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【ヨッシーのトロント近郊自然誌】痛恨! 巨魚をバラし、子鹿に慰めを得る(動画あり)

このタイトルからは、一体、何を言っているのか意味わかんねーと言われそうですが。まず、ヘッダー写真のほぼ中央、よく目をこらしてご覧ください。まだ幼い鹿が、左手の草むらから突然現れ、ゆっくりと水面を歩いて(そんなに深くないのです)、右手の草地に渡ってきたのです。これは、今日、10月1日正午前後のことです。

ここから、私は釣りに興味のない方々にも、私の心境をよく理解していただくために、最大限の努力をしてお話ししなければなりません。

私は今日、ここに釣りに来たのです。正確に言うと、ここに来る前に、ここよりやや南のフレンチマンズ・ベイというオンタリオ湖に接続した広いワンドのような所で30分ほど釣りを試みたのですが、まったく当たりなし、魚影なし、よく日本のプロ釣り師がユーチ〇ーブで言っているように「まったく生命感がない」のでした。一応、何種類かのルアー(疑似餌)を試しましたが、まったく望みなし。

それでヘッダー写真のロータリー・パーク(エージャックス市)の沼地(ダフィン・クリークの河口部)に移動したのです。ここもフレンチマンズ・ベイ同様、私の定番のフィッシング・ポイントですが、ここのところ、ずーっと当たりなし、魚影なし、生命感なしの状態が続いていたのです。やれやれまたかと思いながら、それでも何種類かのルアーを試みましたが、何にもカスリもしません。

もう打つ手もなくなってきたので、ずっと昔に買った20センチ近い長さのクランクシャフトと呼ばれるルアーを取り上げました。小魚の形をしたルアーの2か所が分離していて、竿から水中に向かって投げると着水後、リールの巻き上げに応じて、蛇のようにくねくねしながら戻ってくるタイプなのです。内心、「こんなバカでかいルアーに飛びつく魚などいるわけがない」と冷笑しながら、このクランクシャフトを川面に投げたのです。

そしたら、着水するや否や、ものすごい「暴力的」なパワーでラインが引っ張られ、リールがキリキリキリと音を立てて回転し始め、ラインがグイグイ飛んでいきます。「うおー、なんじゃこれは!」私は必死で両腕で竿をつかみました。リールを巻き上げようとしても、「キーッ、キーッ」と悲鳴を上げ続け、ラインが出て行くばかりです。最初の暴力的な引きの時、魚体の一部が水面に現れましたが、つかの間でその後は潜りっぱなしでした。潜ったまま、右に左に揺れ動きます。無理にリールを巻き上げたらラインを切られると思い、巨魚の動きに合わせ、ラインが流れ出るのに任せていました。何としてもスマホの写真かビデオと思いましたが、あいにく身に着けていませんで、7メートルほど離れた場所に置いていたのです。スマホに近づこうと少しずつ歩みましたが、魚に引っ張られて思うように動けません。

この格闘は実際には5分ぐらいだったと思いますが、その時の私には永遠に続くかと思われました。心臓の高鳴りが聞こえてきました。結局、15ポンドラインには限界がありました。潜水艦の艦橋のように背びれを見せながら泳いでいた巨魚が、力を振り絞って体をよじらせ、私のラインはプッツンと切れてしまいました。

あれは一体、何だったんでしょう。たぶん、バカでかいノーザン・パイクと言われる魚だったと思います。パイクは「カワカマス」。あまり人相のよくない魚ですが、食べるとけっこうおいしいといわれています。

私のクランクシャフトをつけたまま、解放された巨魚に悪いことをしたと思いました。どうにかして、あれを口から外してほしいものです。

衝撃的なドラマが終わって、呆然自失となっていた私の目の前に、突然、子鹿が現れたのです。私はスマホのビデオを撮ろうと子鹿に接近しました。ちょっと見にくいですが、それが以下のビデオです。巨魚のビデオが撮れなくてほんとに残念無念です。


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たなかよしあき
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