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「慣れ」の理解を深める

ベトナム人親子と日本で観光をしていて、「慣れ」についてハッとさせられることがありました。

今回はそんな話をしようと思います。

海外へ行くとき、一番といっていいくらい不安な問題は「食」だと思うんですね。食べるものが合わないと海外での楽しさは半減するのではないかというくらい、僕も「食」は大事なことだと思っています。

今回、ベトナム人親子は日本に来て、特に親の方が日本食が全然合わなかったんです。日本には様々な食がありますが、そのほとんどが受けつけないし、食べてお腹を壊すことさえありました。

お腹を壊すといっても、ナマ物とかだったらまだわかりますが、火が通っているものでさえお腹を壊してしまったんです。

だから、外食はほとんどすることなく、なるべくベトナム料理に近いもの、ベトナムでもよく食べている料理を考えて探しました。

はじめは不思議でした。日本は衛生面もしっかりしているし、品質も良いものが多いはずです。でも、それを食べてお腹を壊すわけですから、日本での食探しは大変でした。

でも、ベトナム人親子と過ごしてわかったことは、「食」は美味しい食べ物・マズい食べ物とかではなくて、慣れてる・慣れてないが重要なんだということです。どれだけ美味しい食べ物でも、慣れていなければマズく感じるし食べられないんです。

普通に考えればわかることですが、なぜか、その時はとても感慨深いものがありました。そして、これは全てのことに言える話だと思います。

人間の体は、はじめての体験に拒否反応を起こす傾向があります。でも、それは嫌い・苦手などではなく、ただ慣れていないだけなんです。

そう考えると、一回やって諦めたり無理だといって辞めてしまっていたことが、とてつもなくもったいないことをしていると思えたんです。今まで、かなりのチャンスを逃していたんだなと感じました。

「習慣化する」といった言葉をいろいろなところで聞きますが、まさにその通りで、毎日コツコツやることが、本当に大切なことだと思いました。

今やれていることも、慣れているからやれてるんです。誰だってはじめはできなかった。でも、それを毎日コツコツやってきたから慣れてできるようになったんです。

もちろん、環境もあるでしょう。「食」はまさに環境で決まります。他にも、雪国や南国でもできることは変わってくるはずです。ということは、環境を変えることで、少しずつできるようになることもたくさんあると思うんです。

こんな単純なことを、大人になると忘れてしまうんだなと思ったりもしました。人はみんな、はじめはできないことだらけです。

これをいかに習慣化して、できるようにしていくのか、その方法をまず考えていくことが大事だなと思います。

そして、もう一つ感じたことがあります。

それは、「慣れ」のリスクです。このベトナム人親子もそうですが、ベトナムの生活に慣れすぎているために、他の環境での生活ができなくなっています。

これは、これからの時代リスクにもなり得るなと思っています。日本も少子高齢化が進んで経済が縮小するかもしれませんし、大きな災害がいつ起きてもおかしくありません。

そうやって環境に変化が起きたとき、多少環境が変わっても生活できるレベルにないと、適応できないがために苦しい生活を送る可能性だってあるなと思いました。

そういった意味でも、定期的に違う環境に身を置いたり、新しいことにチャレンジしたりしておくことは非常に大切です。

人間の体は、急に新しいものを与えると拒否反応を起こしてしまいます。なので、日頃から少しの慣れを与えてあげることで、どんな環境でも対応できるようになるのではないかと思います。

日本人は、パスポート保有率が低いと言われています。別に、海外へ行く必要はないと思いますが、都会へ行ったり、田舎へ行ったり、寒いところへ行ったり、暑いところへ行ったり、国内でも環境を変えることはできると思うので、是非、いろいろなところへ行ってほしいですね。

僕も、海外へ行ったり、国内を飛び回っていて本当によかったなと思います。いろいろなことに対応できるようになっているという感覚も、実際にあったりします。

ベトナム人親子は、僕にとても大切なことを気づかせてくれました。

これからも「慣れ」とはうまく付き合っていきたいなと思います。

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