「編集」と5つの「新結合」
「編集」とは所謂『引っ越しの際の荷物分け』みたいなもの
皆様が部屋の引っ越しを行うとします。
段ボールに「食器類」とか「衣服」とかご自身の荷物を分類分けしますよね。
要るものは段ボール行き、要らないものをゴミ袋に突っ込みながらどんどん片付け作業を進めていく中で、「食器類」とか「衣服」といった新しいタグやラベルを付けます。
「情報」と「情報」の間に新しい関係性を見出す
「価値を生む情報」を新しい観点で分節化していくと、情報と情報の間に自ずと新しい関係性が見えてきます。
この関係の発見を意図的に起こしていく営みが「編集」であり、それを遂行する力が「編集力」です。
「編集力とは関係発見力である」
世に「新結合」を生み出そう世の中で「イノベーション」と呼ばれるものは、「新しい組み合わせによってありそうでなかったものを出現させる」ことに成功したものです。イノベーションというと「技術革新」をイメージすることが多いかもしれませんが、本来はもっと広い意味を含んでいます。
『5つの新結合』
ヨーゼフ・シュンペーターは「新結合(newcombination)」という言葉でイノベーションを説明しました。
シュンペーターは、これらの新しい何かを生み出すために『5つの新結合』を提唱しています。
イノベーションの機会をもたらす7つの領域
さらにドラッガーは、イノベーションの機会をもたらす7つの領域を、下記で説明しました。
予期せぬ成功と、予期せぬ失敗、外部の予期せぬ変化を利用する。それらにしっかりと気づき、分析する。
ギャップを探す。業績のギャップ、認識のギャップ、価値観のギャップ、プロセスのギャップ。
ニーズを見つける。プロセスのニーズ、労働力のニーズ、知識のニーズ。
産業構造の変化を知る。急速な成長、産業の規模が二倍になるとき、技術が合体したとき、仕事の仕方が急速に変わるとき。
人口構造の変化に着目する。
認識の変化をとらえる。
新しい知識を活用する。
【引用元】Miedia Innovation『イノベーション理論の歴史…「メディアのイノベーションを生む50の法則」(#02)』
https://media-innovation.jp/2020/08/17/history-of-innovation-theory/
3つの成功の必要条件
イノベーションを成功させるために必要な条件が3つあると、ドラッガーは言っています。
イノベーションは、集中しなければならない。どんなイノベーターも、異なる分野で同時にイノベーションを行うことはない。
イノベーションは、強みを基盤としなければならない。
イノベーションは、経済や社会を変えなければならない。
さらにイノベーションの「べからず」についても、ドラッカーは語っています。
3つの「べからず」
凝りすぎてはならない。成果は普通の人間が利用できるものでなければならない。
多角化してはならない。散漫になってはならない。
イノベーションを未来のために行ってはならない。現在のために行わなければならい。
シュンペーターが提唱したイノベーションを、ドラッガーは体系的に経営に取り込み、マネジメントの一機能として位置づけました。
【引用元】Miedia Innovation『イノベーション理論の歴史…「メディアのイノベーションを生む50の法則」(#02)』
結論 『新結合』には「自分なりの『基盤』があり、その基盤と何か組み合わせようとする力」が必要
作者はイノベーションの為には「新しい人に出会い続ける」ことは必要だと唱えますが、新しい人に出会うだけでは「新結合」は生まれません。
作者は「古い関係にずぶずぶな方」なので、既存の知人を深堀したほうがコクと旨味が出ると思っています。
例えばふるやさまを5年以上観察していますが、まだまだ『新発見』があると思っています。芳醇なカレーがまだまだ作れそう。
『新結合』には「自分なりの『基盤』があり、その基盤と何か組み合わせようとする力」が必要なのです。