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40代が「キャリア迷子」に陥りがちな理由3つ

キャリアの悩みを抱えている人の多くは20代、30代だと思いますか?実は今キャリアに迷走する40代が急増しています。

今まで「キャリアの悩み」というと比較的若い年齢層がイメージされてきたと思います。

20代は新卒で入った会社や仕事が自分に合っているのか悩む。30代は社会人としての経験は積んだものの、この先どんなキャリアが自分にとって一番良いのか悩む。

今流行りの「キャリアコーチング」ビジネスも、20-30代をターゲットにしている会社が多いです。

一方で蓋を開けてみると、実は40代でいわゆる「キャリア迷子」になっている人がとても多いのです(”四十にして惑わず”と言いますが、現実は違うようです・・)。

20-30代と比べて、40代の「キャリア迷子」から抜け出すには、年齢を重ねている分時間と精神力が必要。

今回は、なぜ40代が「キャリア迷子」に陥りがちなのか?の理由について、自身もアラフォーである岩田がお話しします。

キャリアに迷走している40代が意外と多い事実

私が「キャリアコーチング」のサービスを本格ローンチしたのは2021年の9月頃です。実際にサービス提供を始めてみて、想定よりも40代のお客様が多くいらっしゃいます。

下記が2022年3月時点での統計です。一番のボリュームゾーンは予想通り30代ですが、40代もかなり多い印象。

当初は20代、30代で7割くらいを想定してました)。まだ母数が100人以下なので、統計として不十分なのですが、今後もトラッキングと分析を続けていきます。

年齢層

それでは、なぜ40代が「キャリア迷子」になりやすいのか、私が分析した結果を下記でまとめてみました。

理由① キャリアの先輩が一社で定年まで働くことができた世代

40代にとってのキャリアの先輩って50代、60代ですよね。新卒で入社した時にバリバリ管理職だった人はすでに定年退職しているってことも多いはず。

今から20年前はまだまだ定年まで勤めて、退職金もらって年金生活というのがスタンダードでした。

あれから20年・・・スマホやAIが当たり前になって、少子化は止まらない。「転職」してキャリアを積むことも当たり前になりました。

そんな中、今の50代って唯一

「ギリギリ逃げ切れるかも!!」

という世代な気がします。50代前半だと厳しいかもですが、すでに50代後半であれば、あと数年会社にしがみつけば、定年までは何とかなる!という人も多いと想像します(実際その後も長いのですが・・)。

もちろん人によって差はあると思うのですが、今の50代で若い時からキャリアを「自律的」に考え行動し、いつ会社を辞めても問題ないというキャリア戦略を実行してきた人は少ないのではと思います(定年まで勤められるという前提だったのでそうなるのは自然)。

そういった50代が先輩の40代。

先輩の姿を見ても、自分もこうしようとか、真似したいようなキャリアのロールモデルがいないっ…という状況なのではないでしょうか。

これが40代が「キャリアについて今から考えよう」と思っても、実際どうすればいいのかわからなくなってしまい「キャリア迷子」に陥りがちな理由の一つだと思います。

理由② 忙しく働いてきたため自分は本当は何をしたいかを考える時間がなかった

今40代の方ってバリバリ忙しく、寝る間も惜しんで働いてきた人が多いと思います。

初めてiphoneが日本に上陸したのが2008年。その頃はまだまだFAXや郵便でやりとりしてたし、メールも社外ではアクセスできないとかの時代でした(たった14年くらい前ですけどね)。

当時は、在宅ワークなんて概念はもちろんなく、とにかく夜遅くまで働いてきたって人が多いと思います。

私も会社員時代は、夜ご飯はコンビニでご飯買ってデスク飯が毎日でした。周りも結構そうだったし、定時過ぎてもオフィスにいる方が「仕事やってる感」だせますからね笑。

なんせ働きバチ世代である50代が先輩なので、「私定時に帰りますっ!」なんて無理無理。「ワークライフバランス?それおいしいの?」って感じでした。

個人的な感覚として、35歳より若くなると、ワークライフバランスを大切にしてる人がもっと多い印象です。「あえて残業はしない」「自分の時間を大切にする」とか決めている人も結構いますね。

ゆとり世代というのもあると思いますが、リーマンショックの後に社会人になった世代なので、

「死ぬほど働いてそれなりのお給料もらうよりも、無理しない程度働いて、自分の時間も大切にしたい。」

という考えの人が、40代よりも多い気がします。

深く考えずバリバリ働いてきたけど、自分のキャリアや生き方について考える「余白」はなかった40代。

それが人生後半で「キャリア迷子」になりやすいもう一つの理由だと思います。

理由③ 選択肢は減るが守りに入る年齢

40代になると一般的には、転職する上での選択肢が減ります。

もちろん、非常に高い専門性やマネジメントスキル、その人でなければいけない「キャリアタグ」がある場合、40代の方が転職市場価値が上がります。

一方、そうでない場合は、やはり30代の方が転職市場では断然有利。経験、年収、体力・知力において一番バランスがいい年齢なので、企業側も採用に積極的になります。

40代は転職の選択肢が徐々に減る年齢なのですが、教育費などで必要なお金や責任は増えます。

必然的にリスクを恐れて守りに入るので、転職自体を踏みとどまったり、ましてやフリーランスや起業なんてもってのほかという人が多いです。

「選択肢はどんどん減っていくのに、リスクはとれない。」

この葛藤が、40代が「キャリア迷子」に陥りやすい理由の1つなんじゃないかぁと思います。

一度立ち止まってみなければ見えない景色がある

上記で40代がキャリアに迷走しがちな理由を分析してみました。

ものすごいスピード感で変化する世の中で、目指す「キャリアの先輩」がいなくて、どうしたらいいかわからないという人も多いかと思います。

また、今まで時間がなくて「本当に自分がやりたいこと、好きなこと」がよくわからないという人も多い年齢。

年齢が上がるごとに転職の選択肢が減り、責任は増え、守りに入るのは自然なことです。

一方で、人生100年時代においてはまだまだ若い40代。一度ゆっくり時間をとって「自分に向き合う」という作業をしてみるべきだと思います。

経済的に可能であれば、今流行りの「サバティカル休暇(キャリアにおける長期休暇)」も必要なのでは・・・と個人的には思います。

私も38歳で会社員を辞めて初めて、自分の人生に正面から向き合った気がします。というか、初めてそういう「余白」ができました。これは私にとって必要なことだったのだと感じます。

もちろん、全ての人にとって長期休暇や脱サラが現実的なわけではありません。

でも立ち止まってみなければ、見えない景色もあります。

人生の折り返し地点にいる40代には大切なことなのではないでしょうか。

今回はちょっとしんみりしたエンディングになりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございます。

それではまた次回♡

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