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私がこの仕事を選んだ理由(旅行業界編)

就職
1964年9月、(前の)東京オリンピックの年生まれの私は、バブルの終わりかけの1987年3月に4年制大学を卒業し、百貨店に就職、希望通り旅行事業部に配属された。

転職後
時は流れて、約10年後、社会福祉法人に転職し、人事部門に職場異動する。新卒採用の仕事に携わると、世の中は「リクナビ」などの採用サイトがシェアを伸ばし、キャリア形成とかキャリアプラニングとかいう言葉とともに、自分に合った仕事を選ぶのがいかに重要か、と学生は教えられていることを知る。

仕事を選んだ理由
ある時、応募された学生の履歴書をみながら、「そういえば、自分はなんで旅行業界への就職を希望したんだっけ?」とふと思った。少し考えても、思い出せなかったのだが、ある時、突然思い出したのだった。それは、「ドラマ男女七人夏物語を観たから」というのが、答えだった。

男女七人夏物語
Wikipediaで調べると、TBSの大ヒットドラマ「男女七人夏物語」(脚本:鎌田敏夫・主演:明石家さんま)は1986年7月~9月放送とある。つまり、大学4年生だった私は、旅行代理店に勤めるサラリーマンのさんまが、仕事が終わると奥田瑛二や片岡鶴太郎たちと一緒に、賀来千香子、池上季実子、そして大竹しのぶなどと合コンしたり、海外旅行の添乗に出かけては、旅行先から池上季実子に手紙を書いたり、成田空港で大竹しのぶと抱き合ったりするのを観て、「旅行業界に就職したい」と思ったのであった。希望通り旅行の仕事、それも海外視察旅行の営業担当部門に配属された私だったが、平日の仕事終わりに合コンをすることや、成田空港できれいな女の人を見送ったりすることはもちろんなく、あれはドラマの世界だったんだ、と改めて思った。

結果的にはよい選択
ということで、人事の仕事をしているときは、「自分はなんていい加減な理由で仕事を選んでしまったのだろう、、。」と少しは反省し、「こんな志望動機は口が裂けても言えないな。」と思っていたけど、結果論だけで考えれば、そんなに悪い選択肢でもなかった。旅行部門にいた3年半で、20回近くも欧米を中心に海外添乗に行くことができたり、海外視察旅行に行くような企業の方々は役員など職位が高いだけでなく、人間的に立派な方が多く、そんな普段は会えないような方たちと「同じ釜の飯」を食べて、様々なお話を聞くことができたこと、バブルの終わりかけでもあり、欧米の先進的な商業施設、リゾート施設等を視察できたこと、そして何よりスーパーな上司と一緒に働くことができたこと、などは、社会人経験のスタートとしては大きな財産となったからだ。ただ、初めての添乗(=初めての海外旅行)に行ったとき、「あ、自分は高いところが大嫌いで飛行機もだめだし、車酔いがひどくて、バスとかもだめだった」ことを思い出したぐらい、何も考えていなかった。

結論
仕事選びは、出会いと同じで、偶然や成り行き、さらには思いつきで決まる場合も多いけど、決して悪いわけではない。^_^

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