくコラボできないかと考えてきました。


その取り組みを3年前からその小学校で始めており、プログラムによって高学年に絞ったり、全校を巻き込んで「(単発ではない)一連のプログラムとして」一緒に進めてきました。


これまでは、「グローバル化」に重きを置いてきました。横国の留学生を20~30名連れて行くと、それだけで計15~20か国の国籍になります。小学生にとっても、一度に15~20ヵ国の外国人と直接会えることは普段の生活においてはなかなかない経験です。


ただ、よくある「ふれあい」や「交流」で終わらせることはしません。毎回テーマやゴールを設定してアウトプットを一緒に出すことを目指してきました。それには、お互いのことを知り、どうやって言語や文化の違いを克服しながらコミュニケーションを取って、共同の形を作るかという結構大変なプロセスを経験します。それは今の小学校の先生方の努力と工夫だけでは実現できないが故に価値があります。


そして、今年はそこに、私の授業の内容(問題解決や論理思考、ロジカルシンキング)を更に高学年向けに織り込んで進めます。


具体的には、留学生の出身国について小学生が事前に調べ、そのアピールの仕方を考えておきます。留学生がそこに来て、時間内にチームとしてのアウトプットに仕上げます。


そのためには

 ・なぜそれがアピールポイントになるのか

を論理的に言わなくてはなりません。

論理的に言うためには、例えば、「他との比較」や「データや数字による表現」などが必要です。特に言葉や文化が違う外国人にもわかるように伝えるには、「私はこう思う」だけではNGなのです。


もちろんいきなりぶっつけ本番ではうまくいかないので、私が事前に小学生の指導(考え方やプロセス、ポイント)を、準備段階で入って行います。


留学生視点で言えば、がっつり小学生に頼られながら、自分のリーダーシップとファシリテーション力(いずれも大学のプログラムで学んでいること)を発揮して成果を出すことを求められます。

同時に、普通は経験できない”超日本的”とも言える日本の公立学校教育の一端(給食や掃除などは外国人にとっては驚き)に触れる機会と、学校給食を食べられる機会というReward(報酬)が得られるわけです。


さあ、頑張ろう!


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