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PIT TAVERN栄店のお肉の話。

PITTAVERN栄店では和牛ではなく、
国産牛(主に九州地方産が多い)を使用しています。

和牛、ブランド牛は肉本来の旨味としてはやはり最高で、美味しいです。
しかし、赤身としては和牛ならではの脂が気になるので国産牛を使用しています。
やはりテーマになるのは

【和牛より旨味の少ない国産牛をどう美味しく食べてもらうか?】

ということですが、普段の営業やSNSでは伝わりにくい部分なので独自の手法でやっているやり方をnoteにまとめてみました。
手間暇かけて作っていますので、
最後まで読んで頂いてけると嬉しいです。

・トリミングした後に次亜塩素酸ナトリウムを希釈した液体に10分程漬け込む

やはり美味しく食べていただく為にも衛生面です。

牛には腸管出血性大腸菌、サルモネラ、カンピロバクター等、菌がいる場合があります。

牛肉自体には菌はいないのですが、
内蔵に菌がいて屠畜、解体の際表面につきます。

店舗に納品される際はブロックで納品し、お店でトリミング(脂や筋の除去)をするのですが、
そのまな板に菌が付着してしまう可能性があるので、一度次亜塩素酸ナトリウムで殺菌をします。
漬けこんだあと、真水で洗い、水分を拭き取ります。

・塩、砂糖、みりんで漬け込む

肉本来の旨味が少ない国産牛の旨味をアップする為の補助をします。

人が美味しいと思える塩分濃度は0.7%と言われています。
お客さまが食べるタイミングでその塩分濃度になるようにここでは0.5%で漬け込みます。
砂糖は脱水、発色効果があるので余分な水分を出して旨味を上げてくれます。
みりんは脱臭効果とアミノ酸で肉の血の匂いを消し、肉を柔らかくしてくれます。
この工程を経て、
真空して1週間熟成(ウェットエイジング)します。

・小分け作業

熟成が終わったら1オーダー分ずつに分けます。
ここでもポイントがあって、
小分けしたらオリーブオイルを入れて真空する

オリーブオイルには酸化防止作用と肉を焼いた時たんぱく質を美味しくさせる作用があります。

主に後者の方の為と思って使っています。

・低温調理

一日に使う分だけ、スチームコンベクションで低温調理します。

重ならない用にバットに並べて
98度で3分 (殺菌)

氷水に入れて粗熱を取る

また重ならない用にバットに並べる
67度で90分 (火入れ)

火入れが終わったら氷水で急冷し、肉専用の冷蔵庫で保存します。(衛生面で野菜、魚類等と別の冷蔵庫で保存しています)

オーダーが入ったら

70度の湯煎でお肉を温めます。
グリルパンを煙が出るまで温めます。
お肉を高温で焼く事によって
メイラード反応というものがおきて、
お肉の旨味が上がり薫りがつきます。
グリルパンに油をひくと薫りが付きにくいのでひきません。
ただそれだとひっついてしまうので
お肉を小分けする際にオリーブオイルを纏わせます。
オリーブオイルの効果×メイラード反応で旨味を
最大限に引き立たせます。
お肉は既に加熱処理してあるので、入りすぎないよう片面5秒ずつ焼いて休ませます。

・盛り付け

お皿に盛る際に熱々のマッシュポテトをひきます。
これは保温も兼ねてます。
お肉は温かい方が美味しいですもんね。

PITTAVERNでは
三種類のお塩
刻みニンニクの醤油漬け
ワサビ
フランス産粒マスタード

を添えています。

三種類のお塩は

トリュフ塩、燻製塩胡椒、赤ワイン塩

です。
三種類で違った旨味と薫りを楽しめます。

以上がお肉の調理方法です。

安心して美味しく肉を食べてもらいたい!

という思いを込めて作っています。

伝わると嬉しいです。

是非機会があればご来店お待ちしております。

Instagramでは写真映えする料理を掲載してます。
よろしければ見てください。

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