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心理的安全って要するに仲良しってこと?→違います

チームワークの向上に不可欠な『心理的安全性』についてお伝えするシリーズ記事8日目の今日は、心理的安全性と責任感の関係についてお話ししたいと思います。

心理的安全性という言葉だけ聞いて、「要するに仲良しってことですよね?」みたいに思われる方がどうやら多いみたいですが、実はそうではないんです。

心理的安全なチームは単なる仲良しグループではない

「心理的安全性というのは、お互い気兼ねなくなんでも言い合える雰囲気のことです」って説明をすると、「学生時代の友達同士みたいな仲良しな感じですね?」みたいに思われる方は多いみたいです。

確かに学生時代の旧友とはお互い気兼ねなくなんでも言い合うことができて、とても気楽です。確かに、“心理的”に“安全”な場かもしれませんが、でもそれだけでは少し足りません。

何が足りないかというと、“1つの目標に向かう”ということが足りないんです。

組織開発の視点から見れば、チームである以上、共通の目標に向かっています。その目標を達成するために、お互い気兼ねなく発言し合えるというのが本当の意味の心理的安全性です。

つまり、目標達成のために、ちょっと言いづらい反対意見や突飛なアイデアや基本的な質問も、気兼ねなく言い合える環境ということです。

むしろ普通なら言いづらいようなこともお互いに言い合い受け止めあいましょう、というスタンスは、慣れてないと結構しんどい雰囲気かもしれません(心理的“安全”とか言っておきながら…)。隠し事とか一切ないですからね。すごく透明性が高い。空気を読むのが得意な日本人にとっては余計に難しい環境かもしれません。

でもそんな環境だからこそ、チームメンバーそれぞれの個性が活きてくるんです。個々の価値観がチームという場に出てくることで、新しいシナジーが生まれるんです。

個々人においては、自分の発言が受け取ってもらえる、自分の考えを素直に話さなきゃいけない、という環境が、責任感の向上へと繋がると考えられます。「自分の考えはこうだ」としっかり責任を持って発言する。

自分の発言もチームで目標達成を目指す上で必要なんだと感じられれば、自ずと責任感も湧いてくるということです。

最初の話に戻って、心理的安全な場とは単なる仲良しグループではないと言いましたが、単なる仲良しグループなら個々の発言に対する責任感は低く、それはただ“快適な空間”と表現できます。

心理的安全な環境で、かつ個々の責任感も高い環境こそが目指したいチームの姿です。そんな環境ではチームが常に学習して成長する環境であると言えます。

ちなみに、現代の企業によくあるのは心理的安全性は低いけど個々の責任感は強い、みたいな状況で、これはただただ不安を生みます。自分の発言や仕事には責任を持って取り組むけど、現場の心理的安全性が低いために、発言のタイミングを伺ってばかりいるなど、不安要素がたくさん出てくるのです。

なお、心理的安全性が低く、個々の責任感も低い環境というのは、お互いに無関心で何の成長もない残念なチームです。もやはチームではなく、ただ同じ場所に人が集まっているだけ、と言われても仕方ありませんね。(ちょっと言葉が悪いですが…)

ということで今日お伝えしたかったのは、心理的安全な場づくりをすることで個々の責任感も増し、チームの成長機会につながるということ。

あるいは、個々の責任感が強いチームなら、あとは心理的安全性を高めるだけで目標達成に近づけるということ、です。

チームメンバーそれぞれが自分の仕事に責任感と誇りを持ち、チームで成長していける組織を作っていきたいですね。

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