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【僕が欲しかったもの】

子供のころ、早く都会に行きたいと思っていた。

コンビニもない、映画館もない、カラオケ店も無い、人口2万人、、いや今は人口減で1.5万人まで減った街。

そんな街で過ごして来た18年。

友達と過ごす時間はとても楽しかったけど、それ以外は退屈だった。

欲しいものは都会に行けばあるはずだ。

ずっとそう思っていた。

高校を卒業した僕は、すぐに札幌にでて、田舎にはない刺激的な毎日を過ごしてきた。

年末には毎年実家には帰ったけど、やっぱりやることが無いまま何日か過ごすだけ。

学生の時、会社員の時と、住む場所は札幌、東京と変わったが、何不自由の無い環境に満足していて、地元には戻ることは無いと思っていた。



2019年春

コロナが襲ってきた。

今まで当たり前にできていたことができなくなった。

ぼくの価値観は大きく変わった。

いや、変えられたが正しいのかも。

ソーシャルディスタンス、リモートワーク、、、

都会に居ても居なくても、変わらない環境になってきた。

子供の行動範囲はかなり厳しい。

公園で思いっきりボールを投げ合ったり、大声を出したり、かけっこしたり。

そんな当たり前のことができなくなっていた。

妻とそんな話をしていたら、

「何言ってるの?コロナ前から、公園ではそんなことできないのよ。」

妻はため息まじりにこう続けた。

「それに今は、砂場もダメ、ブランコもダメ。公園の意味を為してないわよね。」
【えっ?】

正直、僕は驚いた。

僕の生まれ育った街で家の前でもできたことが、公園ですらできないこと。そしてそれはコロナ以前からだったこと。

大人になって、子供ができて。

今になって、友達と遊んでいたあの時間が、実はとっても刺激的なことだったことに気づく自分にハッとした。

2021年春

あれから2年。

18歳まで幼馴染みだった友人からの依頼で、地元で企業講演をする機会があった。

久しぶりに戻って、僕は小学生の時によく自転車で行った公園に行ってみた。

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18歳に地元を出て30年経ったはずなのに、そこには子供の時と変わらぬ景色と綺麗な『小野沼』と呼ばれる大きな沼がキラキラと光っていた。

「わーーーーっ!!!」

思いっきり叫んでみた。

僕の声に合わせて、木々のざわめき、鳥の声が心地よく耳に響く。

裸足になって思いっきり走ってみた。

足裏から感じる芝生の感覚が、昔の記憶を呼び起こす。

時折肌に当たる風も心地いい。

今、本当に子供達が必要としていること、いや子供だけではない。人間そのものが必要としていることについて、コロナは教えてくれたように思う。

僕が欲しかったものは、こんな近くにあったんだ。

50歳を目前にし、なんとなく分かってきたようにも思う。遠回りしたけど、でもそれは、回り回ってきたからなのかもしれない。

そんなことを考えつつ、大の字で寝そべってみる。

ふと地元を出るときの気持ちを思い出す。

【いつかは地元の子供達に貢献したい】

小学校で水泳を習っていたのだが、当然スイミングスクールなんていうものは無く、少年団活動として、コーチは役場の職員さんだった。

普段の仕事を終えてから、ボランティアのように毎日指導をしてくれていた先生たちを見ていて、小学生ながら、『地域が子供を支えている』ということを実体験で感じていた。

それから僕はスマホを取り出して、地元について調べてみた。

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こんな四角い太陽が見れたり、

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全長約26kmの日本最大の砂嘴(さし)を見ることもできる。

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こんなステキな星空もある。


【よし!】

これから何ができるのかはわからない。でも、やりたいことだけは、はっきりした。

僕の人生の第2章。

さあ、スタートだ。

※写真は別海町のサイトから抜粋しました。

#暮らしたい未来のまち




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