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ボルダリング用自立式トレーニングボードの作り方

ジムにも外岩にも行けないので自宅に自立式トレーニングボードをつくった一部始終を記録しておきます。誰かの参考になればと。

ラブリコディアウォール、突っ張り棒を使ったボードが一般的ですが、我が家は天井がやわらかく、床はカーペット、ドア枠もないという三重苦。さらにSatellite Board MiniGREED BOARDを置くスペースもなく、オックロックさんが売り出したボードは気がついた頃には完売。もうこれは自分でやるしかないと、初めてのDIYをやってみることにしました。(最後に費用の明細と参考サイトのリストをつけます)

完成したトレーニングボードがこちら


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多少前後左右に揺れますが、ぶら下がりと懸垂くらいは問題なくできます。ボード部分が19mm、木片がついてる部分が45mmです。隙間が空いているところにボードを増やせるようにしたので、ホールドを増設する予定。
続いて製作過程を追っていきます。

設計

3DやCADのツールは全くわからないので、仕事で慣れ親しんでいるGoogle Slideで書きました。ひどいもんだ。どうすれば強度が出るのかわからなかったので、トレーニングボード諸先輩の作品を参考にしつつ自宅スペースとも相談した結果こういう形になりました。

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ポイントは高さが2,400mmあることですが、これは「壁は高ければ高いだけ良いに決まってるじゃろ」というアホの発想から生まれています。重心が上がって不安定になるので、2,000mmくらいが無難かもしれません。また、実際に組み上げてみると強度がまったく足りず、土台の金具を追加していたり、斜めカットした木材は切り口がガタガタで柱を支えられてないなど、問題がいろいろあるので、この設計を丸呑みはしない方が良いと思います。

買い出し

次に、お買い物リストを作成しました。手に入りやすくて安いと言われているツーバイフォー材ですが、ネットで買うと送料がお高く、早速途方に暮れました。都内にはホームセンターは少なく、我が家にはクルマもありません。しかし奇跡的に近所に小さなホームセンターを発見、材木の在庫をチェックしに行った結果、以下のリストが完成しました。

スクリーンショット 2020-05-06 13.51.49

※小さい端材があった方が何かと便利ということで2400+700にしていないわけで、算数ができないわけではない。
※ホールド用の板、38mmだと重すぎたので19mmにしたり、爪付きナットあるから普通のナット不要とか、微調整あり

上記のほか、安い電動ドライバーをAmazonで買って、木材はホームセンターで切って配送サービスをお願いし、両方同時にGW初日に届くようにしました。

組み立て

2400mmの角材をブンブン振り回せるスペースはないので、組み立てる順番が非常に重要でした。まず、柱と土台を支える木材を斜めカットします。

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キャンプ用の小さいノコギリで切ったので1時間くらいかかりましたし、設計図を見返してもらうとわかるんですが、そもそも落とす予定だった面が逆ですよね。3本目切ってるあたりで気がつきました。

次に穴あけ箇所をマークし、ドリルで下穴やボルト穴を開けました。(一番細いドリルビットを使ったら3秒で折れた)
穴の位置など、思ったようには行かず、試行錯誤しまくりで初日終了。作業時間は4-5時間。

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次に支柱に爪ナットをつけました。どう見ても2,400mm高すぎだったので、保険をかけて下の方にもつけています。10mmの穴をあけて、10.5mm用の爪ナットを入れました。ホールド板はネジだと強度が出なさそう、かつ頻繁に脱着するだろうということでボルト留め。ジムっぽい雰囲気も出て良い。
ドリルもそうですが、ハンマーをガンガン叩き込むことになるのでご近所に狂人がお住いの方は気をつけましょう。

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これで穴周りの準備が完了したので、支柱と土台を左右それぞれ組んでいきます。

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土台と斜め材は土台の裏からネジ2本、斜め材と支柱は斜め材側からネジ1本で留めました。土台と支柱も裏から太いネジを入れようとしたのですが、太すぎかつ3番の大きなドライバービットがなく、回せなかったので、金具でお茶をにごしています。

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(これくらい隙間があるけど、この時点ではすでに諦観の域に達している)

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最後に左右の土台を金具でつなぎ、ホールド板を留めて完成。

かと思いきや、前後左右にブンブン揺れる。支柱の弱さもさることながら、土台の金具が弱くてグニャグニャでした。

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ホームセンターへひとっ走りして金具を追加しました。(ネジが浮いているのは、金具の穴とネジのサイズが合っていないためです。)

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それから、ホールド板が壁にバンバンあたりそうだったので、クッション材をつけました。色移りしないタイプを選ばなければなりません。

これにてようやく完成。2日目は臨時買い出し入れて5-6時間というところでした。

反省

・斜め材のカット面間違えた
・木工やすりを事前に買っておいて、斜め材をしっかり接地すべきだった
・ホールド板やすりで丸くすべきだった(ちょっと痛い)

費用

木材 + 金物で11,447円、工具も入れると18,647円でした。
おそらく、材料はコメリとか大型のホームセンターだともっと安く買えるのではないかと思います。工具はベッドの組み立てでも使ったので実質タダですね。

木材
ツーバイフォー材 3,100mm (支柱) > 1,400円 x 2本 = 2,800円 
ツーバイフォー材 1,820mm (土台) > 598円 x 3本 = 1,794円
ワンバイシックス材 1,820mm (ホールド板) > 750円
ツーバイスリー材 450mm (ホールド用・未使用) > 200円
ワンバイフォー材 450mm (ホールド用・未使用) >  160円 
カット6箇所 600円
送料 1,000円
小計 7,304円

金物
ネジ 3.3mm x 50mm 135本 379円
ネジ 5.8mm x 63mm 4本 (未使用) 96円
ネジ 30mm? 16本? 96円
六角ボルトM8 60mm 4本 192円
爪付きナットM8 4つ 230円
I字金具/ブラケット 76.5*16.9x2.5mm 10つ 850円
T字金具/ブラケット 4つ 500円くらい
I字金具/ブラケット(大) 4つ 1,000円くらい
追加ネジセット 800円くらい
小計 4,143円

工具
電動ドリルドライバー 4,500円
追加ドリルビット 1,000円くらい
木工やすり (未使用) 1,700円
穴あけ(家にあった)
小計 7,200円

参考サイト

トレーニングボード製作
Self Standing Wood Hangboard With Schematic
 海外事例。設計図あり。土台が強そう

賃貸の壁を傷付けないボルダリング用トレーニングボードの取り付け方
 ラブリコを使ったボード製作。画像多くて見やすい

【賃貸】初心者でもボルダリング用のトレーニングボードをDIYできた! ~自立式改造編~
 自立式につくりなおした事例


プライベートウォール
プライベートウォールってどうやって作るの?
 ウォールキットからゼロベースでの施工まで紹介されている

ライバルに差をつけよう! コソ練グッズカタログ
 同じくウォールキット一式紹介されている

Satellite Board Mini
 ほしい

GREED BOARD
 ほしい

検索tips
・Self standing hangboard / training board / finger boardで検索すると海外事例も見つかる
・Googleだけでなく、Youtube / Instagramでも検索

以上。ご参考になればうれしいです。

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