【2020年10冊目】Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法

はい、ついにこの本について書いていきます。

「令和元年、最も売れたビジネス書」でおなじみ、"Think clearly"です。

この本では、サブタイトルにもある「よりよい人生を送るための思考法」が52個紹介されています。

いつも通り、「この本を一言で表すと、こう。」というのを描きたかったのですが、このサブタイトルがまさにそれです。

いい意味で、「52個の思考法が載っているだけ」なので、意外と読みやすいです。

では、52個の思考法のうち、私が特に気になったものを個紹介します。


1、考えるより、行動しよう

 いい文章は考えている時ではなく、書いている時に生まれる。セールスマンは話術の研究からではなく、数多くの失敗からセールス方法を学ぶ。

⇨人間には「思考の飽和点」がある。そこに達したら、あとは速やかに行動せよ。

⇨行動の結果、「望んでいたものを手に入れられなかった場合に、手に入れられるのは経験である。」


2、なんでも柔軟に修正しよう

 飛行機が予定通りのルートを飛んでいる割合は、「0パーセント」である。

 人間は「修正を嫌がる」習性がある。⇨「計画が間違っていたと認めたような気分になる」から。


6、戦略的に「頑固」になろう

 「柔軟性」を褒め称えるのはやめ、自分への誓約を果たし、「決断疲れ」を回避しよう。99%守って1%の例外を作るより、100%守る方がずっと簡単である。


12、本音を出しすぎないようにしよう

 人間には「外交官」が必要である。外交官は国の内情をあけすけには語らない。そもそも私たち自身、自分のことを本当に分かっているとは言えないし、本音ばかり語っても自分を滑稽に見せるだけである(あなたが大好きなあの俳優は、テレビで自分の悩みをあけすけに語っているだろうか)。そして人間は細胞でできており、細胞には外界との境界線、バリアが必要だ。


13、ものごとを全体的に捉えよう

「フォーカシング・イリュージョン」に惑わされないこと。

 例えば大雪の日に、「あー大雪なんて嫌だな。いっその事沖縄に住みたいな」と思う日があるかもしれない。ただ、本当に沖縄に住んだからといって幸福度は上がらないし、沖縄には沖縄ならではの悩みもあるはずだ。

「今日の天気は大雪だ。最悪だ。」という特定要素だけを過大評価しないこと。


16、自分の向き不向きをはっきりさせよう

 自分の得意な「能力の輪」を意識してキャリアを築くこと。人間の能力は、ひとつの領域から次の領域へと転用が効くわけではない。逆に言うと、自分に不足している能力を嘆く必要はない。


18、天職を追い求めるのはやめよう

 「得意」「好き」「評価される」ことを仕事にしよう。


21、目標を立てよう

 幸福度は「目標を達成できたかどうか」で決まる。また、人生は選択の連続だ。自分がどこに向かっているのかきちんと把握しておくことが大切である。


23、現在を楽しもう

 「経験」は「記憶」よりも価値がある。あとから思い出せるかどうかを重視せず、今を楽しもう。どうせ人生最後の日には何も覚えていないのだから。


27、自分のポリシーをつらぬこう

 人間は、自分の「尊厳の輪」を守らねばならない。その輪が完成するまでに、人は1万回は傷つくだろう。ただし、その輪は理論的になりすぎず、かつ小さい方が良いだろう。


30、不要な心配事を避けよう

 人間は動物として、ありとあらゆる危険を予め察知するようにできている。その結果、心配事の9割は実は不要なものだ。現代では、人はサバンナで生活しているわけではない。

 具体的な対処法としては、心配事はメモに書き出すこと。保険をかけること。そして、仕事に精神を集中させること。


31、性急に意見を述べるのはやめよう

 人間はある質問をいきなり投げ掛けられたとき、直感的に答えを出し、後からそれに当てはまる理由やエピソードを引っ張り出し、その答えを正しいと勘違いしてしまう性質がある。

 わからないものにはわからないと答えること。意見がないのは知性の現れである。軽率に意見を述べる頻度が少なければ少ないほど、あなたの人生は向上する。あなたの意見が尊重されるのは、あなたが自分の立場を雄弁に論証できたときだけだ。


48、本当に価値のあるものを見極めよう

 「スタージョンの法則」・・・ありとあらゆる出版物の、90%はクズである

 同様に、世の中のありとあらゆるものの90%には価値がない。このことを心得ると、目にするもの、耳にするもの、読むものを罪悪感なく無視することができるようになる。本当に価値のあるものはわずかであり、それが価値があるのか、くだらないものなのか確信が持てないものは、くだらないものであると思っていい。


50、世界を変えるという幻想を捨てよう

 「歴史を作った人物などいない」のである。歴史上の出来事は、その時代の流れや周囲の影響を大いに受けた結果生じた、偶然の産物に過ぎない。


51、自分の人生に集中しよう

 発明や発見は、その人物がしなくても、数日後か数年後に別の誰かがするものである。あなたがどんなに優秀でも、世界全体の構造から見れば、あなたはさして重要でも不可欠でもない、取り替え可能な人間であるのだ。ただ、あなたはあなたの人生に対してだけは、本当に重要な役割を担っている。その役割に集中しよう。


 いかがでしたでしょうか。実はこのnote、途中で下書きのまま3週間ほど経ってしまったのですが、そのおかげで、何か客観的な視点でもう一度読み直すことができました。

 この本が述べていることを一言でまとめると、

他の人や物へ過度な幻想や期待は抱かず、常にベクトルは自分へ向け、楽しく・賢く生きよう。

といったところでしょうか。

初めて、「この本はこの先何度も読み返すんじゃないか?」と思った本でした。


本日もこのnoteをお読みいただき、ありがとうございました。



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