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小さな勇者はお化け屋敷へ、美幌町はなんだかいい街です

幼稚園帰り。
つむぎと櫂を連れて、少し寄り道。

今日はビール祭りの日だ。
運転のぼくは飲めないし、子どもたちももちろん飲めない。
それでも、街の飲食店が出店をやっているし、何より街のみんなが集まってワイワイしている雰囲気が楽しい。

少し体調を崩している幸枝さんは家で休んでいるので、ぼくは櫂を小脇に抱え、つむぎの手を握って、屋台を物色。
つむぎはハンバーガー、櫂は焼きおにぎりを買って、食べる場所を探す。

そこで、いつもお世話になっている円舘夫妻に出会う。
一緒にご飯を食べていると円舘さんから魅力的なお誘いが。

「つむ、一緒にこのあとお化け屋敷行く?」

美幌町で有志団体により年に1度開催されるお化け屋敷。
実はちょっと前にポスターを見て、つむぎと「行ってみるか?」と話していたものだった。

なので、答えはもちろん
「行きたい!」

こうして、我が家の小さな勇者はお化け屋敷への冒険を決めたのだった……。

6時40分、少しあたりが暗くなってきたころ。
お化け屋敷の舞台に到着。
空には少し雨雲が出てきている。

緊張が隠せないつむぎ、呼吸が少し浅く、早くなっている。
円舘さんと受付を済ませ。
真っ暗な会場の中へ。

明かりは手に持った青い懐中電灯と赤い提灯だけ。

入り口付近の椅子に座り、ストーリーのナレーションを聞く。

ガンガンガン

ナレーションが終わると大きな音が鳴り響く。

「それでは、どうぞ……」

まずは2階に上がるらしい。
最初の数段だけ先頭はつむぎ。

しかし、すぐにくるっと回って抱きついてくる。
ぼくにとっては恐ろしいことに、最序盤で20kgを抱っこして回ることが決まってしまったのだ……。

つむぎを抱きかかえて2階に、最初の部屋に入る。
真っ暗だ。
すでに円舘夫妻が先頭、ぼくとつむぎが後方からついていく隊形に変化している。

曲がり角。

「キィーヤァーーーーーーーーー!!」

つむだけでなくぼくもビクッと驚く!
あやこさんの悲鳴だった。
すごく大きい。

曲がり角にはお化けがいたらしい。

気を取り直して、また少し進む。
この時にはつむぎは目をつぶってぼくにしっかりと抱きついている。

「キィーヤァーーーーーーーーーーーー!!」

また、ビクビクっとする。
あやこさんの悲鳴だ。

そこには数人の鬼がいた。
鬼も金棒をドンドンと振り回している。

そして、もう耐えられなくなったつむぎの大泣きが始まる。

「キィーヤァーーーーーー」
「マァマァー、ママー!!」

賑やかになってきた。
いざというときはママを求めるんだなぁ、とぼんやり考えながら1つ目の部屋を出て、最初の階段の部分に差し掛かる。

新しい道が奥にできていたが、ぼくとつむぎはここで断念。
大泣きでお化け屋敷を後にするのだった。

つむぎをしっかりと抱っこしたまま、出口で円舘夫妻が出てくるのを待つ。
中からは盛大な悲鳴が聞こえてくる。
きっとかなりのストレス発散になっているのだろう。

しばらくして、円舘さんが出てきてお化け屋敷終了。
冒頭部分しか体験できなかったけれど、とても手が込んでいて、大人でもかなり怖いお化け屋敷だった。
今度は最後まで行ってみたいが、それができるのは何年先になるのだろうか。

家に帰り、ママとも合流し、落ち着きを取り戻してきたつむぎ。

「つむ、来年もお化け屋敷行くか?」
「絶対行かない!もうこりごり」

我が家の勇者は「お化け屋敷が苦手」という特性を得たのだった。

それにしても、ビール祭りを楽しめたり、街の若手が本格的なお化け屋敷を企画してくれたり。
その先々で、みんなが子どもをかわいがってくれたり。
「美幌町はやっぱりいい街だな」と思うのでした。

お化け屋敷の受付
ワクワク、ドキドキ
いざ!冒険へ
入り口付近でスタンバイ
2階に上がります
そして、すぐさま大泣きで退散

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最後まで読んでいただきありがとうございます。東京から北海道オホーツクの美幌町に新規就農した4人と1匹家族の農業、子育て、おすすめスポットなどをほぼ毎日更新しています。もしよろしければ「スキ」「フォロー」をお願いします!
(登場人物)
ぼく:東京大学で農学博士取得後、ベンチャーで8年勤務。その後、北海道で新規就農。
幸枝さん:ぼくの妻。北海道大学で生命科学修士、ぼくと同じベンチャーで同期入社。2015年に結婚。
つむぎ:5歳の長男。北海道で元気いっぱいに成長中。電車、働く車、飛行機など乗り物大好き。
スピカ:4歳の猫。女の子。網走の病院で保護されていたところからぼくの家にやってくる。
櫂:1歳の次男。長男が騒ぎ回る横で、どっしりと寝ている大物感を漂わせる。

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