よしひこ

ぼんやりしたまま。

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最近の記事

23年4月18日、たぶん忘れる

桜が終わった。 少し赤っぽい花の萼が木に残り、緑の葉っぱが見え始める。 きれいな景色をあまり写真に残すことがない。 見た通りの色や質感がどうしても残せないから。 写真に残せば「きれいな景色」としてはずっと残るのだろうけど、その写真が記憶を上書きしてしまっては、なんだかもったいないと思ってしまう。 そんなこと思いつつも、今まで見てきた素晴らしい景色のいくつかはしっかり忘れているんだと思う。 いろんなことを忘れながら、来年も桜を見て「きれいだね〜」と呑気に言うんだろうな。 たぶん

    • 23年3月23日、よく喋るおっちゃん

      某日午後。それはもうめちゃくちゃ喋るおっちゃんに会いました。 喋って欲しくてこちらからお願いして会ったのでそれは全然大丈夫なんですが。 半時ほど膨大な知識量を一方的に浴びたせいか、帰路に着く頃にはもう動けませんでした。 思った以上に疲れてしまったようです。 おやつの時間くらいに帰宅。少し休もうとソファに身を預けて、ハッと気づくとあたりが暗くなっていました。 驚いて時計を見ると、もう夜ご飯の時間です。 時間が溶けてなくなってしまいました。 あのおっちゃん、妖怪かその類いだったの

      • 23年3月10日、色の名前

        常盤色、鳩羽色、黄櫨染、憲法黒茶。日本の伝統色は名前がいいなと思う。 ひらがなにすると急にかわいくなる名前もあって面白い。「しののめいろ」とか「とめこん」とか「おめしちゃ」とか。 動物の名前が入っているのもかわいい。駱駝色、狐色、海老色。 密陀僧、左伊多津万色、猩々緋、玄あたりの強そうな感じもアガる。 「あら奥様、壺菫の履き物がとても素敵ね」とか「根岸色の上着か、粋だねあんた」とか言いたい。

        • 23年3月1日、音楽

          暇さえあれば音楽を聴く。 年代も分類もこだわらずに聴いているので、アーティストのフォローリストがかなり混沌としている。 聴いておきたい名曲や新譜が多すぎていろいろと追いついていない。 音楽の情報を取り込む器官にどうにかして直接インストールしたい。 外付けにするのもありかもしれない。 アップルあたりが開発してくれたらいいのに。

        23年4月18日、たぶん忘れる

          23年2月22日、古い香水

          最近、香水をそばに置いている。15年前に購入した香水。 それでも今も素敵だと思える瓶のデザインだし、香りもまあ好き。 さすがにそれをつけて外出するのは気が引けるので、ルームフレグランスのようなインテリアのような存在になりつつある。 唐突にオシャレさんになりたい時が来ると、ふしゅっと自身にふりかけるときもある。 でもまだ減らない。たぶん底から湧いて出てるんだと思う。怖い。

          23年2月22日、古い香水

          23年2月15日、ミスプリント

          画質を「最高」にして印刷ボタンを押す。 プリンターがゆっくりと反復横跳びをして、うまいこと紙にインクを乗せてくれる。うぃーおんうぃーおん。 いつもより時間がかかるはずなので、紙を吐き出し切るまでソファに座ってネット記事を読む。 読み切ったところで目をやるとミスプリントしていた。 ただネットを見て過ごす人になってしまった。ふりだしにもどる。

          23年2月15日、ミスプリント

          23年2月7日、思い出したように

          21年を最後に書くのをやめていました。 そうは言っても、仕事や趣味で定期的に文章を作ったりしていたので、さすがに日本語は覚えています。あいうえお。 久しぶりに見るこのだだっ広い白の空間はやはり落ち着きますが、ちょっとだけ緊張します。緊張するようなことを書くわけではないけれど。 ここで何も書かなかった期間は、本当に普通に過ごしていました。 仕事をしていろんなことを覚えましたし、人見知りで小心者を少しでも緩和しようと人とのコミュニケーションを増やしてみたりもしました。映画をたく

          23年2月7日、思い出したように

          【脳内垂れ流し】21年10月12日(火)

          仕事の執筆を残しているときに、ここに文章を残したくなる現象は、試験勉強前に漫画や読書にハマる現象によく似ている。 小学生の頃、読書家でかわいい女の子が「テスト前に本を読みたくなるのは、現実から逃げたい時なんだよ☆」と教えてくれた。締め切りが近い時、仕事が手につかない時、よくこの言葉を思い出す。 デスクの横を見ると、数日前から図書館で借りた本が積み上がっている。読みかけの岸見一郎氏の本が見える。その下にある、表紙に釣られて借りた別の1冊はつまらなくて途中で読むのをやめた。(最

          【脳内垂れ流し】21年10月12日(火)

          生徒も先生も自由になればいいじゃない。校則についてちょっと考えたい。

          最終学歴を終えてから10年ほどが経過しました。わりと大人です。 学生時代のわたしは終始うつうつとしていて、いろんなことに対して無関心だったように思えます。対人関係も希薄で、勉学に対してもこれといって突出するものもなく、スポーツに関しては同じ競技を6年間も続けたわりには熱くもなれず、ティーンの醍醐味である恋愛もおぼろげです。 もう古い話ですが、メディアで「ツーブロックが校則違反の学校がある」という情報がピックアップされてましたね。 目にした当時はそこまで特別な思いはなかったの

          生徒も先生も自由になればいいじゃない。校則についてちょっと考えたい。

          私にとってnoteは、まだ少しだけ怖いところ。

          このnoteには、感傷的な内容は書かないようにしたいなーと思いながら、書いていました。 例えば、今日つらかったな。何かに吐き出したいなという場面があるとしましょう。感情のままに書くのはとても簡単ですが、それを見て同じように悲しくなったりする方もいるんじゃないかなと思うのです。そう思うと、なんだか気が引けてしまいます。 それから、文章を書くことは好きですが、メッセージのやりとりは苦手です。自分の思いを伝えるには長文になってしまうし、簡潔にすると冷たい印象を与えてしまう。私の文

          私にとってnoteは、まだ少しだけ怖いところ。

          まったく身にならない「私の勝負曲」の話

          世間一般的な「勝負」とはなんだろうな、と考えます。 会社の今後を左右するほどの大きな仕事がかかっているプレゼン、推しの卒業コンサート、愛するパートナーに焦がされるような一夜、待ちに待った学生最後の運動会、片思いのあの子に告白をする日、すべてをかけたお芝居を披露する日、夢の舞台を目前にした試合、など。 心は不自然に浮かんだと思えば、突然からだの底にズシンと沈み、たいへん落ち着かない。いざ勝負の場に立てば、自分の周りは凪のように静まり返り、ただ始まりの合図だけを待つあの時間。生き

          まったく身にならない「私の勝負曲」の話

          フリック入力か、それ以外か。noteを執筆する端末のベストってなんだろう。

          記事(というほど大した内容のものはありませんが)をアップしてから、画像を添付し忘れるだの、文章がおかしいだので、ちょこちょこと直して再投稿しています。 他の執筆者の方が「確認はちゃんとしてね。 三回ぐらいは見たほうがいいよー」と書かれていますが、私は今日も大雑把に投稿しています。 タグも投稿後に追加することが多いです。書きたいものをいっとき書いたあと、noteのタグ募集のページでちょうど良さそうなタグを見つけてしまいます。一つ前に投稿した記事は「#雨の日を楽しく」のタグを見

          フリック入力か、それ以外か。noteを執筆する端末のベストってなんだろう。

          雨に関するオノマトペと、誰かに与えるなんらかの印象。

          会社員をしていた頃、雨が降る季節になんてことない社内メールをしたためました。本文の前にたわいもない文章を入れていたのですが、雨にちなんだ内容を書きました。 その時は、「雨の音は集中力を高めるらしいよ」ということを100文字くらいで書いたんですが、今日は違うことを書いてみることにします。 オノマトペというのは、物事の質感や状況をちょっと具体的にする文章のパーツのようなものです。 例えばコンビニでよく見る、あの長くて白いちぎりパン。「ふわふわ」とつければなんだかバターをたっぷ

          雨に関するオノマトペと、誰かに与えるなんらかの印象。

          ドラクエ35周年。キャラクターから感じた「ジェンダーフリー」

          人気ゲーム「ドラゴンクエスト」が発表されてから35年。シリーズのファンが10歳でドラクエに出会ったとするならば、現在は45歳です。社会の荒波を乗りこなし、人生の延長線上で出会う責任というものに誇りや重さを感じながら、ゲームを購入したあの日の帰り道、待ちきれず説明書取り出し、これから待っているであろう冒険に心を躍らせたあの日は忘れられないものでしょう。もはやアイコンとなっているスライムも35歳になりました。壮齢です。 子どもの頃からドラクエは大好きです。兄と父が先にプレイして

          ドラクエ35周年。キャラクターから感じた「ジェンダーフリー」

          父の車を思い出しながら。シンボルマークについて

          例えばトヨタのマーク。一筆で書けるシンプルなデザインですが、あれが一番のお気に入りです。白地にモノトーンでも、カラーが入っていても、銀のエンブレムとしても大好きなマークです。 子どもの頃、父はトヨタの大きな車に乗っていました。砂浜も難なく走り抜ける頑丈な車です。風の強い日も大雪の日も、父の車はびくともせずどんどんと前に進んでいました。 天気の良い休みの日に、父はよく車を洗っていました。大きな車は洗うのに時間がかかりますが、スポンジを使って隅まで丁寧に汚れを落とし、最後はつ

          父の車を思い出しながら。シンボルマークについて

          あいさつとスキとフォローが上手にできません。

          通っていた高校は、あいさつを重んじる系の校風でした。工業系の高校でしたので卒業後すぐに社会人となる場合も多く、学校の教育方針からそうなったんだと思います。縦割り社会のようにバキバキした雰囲気もあったせいか、いまだに当時の先生や先輩にあいさつするときは緊張します。インタビュアーとして企業の社長とお話するほうが気が楽です。 高校時代は、先輩を視界のすみにとらえると、遠くでも聞こえるように「コンチワッ」と言わなければいけません。後輩ができたらできたで、発言元が定かではない「コンチ

          あいさつとスキとフォローが上手にできません。