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私が「ハマった沼」は、ほんとの沼だったという話

「#ハマった沼を語らせて」

この表題を見た時、真っ先に思い浮かんだトピックがあります。

まさに「私がハマった沼」そのものの話なんです。

でも、最初にお断りしておいたほうがいいと思います。

「釣り」「フィッシング」に興味のない方には、さっぱり面白くない話になるかも知れません。残念ですが、致し方ありません。

事が起きたのは、2021年10月1日のことです。

カナダ最大の都市、トロントの北郊マーカム市の自宅から車で約45分、東に行った所のオンタリオ湖岸にロータリー・パークという広い公園があります。エージャックス市という所です。このパークの遊歩道を10分ほど南に歩くと、ダフィン・クリークという川がオンタリオ湖に流れ込む河口があります。そのちょっと上流一帯が、幅の広い一見、水深の浅い沼地のように見える場所になっています。

ここが私の最近のフィッシング・ポイントになっています。平日の昼間に行きますと、まずほとんどほかの釣り師に会うことがないのが、そこが気に入っている理由です。

ヘッダー写真の場所から15メートルぐらい湖側に寄った所で、私は随分昔に買ったクランクシャフトという、約20センチほどのルアーをラインの先に付けて水面に向かって投げ込んだのです。今までこのルアーを使って、魚が釣れたことは一度もありませんでした。また、川岸の私が立っていた場所は、両側に樹木が並んでいて、ルアーを遠投できる場所ではありませんでした。それでちょこんと、岸から10メートル程度の所に投げ込んだのです。内心、「こんなデカいルアーに食い付く魚なんているものか」と自分をあざ笑いながら。。。

突然、私のラインや釣り竿に強烈な当たりがありました! 全く想定外の展開にあわてました。ものすごい引きです。まるで80キロ強の私の体全体が引っ張られるようでした。

「なんじゃー、これは!」心の中で叫びましたが、同時に焦りました。私のラインはこんな大物を相手にするような太いものではないのです。何とかラインを切られないようにとがんばりました。グイグイとラインを引っ張る巨魚は水の中に潜ったままで、その姿を現すことはありませんでした。ただ、一瞬だけ背びれの一部が水面をスーッと横切りました。わずか数秒のことですが、その瞬間画像は私の目の奥に焼き付いています。

「スマホで写真かビデオを撮らねば」と思った私は、水中で抗う巨魚に対応しながら、傍らに置いたスマホを取り上げようと数歩、右に歩み寄ったのです。その時、無残にもラインがプッツンと切れてしまいました。5分ぐらいの激しいファイトでしたでしょうか。私はしばし放心状態でした。

あのクランクシャフトをくわえたまま逃げ切ったモンスターフィッシュは、一体、何だったのだろうか。。。一般的に強烈なファイトをする巨魚は、ここらあたりではマスキーという種類ですが、あれはマスキーだったのかしら。あるいは、ノーザン・パイクと呼ばれる、日本でいうカワカマス科の魚のバカでかいやつだったのかも。。。

以来、私はこの辺りの「沼にハマった」のであります。寒すぎる冬を除いて、ほぼ毎週のようにモンスターフィッシュの幻を追い求めて、ロータリー・パークにやってきます。実際には毎回のように、私が釣り上げるのは、次の写真のようなナマズ(catfish)ばかりです。

いつの日にか、あの20センチものクランクシャフトをくわえたモンスターフィッシュに出会いたいと願いつつ、春が来たらあそこの場所に再び戻ることになります。

#ハマった沼を語らせて

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