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学生は貧乏であればあるほど良くて。キャンピングカーでアメリカを。 #2





 無事にサンフランシスコでキャンピングカーを借りて、旅が始まろうとしている。

 旅前の買い物は、いつになっても楽しいものだ。飲み会を想像して
買うお酒や、自分だけが食べたいものを割り勘で買うことができる。ましてや、そこがアメリカのスーパーとなれば想像をはるかに超えるほど楽しい。

 ただぁ!高い!円安!
僕らはよくいる世間知らずの学生と同じく、政治には興味がないし、円安になっている要因など知るわけもない僕たちだったが、自分たちが買うものが高くなっていることを日本のせいにして、自分を納得させることくらいはできる。




キャンピングカーを借りて初めての夜。


 買い物を終えて、向かう先はヨセミテ国立公園。
僕が一番行きたかった場所である。はるか昔に大学の卒業旅行でアメリカ横断をした父から、おすすめされていた場所で必ずいこうとプランに組み込んでいた。
 6人の役割の中で、僕は計画を立てる役割だった。誰と旅に行く時も計画を立てることが多いのだが、全く苦ではないしむしろ楽しい。旅行会社やガイドツアーになったらそれなりにやりがいを持って働ける自信がある。

 サンフランシスコで楽しんだのは、でっかいスーパー二件のみ。このサンフランシスコという街には、ゴールデンゲートブリッジというとてもとても有名な観光地があるのだが、面白くなさそうなのと、人が多そうという理由で行くのをやめた。こんな自分勝手な決断をできるのが、計画を立てる人の醍醐味だと思う。ガイドツアーは出来なさそうだ。




意外と緑もある。長野県かな?


 サンフランシスコからヨセミテまでは、4時間ほど。慣れていないでかい車と左運転と右車線を考慮したら多分6時間くらいかかった。しかも、アメリカは右折レーンにいる時は、信号が赤でも車が来てなかったら行って良いという鬼畜ルールがある。これには最後まで苦しめられた。

 体調のすぐれなかった僕は後ろのダブルベットで寝かせてもらっていた。
一度、車が止まった感覚がして起きたら誰もいなかった。こわ!!!と思ったけど、帰ってきた。手にはマックだ。キャンピングカー最初の食事はマックである。

カイジ?


 アメリカのマックには、one buy oneみたいな制度がある店があって一つの値段で二つのバーガーやセットが頼める。店によってメニューが違うのだが、それを知ってしまった僕らは、この先2週間ほぼ毎日ランチはマックで過ごすことになる。

 学生は貧乏なのだ。貧乏は工夫と知恵が最も大切だ。
2週間マックでも文句を言う人は一人もいない。最高のメンツだ。食にこだわりがある人がこのグループにいたら3日目には逃げ出すか、置いていかれるに違いない。僕らは、食のこだわりがないだけじゃなく、こだわりという言葉すら知らないのだ。この世の全ての決断に対してYESと言える。

 社会人になり、ほとんどの人が就職をする。サラリーマンやサラリーウーマンになって固定給が入る。その代わりほとんどの時間は仕事に費やされる。別に文明ができてからの、労働とその対価というこの世の仕組みに文句を言いたいわけではなくて、その仕組みを回す歯車の一員になる前、つまり学生の時に時間をうまく使うのが良いと思うのだ。

 よく大人がいう、学生のうちに遊んでおいた方が良いという言葉をそのまま飲み込んだのが僕だ。五年間の学生のうち、1年半しかバイトしたことがない。あとは、友達と遊んで、ベットで寝て、飲みに行って、旅に行って。いつか返すという口約束での親からの借金は膨れ上がり、たくさんの経験をさせてもらったという付加価値をつければ生涯返せないだろう。

 目を凝らして親のことを見てみれば、もう脛なんてかじりすぎてないのは当たり前。爪から髪の毛まで吸い取っている。残るは脳みそだけだ。あと半年で全部かじりまくってやる。(土下座)



広島ヤンキーかっこいい泣

オハナの運転。助手席のマイキのおかげで、ヨセミテ国立公園内のホテルに着いた。夜10時を過ぎる時間だった。まあ、男4人は8時くらいから睡眠をとっていたから、あまり関係ないのだが。

ホテル??
そう、キャンピングカーを借りた初日。キャンピングカーで夜を明かすことなく、でかキャンピングカーを駐車場に停めてホテルのふかふかのベットで寝た。三つ星ホテルのね。

でかいというか長い

 キャンピングカーで寝るには、ほとんどの場合RVパークという場所に泊まる必要がある。そもそもこの車のことをアメリカではキャンピングカーと呼ばず、RVと呼ぶ。RVパークには、電源コードと、水道があり、それに繋ぐとシャワーも使い放題だったり電気が使い放題だったり、暖房がつけられたり、トイレもあってシャワーもあって、焚き火台があったり、メリットが多くある。(厳密には、2日に一回程度行けば、充電もできるしなんとかなる。)

 ただ、ヨセミテ公園の近くのRVパークはもう埋まってたのだ。計画を立てる担当の僕は、計画を立てるのは好きだが、行きたい場所を考えるのが好きで、考える必要のある細かいところを考えるのはめんどくさくてできないのだ。そんな僕のせい(おかげ)で、高級ホテルで最初の夜を過ごすことになる。

 ちなみにこの旅で、宿やツアーの予約担当はマイキだった。
運転はオハナ、予約はマイキ、計画とカメラは僕。他の男3人は、役割が出てくるのだろうか。乞うご期待。


初パスタ!誰もお酒を好んで飲まないのでジュースで乾杯。そこもこのメンバーの良いところだと思う。



 この日は、元気一杯の男たちが料理をした。きっと多少の罪悪感もあったのだろう。いや、初めてのアメリカでの料理をやってみたかっただけかも。いや、それよりもお腹が空いていただけかも。いつからオハナマイキに料理担当が変わったのだろう。スルリッと自分の責任をすり抜ける高等技術を男4人は持っていた。

男めし!

余談だけど、このホテルで人生で初めて心霊体験した。僕しか体験してなかったから、泣きそうなくらい怖かった。これはまた別の機会に話ましょう。



 翌朝、一人の男が椅子で寝てた。マジでなんで???ベットはあったのに、椅子で寝てた。
 ほんとに意味のわかんないことをする奇想天外男シュウタである。この人間が、この旅に最大の笑いとイライラという要素を入れ込んでくれる。シュウタはこの日から5日間くらい風邪でダウンした。一人で椅子で寝て、一人で風邪になる。そんな男だ。
 でもいい会社に行くし、学歴もある。世の中はおかしい。

成田空港のシュータ。


ヨセミテ国立公園。

国立公園周遊券なるものを購入し、いよいよヨセミテ公園だ。
嬉しい!来れた!!感動!!!感動すぎる!!でかい!!!でっかい岩とかでかい滝とかある!!!!!
写真をたくさんどうぞ。


代々木公園か?滝を写してくれい。
おやつ用にピーナッツバターとパンをたくさん。NZの時からピーナッツバターがいちばん手っ取り早くエネルギーと満足を得られると思ってみんなにおすすめして買った。シュータは重度のピーナッツアレルギーだった。みんなが食べる時は、できるだけ離れて空気を吸わないようにしてた。買う時言えや。
マジででかい。
お気に入りの写真。
一応ミラーレイクという反射する湖。もっと晴れてたら最高だったのに。
オハナは実はおしゃれなのである。外見だけである。
バナナ安くて買った。アメリカで日本人がバナナ。。う〜ん。。
日の入りを逃したけど行ってよかった場所。
感動!泣
かっこいい泣 自然は偉大。
この写真がいちばん迫力が伝わると思う。

 父の勧めで訪れたヨセミテ公園への好評や感想は、文字で書くよりも写真の多さや迫力で感じ取ってもらった方が良い。

 大学の卒業旅行でアメリカに行った父親と同じようなことをしている自分に対して、血は抗えない、父親の息子は僕だなあと、まるで二世タレントや親と同じスポーツ選手になる人たちのようなことを感じる。



夜まで観光して、その夜はRVパークに泊まった。
初めてのRVでの宿泊だ。寒かった。2月のカルフォルニア北部は普通にめっちゃ寒い。夜ご飯は、パスタ。


もう一度街へ。


ヨセミテを終えて、もう一つ予定していた観光地は雪で行けなくなっていた。仕方なく、街へ戻り大移動の開始だ。

カルフォルニアにあるinnoutに行った。裏メニューとかを携帯で調べて行ったよ。マックの方が好き。タッチパネルで頼めるし。
この写真大好き
オハナは運転お疲れ様。日記を書いてくれているのもマイキ。細かい誰かがやらないといけないところをやってくれるのが、マイキだ。欠かせない。
南米男は、変なヘアバンドをゲットしていた。全員分の変な柄のミサンガも買ってきてくれた。
木がなければ最高。
車窓の写真だけでも100枚くらい撮ったので、ちょっとずつ公開していこうと思う。
セカンドショップで帽子を探す。
一名帽子購入。余談だが、僕の体はグミでできていると言っても過言ではない。やたらとハリボーを食いまくった。ハリボー以外は、日本のグミに勝てるものなんて売ってないのだ。日本のグミは強い!本当だからだ!

今日の夜は、walmartに泊まった。walmartはでっかいスーパーで、場所によっては駐車場で寝泊まりしても良いという場所がある。ありがたい。こんな感じで、電源とか、水道とかがなくて1日2日くらいなら大丈夫。さすがはRV。将来絶対買う。

僕らの他にも結構寝てる人はいたと思う。
夜飯はパスタではなく、お手製バーガー。美味かった。オタクらバーガー食べすぎてはいねえか?





翌朝、朝6時に目覚めた僕とのぶが運転して次の目的地へ。くらいうちに出発して、運転途中で朝日が登ってきた。美しい。

帽子気に入ってますがな〜
日記
日記

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