WEBフリーランスからバーテンダーへの挑戦 【飲食ネクストキャリア Vol.2】
こんにちは!吉田 柾長です!
本記事は飲食業界に関わる方のキャリアにフォーカスした「飲食ネクストキャリア」の第二弾です。
飲食業界の働き方に関する課題は山ほどありますが、解決に向かっているとは言い難い状況です。
事実、一年で飲食店スタッフの25%が退職しており、70%の飲食店が人手不足というデータもあります。
株式会社Core Driven(吉田の会社)は飲食業界の人材問題を解消すべく、あまり触れられていない「飲食業界のキャリア」に切り込んでいます。
今回は会社員から独立してWEBフリーランスになった後、バーテンダーの道を歩み始めた高橋拓真さんにお話を伺いました!
「WEBフリーランスからバーテンダー」
…なぜ?
とタイトルを見て気になっている方も多いのでは無いでしょうか。
あまり聞いたことがないキャリアパスのため、気になってインタビューさせていただきました。
以下、私からの深掘り質問を伏せた形のインタビューとなります。
会社員からWEBフリーランスへ
仕事は派遣から始まりました。
東京の工場で2年間勤めたのち、契約期間が切れたタイミングで実家の新潟に。
工場勤務の経験を活かして管理側に回り4年ほど働きましたが人間関係を理由に退職。
再度会社に所属する気になれず迷っているとき、当時注目を集めていた「タイで5万円生活しているブロガー」など海外に拠点を移して収入と生活費を抑えたWEBフリーランスの働き方・暮らし方が気になりタイに行ってみました。
タイに行くと実際にWEBで稼いでいる日本人がおり、その方がWEBフリーランスになれたきっかけの田舎フリーランス養成講座(現:ワークキャリア)に通うことを決断。
元々全く選択肢になかったWEBの道に進むことになります。
憧れていたWEBフリーランスのミスマッチ
今思えばWEBフリーランスは自分の性格に合っていなかったと断言できますが、当時は漠然とした憧れのようなものがあり志しました。
実際に場所関係なく稼げる生活は充実していましたし、その働き方・暮らし方を楽しんでいる人は周りにたくさんいます。
WEBフリーランスの選択で人生が大きく好転した方は何人もいました。
しかし自分が合わなかった理由は「人に直接何かをして、ダイレクトに反応をもらいたい」という軸から外れていたからです。
WEBフリーランスになってみてその軸に気付けたわけですが…
制作に向き合う時間がとにかくキツかったです。
逆に自分の軸を気付かせてくれたワークキャリアの環境は素晴らしく、間違いなく人生が変わるきっかけでした。
応援してくれる人もたくさんいる良い環境です。
おすすめされて始めたコワーキングスペースでの間借りBAR
WEBの仕事は精神的に辛いものがあり、別の仕事も並行してやっていました。
WEBフリーランスのプログラムが終了した後も千葉県いすみ市に移住して、そこでしかできない農業などの仕事もやってみました。
その中で「BAR向いているんじゃないか?」と勧められて、ワークキャリアのメンバーが集うコワーキングスペースの受付カウンターで「たくバー」をオープン。
週一回だけバーテンダーとして活動することにしました。
結果、当時大きな悩みだった「自分に合う仕事がわからない」という悩みが晴れる予感が。
誰かに喜んで欲しくて自分がやったことで相手が喜び、応援してくれるという反応をダイレクトに味わえる。
自分が大切にしたい働く軸にぴったりあっていました。
会社員時代は長時間労働で対人関係に悩んだこともありましたが、BARは夜のみ営業という時間的な制約もあり、WEB系の仕事のようにコミュニケーションがほとんどない辛さもなく自分に合った丁度良い人との接点があります。
活動範囲を広げるモバイルバーの挑戦
BARには「人の心により深く触れられる」という特性があります。
普段いない場所でありながらほっと一息つける安心感、ゆっくり落ち着いて話せる雰囲気…
BARでは人と人との心の深いところでコミュニケーションをとることができます。
そんなBARの素晴らしさに魅せられていくうち、「職業としてバーテンダーを続けていきたい」という気持ちが強くなっていきました。
コワーキングスペースの間借りBARでは基本的に同じコミュニティの人が利用してくれていましたが、応援してくれる仲間だけでなくもっと多くの人に喜んでもらいたい。
そこで次に挑戦したことが車を改造したモバイルバーです。
車が安く手に入ったこと、知人の仕事を手伝う代わりに材料提供を受けられたことなど周りのサポートもありました。
改造に8ヶ月はかかりましたが、2022年3月に完成して4月に初稼働。
少し離れた街のBARでバーテンダー修行を開始
また、バーテンダーの仕事に興味を持ってBARを巡るうちにレベルの違いを感じました。
知人の提案でバーテンダーとしての活動を始めた自分がこの世界で生き残るためには技術を習得する必要があり、レベルアップのために修行することを決意。
住んでいる千葉県いすみ市にはいわゆるBARがなく、少し離れた茂原市で修行先のBARを探すことに。
まずは客としてBARをめぐり、ここだと思ったBARにてその場で働かせて欲しいと伝えたところ有難いことに週1回立たせてもらうことになりました。
忙しくも充実した複業バーテンダー生活
それ以外にもう一拠点で間借りBARを出店しており、
・火水木:別の仕事
・金曜日:間借りBAR
・土曜日:モバイルBAR
・日曜日:BAR修行
という働き方をしています。
副業的な働き方は体力的に厳しいものがありながら充実感も大きく、会社員時代やWEB系の仕事と比べると精神的な辛さはないです。
今が今までで一番楽しい。
今後は今の活動を続けながら力をつけて、将来は自分のお店を持ちたいと考えております。
WEBフリーランスが合わない人に伝えたいこと
自分自身、会社員生活から一転して飛び込んだ憧れのWEBフリーランスが合わずに苦しみました。
WEBフリーランスの世界に飛び込むと周りもWEBフリーランスばかり、それ以外は良い仕事が無いのでは?という錯覚に陥ったこともあります。
実際、WEBフリーランスが合わなかった人は連絡が取れなくなりSNSの更新も止まり消息不明な方も多いです。
コミュニティにも顔を出さなくなります。
私もそうでしたが、馴染めない自分が良くないと思ってしまっていました。
しかし周りに合わせるのではなく自分を理解することが何より大切で、いろいろな方に会って世界を広げることが自分を知るきっかけになると思います。
自分のようにバーテンダーとして活動をしても良い。
自分に合った選択を取れると良いと思います。
※編集者コメント:キャリアアップによる選択肢の狭窄
WEBフリーランスからバーテンダーの道に挑戦されている高橋さん、自分のやりたいことにしっかり向き合って挑戦している姿が印象的でした。
会社員にも言えることかもしれないですが、いわゆる「キャリアアップ」が原因で好きではない仕事を続けてしまうケースは多いと思います。
・年功序列の会社で給料が上がった
・憧れていた部署に異動ができた
・有名企業に転職できた
・フリーランスとして独立てできた
…etc.
一般的にキャリアアップと思われるような変化に対して、その変化後を維持したいと思うことは自然です。
多くの方がその選択をとっています。
キャリアアップしたことで、逆に選択肢が狭窄してしまう現象です。
そんな中で自分のやりたいことにしっかり向き合い、高い意識を持って挑戦されている高橋さんのような価値観を多くの方に知って欲しい。
一人でも多くの人が仕事を楽しめるよう、株式会社Core Drivenとしても尽力して参ります。
今回の記事のように、飲食キャリアのインタビューをさせていただける方を募集しております!
・飲食業界を辞めてこんな仕事をしている
・飲食店で働きながら複業している
・他業種の経験を活かして飲食業で頑張っている
などなど、該当する方がいらっしゃればぜひ吉田へDMお願いいたします!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?