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エッセイに自分で撮ったイメージ写真を入れてみる

2年前、知人から古い一眼レフをいただいた。それ以来、よく仕事で使っている。使いこなしている自信はないけれど。

特に、一年前まで書かせていただいていた『Rettyグルメニュース』では、よく写真を撮った。

お店と料理の写真以外にも、エッセイの合間にイメージ写真を入れる。それもフリー素材は使わず自分で撮影した。

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こんな感じ(元記事はこちら)。

ところで、私は先月まで札幌の実家に帰っていた。

最後の日、ふと思いつき、実家のあちこちを撮影してみた。思い出を残したかったのだ。

そして、思いついた。

過去のnoteに、イメージ画像のようにこの写真を入れたらどうだろう?

というわけで、やってみます。元記事はこれ。

※文章も少しだけ修正しています。


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「サンタさんが親だと知ったときの話」を聞くのが好きだ。

たまに「そのときの衝撃をはっきり覚えている」と話す人に出会うと、「どれ、ひとつ聞かせてくれないか」と膝を乗り出す(イメージです)。

私はといえば、気づいた瞬間はよくわからない。

けれど、あるふたつの場面は明確に覚えている。

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ひとつめは、母の洋服箪笥の中にプレゼントの箱があるのを見たこと。

実家には、いかにも昭和な古い洋服箪笥がある。下部が引き出しで、上部はハンガーで洋服を吊るせる。

母は外出前、洋服箪笥の扉を開けてよそいきの洋服を選ぶ。私はそれを眺めるのが好きだった。

あるとき、いつものように母が洋服箪笥を開けると、スカート類の下に赤い包装紙の箱が見えた。

瞬間的に、「私のプレゼントだ!」と思った。

小さくサンタさんやトナカイがプリントされた包装紙で、毎年プレゼントはその紙に包まれている。

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じゃあこのときにサンタさんが親だと気づいたかというと、そうではない。

母の箪笥に隠されていたのが自分宛のクリスマスプレゼントだというのは、なぜかわかった。そして、見なかったことにしたほうがいいとも。

だけど、この件から「サンタさん=親」の図式を導き出せなかった。これだけ状況証拠が揃っていながら、「なんでママの箪笥にプレゼントあったんだろ?」と思うに留まった気がする。

このあたりの記憶は曖昧なので、もしかしたら間違えているかもしれない。

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その年か翌年に、もっと衝撃的な光景を見た。

私が育った家庭では、なぜかサンタさんが食事中に来た。夕飯が終わったあと、親が「そろそろサンタさん来たんじゃない?」と水を向ける。そう言われて玄関に行くと、プレゼントが置いてあるのだ。

今思えば、子どもがプレゼントに気づいて喜ぶところを、父が見るためだったのではないだろうか。私が朝起きるときには、父はもう出社していたから。

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ある年、クリスマスの日に家族みんなで夕飯を食べていた。

居間と廊下はドアで仕切られている。そのドアはガラスが嵌っていて、ダイニングテーブルからは廊下が少しだけ見える。

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楽しいクリスマスの宴の最中、私は何者かが廊下を横切るのを目撃した。

……!!!

あまりの恐ろしさに声が出なかった。

ちらっと人影が見えただけで、誰かはわからない。まぁ、おそらくは母がプレゼントを置くため玄関に行ったのだろう。

けれど、私は母がその場にいないことに気づいていない。「家族は全員ここにいるのに、家族じゃない誰かが横切った」と思ったのだ。

その直後、母が「そろそろサンタさん来たんじゃない?」と言った(しれっと戻ってきたのだろう)。

私は、玄関に行くのが怖かった。

まださっきの不審者がいるんじゃないか。鉢合わせたらどうしよう……。

だけど、玄関には誰もいなくて、プレゼントの箱だけがぽつんとあった。

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このことから、「さっきの人影はママだったんだ……!」と思っても良さそうなものだけれど、そうは思わなかった。あとになってサンタさんの正体を知ったとき、この体験を思い出して合点がいったのだ。

じゃあなぜ、サンタさんの正体を知ったのか?

どうにも思い出せない。あるときパッと知ったのではなく、少しずつ気づいていった気がする。

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母が私の前で迂闊に箪笥を開けたのは、プレゼントが見えないと思ったか、万が一見えてもわからないと思ったのだろう。

だけど、バッチリ見えたし意味もわかったし、空気も読んだ。

5歳くらいだったと思う。私が特別に聡明な子どもだった……ということは残念ながらない。たぶん、ほとんどの5歳児はそのくらいの判断力がある。侮ってはいけない。

5歳児にサンタさんからのプレゼントをあげる親御さんは、くれぐれもお気をつけください。

子どもって案外よく見ているし、考えているし、大人になっても覚えているから。


イメージ写真入りバージョン、どうでしょう?

加工はスマホでやった。その名もずばり「幼少時代」というフィルター。

写真を撮ったのが7月で、エッセイがクリスマスの話なので、季節感が合わなかった。でも、雰囲気は伝わったのではないだろうか。これからもちょいちょい、写真入りnoteを書こうと思う。

写真を撮ったり選んだり、内容に最適な加工をしたりするの、楽しいからおすすめです。

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