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種をまいて、まいて、まいて、思うこと

ブロッコリーを25枚、とうもろこしを22枚。1枚128穴だから。

そう、たくさん。

ひとり黙々と、たくさん種をまいた。

「ひっひっひ、これで末端価格〇〇円だ・・・」

となれないのが、まだまだだなと思う。今のところ育苗時点では8〜9割はそれなりに育てることができる。しかし、その先、畑に定植してからの1〜2ヶ月間。苗を大きく育て、収穫までこぎつける部分に自信が持てない。

去年のブロッコリーなんてかなり酷い成品率だった。サボっていたつもりはあまりないけれど、除草に後手に回り、防除に後手に回り、ひくほど病気にやられてしまった。

今年こそは、とも思うけど、自信はない。うまくいくだろうか?そもそもどこをどうやったら安定して収穫までこぎつけられるのだろうか?

とりあえず除草に関しては、カルチを頑張る作戦から、より現実的な定植直後に除草剤を散布する作戦に切り替えてみている。これで、畑の風通しがいいレベルまで草を抑えられるだろうか?

わからない。

それに、今年の1ステージ目のブロッコリーは2ステージ目のものよりも生育が悪い気がする。肥料を落とす量を失敗したせいか、もしかしたら他の原因があるのか。1ステージ目には早めに一度追肥をしてみたが、間に合っただろうか?

それに、とうもろこし。こんなに大量にまいて、大量に収穫できたとして、それを食べて貰う人のところまで届けられるだろうか?通販を増やしたいとは思っているけど、具体的な行動に出れてない。

種をまいて、まいて、まいて、つねに先回りして、ものごとが推移する最低ラインを想定しがちなぼくは、心身ともに結構疲弊した。

家に戻り、着替え、つむぎを迎えに幼稚園に向かう。

道中、誘惑に負けてセブンによる。すこし迷ってマンゴーアイスを購入。車の中でかじりつく。

アイスのひんやりとした甘さが体に行き渡る。すると疲弊していた心に力が戻ってくるのを感じる。単純なくらい元気になる自分。

「よし、つむを迎えに行こう」

まかない種から収穫はできないんだから、まこう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。東京から北海道オホーツクの美幌町に新規就農した4人と1匹家族の農業、子育て、おすすめスポットなどをほぼ毎日更新しています。もしよろしければ「スキ」「フォロー」をお願いします!
(登場人物)
ぼく:東京大学で農学博士取得後、ベンチャーで8年勤務。その後、北海道で新規就農。
幸枝さん:ぼくの妻。北海道大学で生命科学修士、ぼくと同じベンチャーで同期入社。2015年に結婚。
つむぎ:3歳の長男。北海道で元気いっぱいに成長中。電車、働く車、飛行機など乗り物大好き。
スピカ:2歳の猫。女の子。網走の病院で保護されていたところからぼくの家にやってくる。
櫂:0歳の次男。長男が騒ぎ回る横で、どっしりと寝ている大物感を漂わせる。

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