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今が海苔屋の勝負時

ご無沙汰しております。フルイチです。
あけましておめでとうございます。前回の投稿が10月、、、
振り返ると年末忙しかったんだなぁと感じさせられる投稿頻度の空き具合。
オハズカシイ。。。

そんなことよりもですね、、、
海苔屋は今が勝負時なんです。
このnoteでは海苔屋がどんな勝負をしているかをお伝えしていこうと思います。

入札様子②

① 海苔の入札(仕入れ)

11月末から4月中旬までの入札で1年分の海苔を買う訳です。
『良い海苔を買いたい!』
全国の海苔問屋が思っているので、そう簡単には買えないわけです笑

①-1 良い海苔を見極める

入札様子①

(写真は数年前の入札の様子です!)

入札会場ではその日に競売にかけられる海苔の見本がずら~っと置いてあり、その海苔の中から短時間で「良い海苔」を見極める目利きの勝負がまずあります。
ここでしっかりと目星をつける必要があります。
また同時に、幾らで落札されるだろうかもシビアに見極めておく必要があります。


①-2 いざ入札

入札はあっという間です。ホントに。
1つの海苔に対して10秒くらいでしょうか、もう少し早いかも知れません。

場の流れを読み、自分の落札予想の金額と照らし合わせつつ、出せる金額の上限以内でなるべく安く買う。

これを瞬時に行っていきます。
入札で端末に打ち込む金額は分かりやすくするために海苔100枚単位なのですが、実際に競売にかけられている海苔は1箱に3600枚入りで、それが100箱、、、とかだったりするのです。。。

100枚で2000円だとするとその3600倍の金額で勝負してることになります。
7,200,000円ですね。国産の高級車を10秒で買えないですよ。。。
しかも、もっと量が多かったり高い海苔だったりすると家一軒とかの金額だったりします。。。

それを10秒で決めていく。。。そんな世界が半日続きます。。。
その時の仕入れ担当の顔は、まさに勝負師です。

② 海苔の仕分け

桑名入荷

さぁ。良い海苔が買えたぞ!ってことで呑気にしてられないのです。
買えた海苔が工場に到着してからも勝負は続きます。

例えば・・・1箱4200枚入りの箱を50箱の海苔を買えたとします。
4200×50=210,000枚の海苔が中に入っています。
その海苔を1枚1枚数え、破れたりしている海苔を分けつつ、生産者(漁師)、収穫日を分けていきます。
1年売る分の海苔すべてにこの作業を行うので、もう何枚になるんだか、、、笑

その理由は、生産者や収穫日によって海苔の味が全く違うからです。
漁協が等級を付け、ある程度は仕分けした状態で入札されるのですが、それだけでは完璧に揃っているとは言えません。
「等級は目安であって、すべてではない」という考えのもと、吉田商店の独自の目線で細かく分けていきます。

2020三重海苔

この写真は三重県の海苔です。
同じに見えますよね?でも違います。すべて等級も違えば生産者も日付も違います。
熟練の職人は見ただけでその海苔の味が分かります。
そのノウハウが吉田商店の強みです。

③ 焼き上げる

最後はここ。焼き上げ。

焼海苔の醍醐味の一つだと思います。
最高の海苔を買えたとしても、焼き過ぎも焼けてないのもダメです。

吉田商店の焼き方はミディアムレアくらいでしょうか。
焼きを強くするとパリパリして歯触りはとてもよくなります。また香ばしい香りも出てきます。
しかしながら焼き過ぎると「海苔本来の味」が犠牲になってしまいます。
逆に、焼けてないと保存がききません。

その微妙なバランスをその日の気温や湿度、機械自体の温度やその海苔の性質を見極めながら温度調節をして焼き上げます。

最適な温度調節をするのにも前段階ですべてを仕分けしているからこそ出来るこだわりです。

極吟味寿司海苔2のコピー

いかがでしたでしょうか?
毎年、弊社はこんな感じの勝負をしてます。
年末のお歳暮から、休む間もなく入札の緊張感へと流れていき、お正月なんて言ってられない!
そんな感じです笑
海苔漁師さんの方が大変だとは思いますが、、、

吉田商店の海苔へのこだわりが溢れ出るこの数か月。
勝負の季節のピークに差し掛かっています!!

とはいうものの、なるべくSTAYHOMEで行きましょうネ

STAY HOME 山三

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