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【伝える技術】「話が難しくてわからない」と周囲から言われることが多いあなたへ

「あの教授の授業は、難しいだけでつまらない」

そう感じたことはありませんか??もしくは

「あの人の言ってること、難しくてよくわからない。」

そう言われた経験はありませんか?

大学入学以降、私はよく周囲の友人から「君の言ってること、なんか難しい」と言われてきました。私はその度に「これ以上言葉を削ると、正確に情報が伝わらないじゃないか」と、最初は気にも留めていませんでした。

しかしその難しい話し方・表現のせいで、例えばサークルの総会のプレゼンでは、自分の所属する部門への関心を新入生に持ってもらえないことが多く、それを運営陣に指摘されることも増えていきました。

その一方で、私の難しいといわれる話し方に波長の合う人達も確かにいて、「お前との話はスムーズで助かる」と言われることも増えていきました。

そこで私は、人によって「話し方(話すスタンス)」が大きく2種類あると考え、場面やターゲットによってその二種類を使い分けることが大切だと気づきました。

今回は、2種類の話し方と、それを使いがちな人の特徴に分けて解説していきます。これを意識的に使い分けることで、コミュニケーション能力を向上させることができるはずです。

【あなたはどちら?】2種類の話し方

2種類の話し方、それは「B to B 型」「B to C 型」です。

(ちなみにこの文章表現自体は「B to B型(難しい・専門的な話し方)」です笑 )

「B to B」「 B to C」というのは、就活生や社会人にとってはお馴染みの言葉ですよね。「Business to Business」「Business to Customer」の略称です。

前者は企業を顧客としてビジネスをする企業のことで、具体的には商社やコンサルティング業界等です。後者は、一般人を顧客としてビジネスをする企業のことで、具体的には小売店業界やメーカー業界等です。

私はこの「B to B」「B to C」という表現が、この2種類の話し方という切り口にはピッタリだと思い、造語として使っていきたいと思います。

【B to B の話し方(難しい話し方)】

これは、いわゆる「難しい・専門的な話し方」です。これは一般的な人に対して使うことを意識しておらず、お互い(聞いている人と話している人)が共通認識を多く持っている時にのみ、効果を発揮する話し方です。

例えばビジネスの場面を想像しましょう。(学生の人はすみません) 営業先のことを一生懸命調べたあなたは、「経常利益は〇%」「相手先の業界は成長傾向」など、相手と話すために専門性の高い情報・知識・用語を知っています。つまり、相手との共通認識を多く持っている状態です。これはまさに、B to B型の話し方を求められる場面です。商談をスムーズにし、短時間で高いレベルの会議をできるでしょう。

またB to B型は、ビジネス場面だけでなく、実は学生でも多く見かける話し方です。いわゆる、内輪ノリです。その場の人間にだけ伝わる、話題や用語を使ってしまいますよね。しかし、それを使うことでスムーズに話が進みますよね。

ちなみに大学の教授も、知識を多く備え、日々の研究では専門性の高い用語で書かれた論文を読み、学会で議論することを仕事としています。なので学生に授業をする際に、B to C型に変換するのは非常に苦心していることだと思います。学生が上級生になっても、教授の話が面白くないのは、実はB to B型でも理解できない勉強不足な学生のせいかもしれませんね笑

【B to C 型の話し方(簡単な話し方)】

これは、いわゆる「簡単な・誰にでもわかる話し方」です。これは一般的な人に対して使うことを意識しており、どんな相手に対しても伝わる話し方です。

注意しなければならないのは、C to C型の話し方ではないという点です。C to C型というのは、誰でも話せる、説明できるような話題を、誰かに伝えることです。よくある世間話や雑談などがこれに入ります。

したがって、自分の中にある一般的ではない知識や情報を、誰にでもわかるように話すこと、これがB to B型の話し方になります。

例えば、学生のなかでプレゼンが上手い人って、この話すスタンスを取っていることが多いです。その話題に関心や情報を持っていない人に対して、笑いや派手な演出などの要素を使って「印象付け+基本情報」を聞き手の頭に叩き込む。注意すべきは、相手が教授やビジネスマンに対しても同様のプレゼンだと、温度感に差が出てしまったりするので、あくまで相手に合わせることが大切です。

【話し方の使い分け】

①★聞き手を調査・観察する

これが一番大切です。相手がどのくらい自分の話に理解があるか、共通認識があるか、聞く人は何人いて、どういう人が多いのか。事前にその人に話す機会があるなら話してみて、その人の立場や、何をそのプレゼンや会議で求めているのかを把握しておきましょう。もしその場で出くわした人や事前に情報がなければ、相手の反応(笑いや視線など)を見ながら、難しい話し方か、簡単な話し方かを考えていきましょう。

②(B to Bなら)専門知識や相手の情報を理解しておく

相手はもしかしたら自分より知識が深い人かもしれません。そういう人に対して、失礼のないようにきっちりと調べて話すようにしましょう。

③(B to Bなら)自分が伝えたい情報を過不足ないように要約する

B to Bの話し方なら、専門知識や前提知識は共通で理解しているはずなので、自分が伝えたい情報は伝えられるだけ伝えるべきだと思います。そのなかで、情報を要約しましょう。つまり「最大情報量の要約」が大切です。

②(B to Cなら)話す情報をとにかく最低限に削る

B to Cなら、そもそも相手が自分の話題に関心すらない可能性もあります。その際は、序盤にC to Cの話題や雑談を挟めるだけの余白の時間と、相手が100%処理できるだけの情報量である必要があります。「これ必要かな?」って情報は勿論、「絶対必要だ」って情報以外全部削ってもいいと思います。

③(B to Cなら)簡潔に要約して、演出や雑談を加える

削りまくって絶対に必要な情報だけになったと思いますが、それをさらに要約します。そうしてできた余分な時間を使って、C to Cの話題や雑談で、相手の関心をこちらに向ける演出を増やしましょう。図やチャートやイラスト等を使うことで、難しい疑念もわかりやすくなるのでお勧めです。大事なのは、聞き手に「なんとなくあの人がああ言っていた」と記憶させるだけのインパクトです。つまりB to Cは、「最小情報量の要約 +演出 や 軽い話題」が大切なのです。


まとめ

今回は2種類の話し方について書きました。「B to B型」の難しい話し方と「B to C型」のわかりやすい話し方です。

そしてその使い分けは....

★聞き手を観察

→★B to Bなら「最大情報量の要約」

→★B to Cなら「最小情報量の要約+演出や雑談」

です。

大切なのは、「相手の時間を奪って自分は話をしている」という意識を持つことだと思います。

聞き手が関心ない情報や、知らない情報、処理し切れないくらいの情報量を話すのも、相手にとって価値がない。

そして聞き手がしっかり事前知識のある話題なのに、雑談や回りくどいくらいわかりやすく話されても、もどかしいし、時間の無駄に感じる。

大事なのは、自分の話によって

(聞き手の人数)×(一人一人に与える価値)

これを最大化させることです。

話す時は、意識的にこの話し方を変えることで、コミュニケーション能力向上を目指していきましょう




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