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導入事例インタビューの制作フロー(ハイヤールーの場合)

こんにちは。株式会社ハイヤールーの高柴です。今、ハイヤールーでは導入事例の作成にとても力を入れているところです。週に1本のペースで作成することができる体制が作れています。そこで、どのように導入事例を作成しているのかご紹介します。これから導入事例を作成する場合、もしくは既に導入事例を作成している場合に参考になれば幸いです。

導入事例の役割

導入に関する取り組みとしては弊社では2つのパターンがあります。一つは導入したことをお知らせするプレスリリース。もう一つは実際に利用いただいてから、一定期間が経過した時に利用方法をまとめる導入事例です。

プレスリリースの目的としては、同じ業界の企業に対して認知を拡大するということです。また HireRoo は本リリースしてから約1年のため、実績をしっかり広報することで、認知を広げるという位置付けがとても強いです。実際にとある製薬会社が導入したというリリースを出した翌日に、その業界の企業からご連絡をいただいて導入に至ったケースがあります。

導入事例の目的としては、導入するとしたらどういう手順で何が得られるのか、解像度を読者に高めてもらうために作成しています。そのため導入に関して、実際の運用面、効果に関して具体的な話を記載することを心がけています。

弊社はエンジニア採用におけるミスマッチを防ぐ「コーディング試験サービス」を SaaS で提供している会社なので、メインでご利用いただくのは「人事」もしくは「エンジニア」であることが多いです。特にインタビューの対象者となるのは CTO や VPoE が非常に多くなってきています。

今回は導入事例に焦点をおいて、書いていきたいと思います。

導入事例を公開するまで

多くの企業は半年〜1年以上利用いただいている場合に、こちらからお声がけして導入事例の作成をしています。よい導入事例を作成するため、作成手順としては以下の通りです。

1. こちらから導入事例を作成したい旨をご連絡する
2. 了承を得たら、深掘りをするためのヒアリングシートを記入していただく
3. インタビュー構成と想定質問を作成する
4. オフィスにてインタビューを行う
5. 記事の構成案を作成する
6. 執筆を行う
7. 対象企業にレビューいただく
8. サービスページにて公開する
9. プレスリリース原稿を書き、対象企業にレビューいただく
10. プレスリリースを公開する

一つずつみていきましょう。

1. こちらから導入事例を作成したい旨をご連絡する

どの企業の導入事例を作成するか洗い出しをします。基本的には契約を更新した時や頻度高く利用いただいている企業を対象とします。導入事例を作成したい旨を伝えつつ、先方にメリットも提示します(例えば、コーディングテストの実施を10回分プレゼントするなど)
採用広報の一環としてご快諾いただける場合もありますし、手間がかかるという理由で断られる場合もありますが、多くの場合はご快諾いただけてます。

2. 了承を得たら、深掘りをするためのヒアリングシートを記入していただく

実際にインタビューをする前にどのあたりを掘り下げて聞くべきなのかを判断するために、事前に今の利用に関してヒアリングを行っています。導入前に感じていた課題から、今使っている中で気に入っている機能などを事前に聞いています。

こちらの画像が実際に今使っているヒアリングシートです。

ヒアリングシート

こちらの内容を記入いただいたら、次のステップに進みます。

3. インタビュー構成と想定質問を作成する

ヒアリングシートの内容を踏まえて、インタビューの構成と想定質問を作成します。企業によって使い方が異なる場合があるため、その事例にテーマが出せるように、質問事項を考えていきます。予め作成して先方に共有しておくと内容を把握していただけるため、良いと思います。。

4. オフィスにてインタビューを行う

特段の理由がない限りはオフィスに往訪してインタビューをしています。リモートワークがメインになってきているのですが、実際に対面で話すと深度が深く、質問ができます。またちょっとした合間とかに今考えていることや、これからこういうことをしていきたいと思っているという話を軽くぶつけて、反応を伺ったりして実際のエンジニア採用担当者がどのように感じているかを事例とは別に聞けるのも、オフィスならではだと感じます。

オフィスでインタビューするには日程が合わなかったため、WEBでインタビューを行い、後日写真だけオフィスで撮影するという方法を取る場合もありました。例えばこちらの導入事例です。
https://hireroo.io/cases/kaminashi

当日のインタビューでは、想定質問をしながらより理解を深めたい場合や深掘りが可能な場合に追加で質問することが多いです。少し脱線してしまっても全然よく、そこからプロダクトの改善点を見つけ出せることもあるため想定質問に固執しない形で質問をしていきます。

5. 記事の構成案を作成する

この導入事例で想定するターゲットを考えて、その読者に何を感じてもらうかを予め想定し、構成案を作成します。実際のインタビューで聞けた内容を踏まえて推したいポイントや他の導入事例にはないポイントから考えることが多いです。

6. 執筆を行う

構成案に従って、記事の内容を執筆していきます。弊社の場合はライターさんに執筆をしていただいています。Google Docs で記載し、共同編集やレビューコメントをもらいやすくしています。

7. 対象企業にレビューいただく

インタビュー中に聞いた内容を元に執筆はしていますが、事実と異なることやオフレコなこともあるので、事前にインタビュイー本人や広報の方に確認していただいています。大体1~2往復ほどします。

8. サービスページにて公開する

STUDIO の CMS機能を用いて執筆をしています。Google Docs の内容を写すだけなので、時間はかかりません。
公開すると一覧ページと個別ページが作成されます。

▼導入事例一覧ページ
https://hireroo.io/cases

9. プレスリリース原稿を書き、対象企業にレビューいただく

導入事例の公開までは8で最後なのですが、導入事例を公開した旨を PRtimes でも発信をしています。これは自社で発信した時と PRtimes で発信した時とでリーチできる人が異なるためです。

10. プレスリリースを公開する

最後にプレスリリースを公開し、対象企業に一報を入れて完了となります。

導入事例の活用方法

導入事例は作成して終わりというわけではなく、いくつか利用用途があります。冒頭の目的にも列挙した解像度を上げてもらうという点や広報としての役割はもちろんありますが、それ以外にも活用の場面があります。

以下が簡単にまとめた導入事例の活用方法です。

利用未検討企業
・導入事例の対象企業が同じドメインである場合、見てくれるケースがある。
・Twitter や PRtimesでの発信、サービスページでの掲載がメイン。

利用検討企業
・新卒採用や中途採用、国内採用や海外採用などコーディングテストの目的によって利用する際の解像度を高めてもらう。
・会社の規模、採用数、体制、業種業界など同一の方がイメージがしやすい。
・ハウスリストへのメルマガで発信をする。

利用中企業
・新しいユースケースや運用方法を知るきっかけになる。
・利用企業とのSlack Connect やメルマガで発信をする。

社内
・開発チームに対してはサービスの利用方法を理解してもらう目的でシェアする。
・ビジネスチームに対しては、企業へ紹介できる事例としてインプットをしてもらう。

ここまでで、ハイヤールでの導入事例の活用方法をご紹介しました。導入事例は顧客の解像度を高めるためにも有効なので、営業やカスタマーサクセスの人は入社後可能であればたくさん実施していただくのが良いと思います。

またB2Bマーケティングでも定石ではありますし、マーケコンテンツとしてもとても有効ですので、これから導入事例を作成する場合、もしくは既に導入事例を作成している場合でも参考にしていただけると嬉しいです。

もしこの記事を少しでもいいと思ったら「スキ」を押していただけると、次書くモチベーションにつながるのでよろしくお願いします!

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