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レタス、レタス、レタス!

今日は先輩農家さんの家に手伝いに行かせてもらった。先週妻が手伝いに行って、ブロッコリー収穫の恐ろしさを痛感して帰ってきた農家さんだ。今日は僕の番。ドキドキしながら車で向かう。

農家さんの家に着くと、すでにブロッコリーの収穫を始めている様子だった。僕も身支度して、そちらに向かうと、今日は量が少ないのでブロッコリーは大丈夫とのこと。ちょっとホッとしたような、物足りないような気持ちだ。ということで、まずはレタスの定植の準備を手伝うことに。レタスの苗はセルトレイで育苗される。この苗を移植機で畑に植えていく。畑に植えられてしばらくの間は、セルトレイの土が保持している水で生き延びなければいけないので、たっぷり水を上げる。苗を取り出して、土をつまんだ時に水が出てくるが目安らしい。それにしてもいつも思うが、セルトレイの中できれいに根が巻いて土ごとポコっととれるのはすごいなと思う。植物のこの性質があるから移植ができるんだろうなと思う。

水をかけ終えたら、「パレード20」と「ベリマーク」をじょうろに入れて全体に振りかける。パレード20はピラジフルミドを有効成分とし、菌核病、うどんこ病、灰色かび病などに防除効果があるようだ。病原糸状菌のミトコンドリア電子伝達系活性を阻害することで、胞子発芽や菌糸伸長、胞子形成を抑制するらしい。ベリマークは殺虫剤。ハスモンヨトウ、オオタバコガ、コナガ等のチョウ目害虫、コナジラミ、アブラムシ、ネギアザミウマ、ナモグリバエ等の広範囲の害虫に効果がある。有効成分はサントラニリプロールで、昆虫の筋肉細胞内のカルシウムチャンネルに作用し、カルシウムイオンを放出させることで、筋収縮を引き起こす。この二剤を畑に植える前の防除としてレタスの苗にかけていく。これが最初の防除になるらしい。

苗の水かけ、防除が終わったら、次はレタスの収穫。レタス畑に歩いて向かう。畑には大量のレタスが。包丁を手に持ち、一つ一つ地際から切って収穫する。この農家さんでは、切る人と、切ったレタスをコンテナに詰める人がペアになって畑の中を進んでいく。最近雨が多かったり、気温が低めだったことで、カビの病気や、軟腐病が出ているらしい。そのため、切る人も詰める人も、一つ一つ丁寧にレタスの状態を確認する。防除をきちんとやっていても、天候次第でやっぱり病気は出てしまうらしい。良いときは、ほとんどすべて収穫できるが、悪いときはほとんどすべて収穫ができなくなってしまうこともあるらしい。レタスの収穫を終えてパレットに積み上げる。大丈夫これ?ってほど高く積み上げる。最後にラップで周りをぐるぐるまきにするから大丈夫らしい。

レタスの収穫を終えて、今度はレタスの定植。セルトレイを移植機に積めるだけ積んで、軽トラにも積めるだけ積んで、すでにマルチが敷かれている畑へ。この時期のマルチは地温上昇を防ぐために白いマルチ「こかげマルチ」を使っている。僕は移植機の後ろを歩いて、機械がうまく植えられなかったところを直して回る。レタスは深植えすると、上に伸びた変な形に生長してしまうので、かなり浅めに植えていく。そのせいか、機械植えだと斜めになってしまっていることも多い。あとセルトレイの中で発芽しなかった部分は当然何も植えられない。そういうところを一つ一つ直していく。結構仕事は多い。セルトレイをクルッと回して一列目をはめ込むことで作った苗タワーを片手にマルチの脇を行ったり来たり。畑の中を歩き回るのは結構疲れる。苗の移植が終わった時点で今日の作業は終了。

レタス、レタス、レタスの一日だった。僕らも就農後はレタスがメインの一つになると思うので、とても参考になる。とりあえず今のうちに、パートで手伝いに来てくれる人にもわかりやすいように、レタス周りの簡単なマニュアルを作ってみようと思った。それにしても、生食用の野菜の裏には必ずこうやって手で収穫している人がいるというのは、みんな知るべきだよなぁ。


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