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プライミング効果と行動経済

10回クイズ1

子どもの頃…
10回クイズが流行ったのを覚えているでしょうか?

「みりん」を10回言ってみてと言われ…
「みりん、みりん、みりん、みりん…」

問題!
「鼻の長い動物」といえば?
⇒キリン!!
って答えるやつです(笑)
(答え)ゾウです。

プライミング効果とは

プライミング効果とは、
先行する刺激「プライマー」の処理が、
後からの刺激「ターゲット」の処理を、
促進または抑制する効果だそうです。
ややこしいですね…

要は最初のイメージが強すぎて、
始めに「見聞き」したことが、
その後の判断や行動に影響を及ぼす
のです。
10回クイズがまさにそれです。

10回クイズ2

「温泉」って10回言ってください。
「温泉、温泉、温泉、温泉、温泉…」

問題!
「3,000の次の整数は?」

⇒4,000!
これは私も引っ掛かりました。

(答え)
3,001です。

プライミング効果の実験(清掃編)

こんな実験結果があります。
グループを二つに分けて、
クッキーを食べて貰う実験
です。

グループAは、
「部屋の中に洗剤のかすかな香りを漂わせます」
グループBは、
「部屋の中は無臭」

クッキーを食べたあと…
机の上の食べかすを掃除する人がどちらが多い
でしょう?

【結果はこちら】
クッキーを食べたあと…
机の上の食べかすを掃除する人が何と!
グループAは、
グループBの3倍
もいたのです。
洗剤の香りが効果を出したのです。

プライミング効果の実験(忍耐編)

グループを二つに分けて、
力仕事
をして貰います。
しかしその前に…

グループAは、
「スポーツや栄養ドリンクを見せておきます」
グループBは、
「何も見せませんでした」
どちらが忍耐強い
と思いますか?

【結果はコチラ】
力仕事をした後…
明らかに忍耐強かったのは、
グループAで断トツ
でした。
終わった後に「あれが飲める」
という意識が出たのでしょう。

共通項として

実験結果に共通しているのは、
実験を受けた人達に何故そうなったのか?
が分からない
のです。

実験を受けた皆さんに、
「何故そうなったのか?」を尋ねても
「いやなんとなく…」
としか答えようがない
のです。

全く同じ行為・行動をしているのに、
事前に与える影響で結果が大きく違う

しかし本人の自覚がまったくないのです。

行動経済学は、
「人間心理表層の意識レベル」ではなく、
「更に奥底にある無意識レベルの感情」
を基に、
考えられています。

無意識の連想

我々は無意識の連想の中で生きています。
ですので…
自分の中の「無意識」に操られているのです。
言ってみれば「無意識」だから、
コントロールしようがない
のです。

人間は感情で行動します。
その上で「考え」から「行動」に繋がるので、
予測不可能な時が多々あります。

移動している際の風景や騒音、
街を歩いているときの匂い、
ショッピングしている時の手ざわり、
自宅に戻ってからの家族と会話、
テレビを見ていて気付いたもの、
インターネットやスマホでのWEBサイト記事
等々
超情報化社会の中で、
無意識の連想で動き始めるのです。

プライミング効果と行動経済まとめ

自宅には「なぜ買ってしまったのか?」と思えるほど、
冷静に見ると「ガラクタ」が、
転がっていませんでしょうか?

衝動買いとまではいかなくても、
何故買ったのか?には、
答えを忘れてしまっている
のです。

これこそがプライミング効果による、
行動経済学
です。

世の中で記憶に残っている広告はきっと、
「プライミング効果をふんだんに使っている」のです。
だからこそ!
行動経済学を知り、
学ぶべき事である
と私は思うのです。

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