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不登校

少し前に著名人が『学校に行かなくていい』と発信した事に対して別の著名人が反論、ちょっとした話題となった。
年々『学校に行かなくていい論争』は大きくなっていると感じる。
『学校に行かなくていい』と言う言い分は理解出来る。だが、それを発信して真に受けて不登校になる子供の責任は取れるのだろうか?
私は、『イジメ』等の苦しみがあるなら転校等の工夫をしてでも行った方が良いと思っている。
「イジメられている側が何故転校しなきゃいけないんだ!悪いやつはイジメる側じゃないか!イジメる側が転校しろ!」という意見、それは正解だと思う。そう出来たら良いと思う。
しかし、私の子供が実際イジメられていたらイジメっ子の転校なんて待ってられない。
早く無関係になるため距離を取るだろう。
何故不登校ではなく転校を選ぶのか?それは学校に行く事に意味があると考えるからだ。そもそも何故『学校に行かなくていい』という意見が出るのか?シンプルに言ってしまえば『レベルの低い教育をレベルの低い仲間と学ぶのが無駄』だという事だと思う。
日本の教育は、個々に合わせた教育ではなく、同レベルの教育となっている。
それ故、能力の高い人目線だと無駄な時間に思えるのだろう。
しかし、日本の教育の凄い所は『最低限の教育のレベルが世界一高い』という事だ。
私達は当たり前のように読み書きをしている。識字率と言われるが、これがほぼ100%である。
更に算数の『四則計算』も日本では当たり前に使われるが、世界では簡単な『四則計算』が出来ない人はとても多い。
このように、底の押し上げがされているのだ。
しかし、この状況が危機に晒されている。それが『学校に行かなくていい問題』だ。
先に述べた『識字率ほぼ100%』だが、『ほぼ』というのが問題なのだ。
不登校児が増えた結果『識字率』は徐々に下がっている。教育レベルが下がれば、簡単に予想されるのが『治安の悪化』である。
文字が読めない、書けない。だから職に就きにくい。だから人から奪う。容易に想像出来る。
ユネスコが公表している『世界子供白書』で識字率もあるのだが、15歳から24歳の識字率100%の国を紹介する。
アルメニア・アゼルバイジャン・ベラルーシ・ボリビア・ブルネイ・中国・ジョージア・インドネシア・イタリア・カザフスタン・キルギス・ラトビア・レバノン・ポルトガル・ロシア連邦・セルビア・シンガポール・トルコ・ウズベキスタン
この結果は、データが取れた国のみとなっているので日本やアメリカは入っていない。
この国々を聞いてどう思うだろうか?
なんと、アルメニアやカザフスタンといった途上国が100%なのだ。
正直な意見として「日本の教育レベルは色々言われるが、他の国々には勝っている」と思っている人は多いのではないだろうか?
しかし、その教育も受けていなければ意味を成さない。
不登校児が増えれば先にあげた国々に負ける未来が来るかもしれない。
そもそも、不登校の理由は何なのだろうか?
『イジメ』がよく取り立たされるが、文科省が発表している『不登校の要因』の1位は『無気力・不安』で51.8%。
次いで『生活リズムの乱れ・あそび・非行』が11.4%である。
『イジメ』は0.2%。この数字には正直疑問があるが、流石に1位と入れ替わるには差がありすぎる。
『無気力・不安』も放置すれば鬱のスタートになるかもしれないが、その理由で不登校児になれば更に鬱になる可能性は高くなるだろう。
つまり、早い話が『学校行け』だ。
全ての人に当てはまる答えではないのは知っている。
だが、全体を見てシンプルに答えを出せばそうなるだろう。
私は学校教育はゲームで例えると『初期装備』だと思う。
ゲームであれば初期装備を投げ捨て『ハードモード』で遊ぶのも構わないが、これはゲームではなく人生である。
しかも自分の人生ではなく人の人生を『ハードモード』にして「死なないから大丈夫」と言うのはあまりにも無責任だと思う。
『無気力・不安』かもしれないが、とりあえず頑張って学校に行ってほしい。

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