クライミングで4年におよぶプラトーを脱した話
自粛明けから2ヶ月が経ち、自分のクライミングスキルに変化が起きているようなので、記録を残しておきたい。
何が起きているかというと、つい先日、2年ぶりにジムで初段を登った。しかも2本続けて、しかもたかだか10トライくらいで、である。
はじめて初段を登ったときは、7日間に渡って100トライくらいかかっており、まったく余裕のないクライミングで、いま動画を見返すと直視に耐えない。しかし今回はそれなりにイメージ通りの姿勢、動きができており、なんというか、一皮向けた感覚がある。その「なんというか」を言語化しておくことは、自分にとって有益だろうと思い、noteをしたためておく。
脱プラトーのためにやったこと
・弱点の研究
・オブザベの解像度向上
・フィンガーボード トレーニング
・体幹 トレーニング
・下半身 トレーニング
・ストレッチ、コンディショニング(これは以前から継続)
いわゆる「筋トレ」とひとくくりにされる類のトレーニングを家でやることに抵抗があったが、先輩クライマーのブログか何かで「2級くらいから上へ行くには、ジムでただ登るだけでは足りない。なぜなら〜」といった内容の記事を読み、すっかり感化されてしまった。(まあ、暇だったというのもある。)
弱点の研究
苦手な課題やムーブについてあらためて振り返ってみると、踏めない(足)、引けない(手)、止まらない(体幹)という結論に至り、結局、全方位で弱いので、全方位を強化するという方針を取ることにした。
これは典型的な悪手ぽいのだが、どこかの部位にリソースを集中させるとオーバー40は身体が壊れてしまうので、しょうがない。
オブザベの解像度向上
恥ずかしながら自分は、手、ムーブ、足を少し、までは見るが、現場処理に頼ることが多かった。無駄撃ちが多ければ、変なクセがつきやすいし、落とせる課題数も減る。当たり前なのに、無自覚だったなと反省。
そこで、足、姿勢、ポジション、距離、出力量、呼吸を変数に加えて登りを設計し、読めない場面ではプランBを用意しておくようにした。これはひとくちに言えば、完投できる動作のイメージを脳内で再生できるようにする、ということだ。
トレーニングスケジュール
標準的なトレーニングサイクルはこんな感じで、とにかく無理のない範囲でやることを心がけた。真剣にやると家トレでも筋肉痛になるし、長くやれるほど楽しくもないからだ。
体幹トレーニング
この動画のLevel 1からはじめ、負荷やバリエーションが足りなくなったらLevel 2、3へ移行した。正直、体幹トレーニングは効果がイマイチわかりづらかった。知らずのうちに効いていると信じたいが。
フィンガーボード トレーニング
自粛中に作ったガラクタハングボードで、下記を2セットくらい。10mm カチ10秒持てるまでに1ヶ月くらいかかった。
・ガバぶら下がり30秒くらい(アップ)
・15mm カチ ハーフクリンプ / オープン 10秒
・10mm カチ ハーフクリンプ / オープン 10秒
・ガバと15mmカチで懸垂 限界まで
これが一番効果実感したトレーニングだった。
オープンが持てるようになったことで、腕引きをせず、背中を使う意識がとても強まったのが良かったのかな、と思っている。手が悪い状態からデッドで取りに行く際に、腕引きしなくなったし、変に引かないから、重心が下がって足が残るようになった。
下半身 (足) トレーニング
私は左膝が悪く、ピストルスクワットができなかったので、優し目のスクワットかつクライミングに効きそうなのを探してたらこれを発見。負荷が低いので、やり始めにちょうどよかった。
つぎにもう少しAdvanceなメニューを探していたところ発見したのがこれ。時間も短いし、負荷もちょうどいい。
ストレッチ
下半身と上半身、それぞれ固いところを中心に20秒1セットやっている。登った日だけ部位を増やしているが、ほぼルーティン化している。肩周りだけ、ストレッチポール使用。
ストレッチだけはコンディショニング目的でつづけてきていたので、大きな課題になっておらずよかった。
まとめ
一定のグレードを超えると、ジムでただ漫然と登っているだけでは強くならない、と言われているのをよく耳にするが、単純なトレーニングを家でするほどモチベーションがなかったので、これまでやることはなかった。
しかし、ジムに行けない状況が続いたことで、暇だしやってみるかという気に「たまたま」なったことが功を奏した。自粛明けで強くなったという人、周りを見てもそれなりにいる気がする。
今はジムも再開しているので、同じようなトレーニング用のメニューをジムでやるのも良さそう。
おわり。
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