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なかやまきんに君について

50歳を過ぎたあたりから、太りやすくなった。私は体重は計らないが、服がきつくなると、(ああ、体重増えたな)、と気づく。ここ20年ほどは、週3回、5キロほどの山道をジョギングしているが、体重が増えた時は、少し余分に走るだけで、ダイエットはせずとも元の体型にスーっと戻った。それが、最近は効かない。ダイエットをしても、あまり効果がない。
 
そこで、昨年からYouTubeを使って生まれてはじめて筋トレをはじめた。しばらく真面目に取り組んではいなかったが、最近、なかやまきんに君の動画を発見した。彼の筋トレの動画ばかりでなく、栄養学の講義のような動画も全てチェックした。効果てきめんである(ような気がする)。
 
きんに君によると、体重を減らすことが重要なのではない。それよりも余分な脂肪を減らして、筋肉をつけて健康なカラダになることの方が重要なのだそうだ。
 
きんに君の動画を見て、食事も改善した。これまで、私は炭水化物多めの食生活を送ってきたようだった。意識してタンパク質を多めにとるようになった。
 
私は中学1年の時から、つまり42年間、朝食を採ったことがない。低血圧のせいか、起きぬけは食欲がなく、無理に食べようとするといつも気持ち悪くなった。しかし、きんに君が、「朝は栄養のバランスのいい食事をしっかりと採ってください」、と動画で言っているので、抵抗はあったが、朝、軽い朝食を採るようになった。なんでも、朝食を抜いて、空腹なために昼にドっとに食べると、血糖値が急に上がって、カラダに負担がかかるのだそうだ。
「カラダに余分な負担をかけるのはやめましょう」と彼は言う。
 
そこで、ゆで卵1個やチーズ1切れでもいいから、何かを腹に入れるようになった。今のところは調子がいい。
 
何かにつけて、
「私のトレーナーが言うには……」
「私のトレーナーによると……、」
「私のトレーナーが言ってたんだけど……」
を連発していたら、家族に凄く嫌な顔をされた。特に、チョコレート、ケーキ、クッキー、アイスクリームに目がなく、腹がポッコリと出ている夫は聞く耳もたず、という態度だ。州大会に出場するほどのアスリート(水泳)の長女は、そんなの、全部知ってます、と取り合ってくれない。なので、ここで日本語で書いている。
 
筋トレ、栄養、食事、そしてダイエットについても博学なきんに君だが、運動不足気味の初心者を見捨てることはしない。
 
以下の掛け声はきんにく君の、初心者むけの筋トレの動画から、抜粋したものである。
「自分のペースで、落ち着いてゆっくりいきましょう!」
「はい、もう少し、もう少し!」
「うわっ、気持ちいいですね! はい、効いてきます」
「背中、効いてますか?」
「あと5秒! がんばれ!」
「きつい時は笑顔でいきましょう!」
「大丈夫、大丈夫! 一緒にいきましょう!」
「さあ、腕を意識して。一回一回を大切に!」
「頑張れ、最期! さあ、ここで自分に負けません。自分に負けない!」
「さあ、ここが最期! 諦めないで一回一回丁寧に!」
 
こんな素敵な方に、こんな風に勇気づけられたら、中年のオバサンは、もうダメかも、と思っても、頑張ってしまう。
 
それに、あの各動画の最期で見せる、閉めの「パワー!」という掛け声。そして、あの爽やかな笑顔。先日、掃除機をかけながら、
「パワー! パワー! パワー!」
と、きんに君式に連発していたら、思春期の次女に、
「うるさい! もー、スッゴい、イラつく!」と怒鳴られた。
 
家族は冷たいが、きんに君の動画で筋トレに励み、ジョギングも続けるうちに、カラダが締まってきた(ような気がする)。毎日、少しずつでも続けていきたい。
 
 

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