最愛なる堕天使 - 第10章 不屈の野望

yoshiです。今日は、僕が元カノとどんな将来を描いていたかを語ります。そして描いた将来が達成できなくなったいま、僕は何を思っているのでしょう。

ーーー 俺は、彼女との未来を常日頃から思い浮かべていた。

彼女の夢

彼女は学校を卒業し、地元の会社で働いている。だが、別に好きな仕事というわけでもなく、日々上司への愚痴をこぼしてはやめたいと言っていた。

また、多少の趣味はあったものの、将来の夢のような大きなものはこれといって存在していなかった。

そのため、彼女が現在働いているのは、将来俺と同棲を始めるための貯金が主であり、あとは少し好きなものを買うくらいしか目的がなかった。

そういうわけで、彼女には俺の夢についてきてもらうように言っていた。

彼女は家事が得意ではないので、俺のことを支えられる自信がなかったようなのだが、俺的には近くに彼女が存在しているだけで心の支えだったので、料理とかは後々練習すれば良いということにしていた。

つまるところ、彼女の夢は「お嫁さん」ということだ。なんとも可愛らしいことであろう。

まずは同棲、そして俺のために存在をする、家事は少しずつ覚える。仕事については、彼女は完全に専業主婦になってくれということにしていた。俺は、自ら養う側に回ろうとしていたのだ。

だが、普通の男が女を養うのとは訳が違う。

なぜ俺が、彼女を働かせようとしなかったのか、次の節で語る。

彼女への束縛

俺が彼女を働かせないと決めていた理由とはズバリ

他の男と接触する可能性を避けるため

である。

たとえ女性店員の多いパートであっても、店長が男だったり、偶然にも男のスタッフがやってきたり、客との接触ですら問題視していた。

まずは徹底的に他の男との接触を避けることを考えていた。

そして家に引きこもっていること。俺と会えるのだから基本的には良いだろう。だが、俺は仕事や飲み会にも普通にいくつもりだったので、ずっと家にいる「箱入り娘状態」はさすがに限界がくるだろうと俺もわかっていた。

なので、月一回くらいなら息抜きとして外出し、女友達とあっても良いことにしようとしていた。ただし、現地まで送り迎えを俺が行い、GPSと盗聴器をつけて、友達ともしっかりコンタクトを取っておくという前提である。それができないなら家の外に出かけさせるつもりはなかった。

近所の男と絡むのも嫌だったので、スーパーへの買い出しも俺が帰りにしてくるか、休みの日に一緒に行くことにしていた。

そのため、仮に仕事をするとしても在宅で人と一切関わらない仕事に限定することにしていた。

子供が産まれたら、幼稚園などへのお迎えがあり、そこで他の子のパパや幼稚園のお兄さんと出会ってしまうというなかなか避けられないポイントがある。これに関しては半分諦めていたが、なんとかならないかと模索はずっとしていた。だから本当は子供もいらなかった。

俺が一番不安に思っていたのが、宅配の男だ。まるでAVの見過ぎだが、彼女の可愛さに興奮した宅配スタッフに襲われないかということを、俺はガチで心配していたので、彼女には貞操帯を付けてもらうことにしていた。

また、彼女には基本的にGPSをつけて見守る。だが、落としたり裏切って捨てられると困るので、もしその頃にGPSを埋め込む技術が一般に出回っていたら絶対にやろうと思っていた。

GPSを付けても、家の中で宅配スタッフに襲われてしまってはまずいので、基本的に彼女の周辺の音声は拾えるようにしておき、経済的余裕があれば監視カメラの設置も考えていた。

俺はそれら全てを職場から常時監視するというシステムだ。

そして、彼女には俺の帰りを可愛く出迎えてもらうため、家では基本裸エプロンで首輪をしていることを要求していた。だからこそ、宅配スタッフに襲われる可能性はたしかに否めなかったのだ。

あとは、俺がコスプレを買ってきたら必ずそれを着させてプレイをしようという野望もあったし、縛り付けて失禁プレイみたいなのもしようとしていた。

夢のスーパーキチガイ変態プレイ生活を俺は楽しみにして、日々仕事に励んでいたというわけだ。

だが、ゴムは絶対に付けること。生で入れたことは一度もない、生でちょっとでも触れたら危ないと思っていたから、めちゃくちゃ警戒しながらの素股くらいしかしなかった。

その代わり、孕むべき時がきたら、一回生でやってから孕むまで毎日、一生分の中出しをしまくることにしていた。孕むべきときまで、俺は首を長くして待つことにしていた。

実現するかは別として、以上の話は全て、なんと彼女も了承していた。

俺の夢

一方、俺にもちゃんとした「夢」がある。

俺は物理学者になりたかった。学問を学び研究をするには、やはり日本のスケールでは事足りない。したがって、海外にまで引っ越すことは視野に入れていた。

彼女は、海外はもちろん、北海道を出て上京することですら抵抗を感じていた。もし子供が産まれたら一人でやっていける気がしないと、実家に戻って子育てするねと、弱気だった。

まあ寂しくはあるが、子供が産まれたともなればそれは仕方ないなと考えていた。

また、自分は大学に行く可能性が高いので、経済状況的にもそんなに優位になるという予定はなかった。

というわけで俺は自分の夢に向かって頑張る。そして彼女はそれを支える。中星マインド的にも悪くない方針だった。

彼女の幸せ

だが、この俺が一人の女を愛している以上、その女は世界一幸せになるべきだと考えていた。そして何よりも、大好きな彼女の幸せそうな笑顔に癒されたかった。

俺はゆくゆく大物になるはずなので、晴れて全世界に俺の存在を知らしめたとき、同時に彼女を「世界一幸せな女性」として報道してもらうことが俺の目標だったわけだ。

彼女へのハピネス戦略は常日頃から考えていた。束縛することは世間から見ると「ひどいこと」「かわいそう」という意見が多いと思うが、束縛を超えて洗脳になると、それは彼女を幸せに導く一つの手段として考えることができるようになる。

宗教に洗脳された人々は、周りから見るとお金を巻き上げられているように見えるが、当の本人は喜んでお布施を包んでいるし、信条を持つことで精神を安定させ、幸福を得ているのだ。

その事実を見れば一目瞭然であろう。俺は、彼女を束縛から洗脳まで持っていくことで、俺を生き甲斐として生活してもらうことにしていた。

俺が束縛をしていた理由は、他の男に目を向けたり寄り道をされてしまうと、彼女を幸せにしにくくなってしまうからだ。彼女は俺にフルコミットし、余すことなく俺のハピネスを受け取って欲しかった。

束縛する代わりに、ハピネスを提供する。

彼女の誕生日とクリスマスは同じ月だったので、12月は俺に取ってとても重要な月としていた。1年目のクリスマスプレゼントはマフラーと、そういえばヘアオイルもあった気がするが、2年目はさらにグレードアップして札幌デート×口紅、3年目はディズニーデート×コフレだ。

4年目は考えていなかったがさらにグレードアップさせるにはどうすれば良いかワクワクしながら考えていた。

そして最終的にたどり着く先は、彼女が一番好きな絶景であるモンサンミッシェルでプロポーズという算段だ。

夢のようなドラマのような展開を現実にする日がもう寸前まで来ている。

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と思っていた。。。


次回は、ついに3年目のクリスマスについて明かしていこうと思う。ディズニーデートにて最高のハピネスを企てていた俺は、人生で最も衝撃的な出来事に見舞われることとなる。


そしてついに、運命のときが来る。


壮大な夢は

絶望の瞬間から

野望に変わる


yoshi


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