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なぜターゲット読者は絞るべき?記事のペルソナをつくる意味と効果

みなさん、こんにちは。
岐阜でWebマーケティングをやっていますYoshi(@motoy0shi)です。


このところ、ブログなどメディアを運営する上で重要な考え方について発信をしています。よろしければ、下のマガジンをご覧ください。すべて無料公開です。


さて今回のテーマは「記事のターゲットを決め、読者を絞ること」です。

先日、友人のリュウジさんからこんなコメントをいただきました。

特に、ブログやライティングを始めたばっかりの方は、なんとなくターゲットを決めて、書きたいことを書きがちです(僕もそうでした)

しかし悲しきことに、そういった記事はたいてい誰にも響かず読まれません。反響がないことは、本当に悲しいですよね。。。


実は、書いた記事を多くの人に読んでもらい、SNSシェアやコンバージョンをしてもらうために必要なのは「読者(ペルソナ)を絞ること」です。

こう書くと、「読者を絞ったら読んでくれる人が減っちゃうのでは?」と思う方がいます。しかし、実際は逆に絞ったほうが多くの人に読まれることが多いのです。


そこで今回は、記事のターゲットとなる読者を絞るメリットと方法についてご紹介していきます。

・最近記事を書き始めたばかり
・記事を書いているけど、あまり反響がなくてなんとかしたい
・もっとシェアやコンバージョンが取れる記事を書いてみたい

なんて方は、ぜひこのnoteを読んで自分の記事を見直してみてください。


このnoteの内容をうまく活用できれば、あなたもきっと一歩ステップアップできるはず。

それでは始めましょう。

情報が溢れる今日。人は記事を読まなくてなっている

今、社会には情報があまりに溢れています。

かつて人々は、4大メディアと呼ばれる新聞、雑誌、ラジオ、テレビから情報を得ていました。

しかし、インターネット、そしてスマートフォンの普及により、人々はかつてより多くの情報を受け取るようになってきています。

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左:ブロードバンド、右:移動体通信
出典:データ通信量の爆発的増大|平成29年度版情報通信白書

実際、平成29年版情報通信白書によると、携帯・スマートフォンなど移動体通信における通信は、1年で約1.3倍というハイペースで増加し続けています。

考えてみれば、常日頃からさまざまなSNSやアプリで情報を手に入れるのが普通になっていますよね。

これだけ情報が膨大になる一方、人は全ての情報を受け止めるキャパシティがありません。だから、人々は関心がある情報を取捨選択し、必要がない情報は無意識に見なくなっているのです


人はどんな情報に興味を持つのか?

では、人はどんな情報に興味を持つか。その答えは意外とシンプルです。

「見て得するか、見ないと損をする情報」

たったこれだけです。ここで言う「得」や「損」はかなり広く解釈できます。得の場合、知識が増すとか、悩みが解決できるとか、エンターテイメントになるとか、様々です。

余談ですが、行動経済学の観点からは、得より損のほうが強い訴求になりがちです。なぜなら人は、得る喜びより失う痛みのほうが2倍大きいからです。


すると記事を書くときに、読者に「記事を読むことで得られる得」(もしくは、失う損)があることを示す必要がありそうですね。

とはいえ、ここで1つ問題が生じます。得や損はとても相対的です。ある人にとっては得であっても、他の人には得でないこともあります。

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例えば、あなたが水に濡れても落ちない日焼け止めを売るとしましょう。海やプールが好きとか、外にいることが多い人にとっては、「濡れても落ちない」という訴求は相性がよいでしょう。

一方で、移動は車で、ほとんど外には出ない方に、いくら「濡れても落ちませんよ」と言っても、おそらく響かないはず。


だからこそ、誰にとって得なのか、損なのかを決める必要があるのです。ターゲットとなる読者を決めることで、より記事を読む得を的確に伝え、共感を生む文章が書けるのですね。


ターゲットとなる読者を絞ることの効果

①読者が自分ごととして読んでくれ、コンバージョンしやすくなる

記事を書く際は、読んでほしいターゲット読者をできるだけ小さく絞るこむほうが、結果として読まれて反響が出やすくなります

なぜなら、人は「自分と共通点」があると心を開くからです。あなたも初めて会った人が、同じ地元だったり、共通の趣味や習い事があると、急に親しくなった気がしませんか?

これと同じで、記事の内容でも「これって自分のことだ…!」と思うと、急に記事に引き込まれるようになります。

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1つ例をあげましょう。家での映画(人間愛溢れるモノ)鑑賞を勧める2つの記事で、どちらが引き込まれるでしょう?

(A)あなたは映画が好きですか? 僕は好きです。しかしも映画館でなく、自宅で見るのが好きなんです。気分転換にもなるし、オススメです!
(B)毎日決まった時間に職場に行き、上司からいつものように叱られる。家に帰ると、誰も「おかえり」と言ってくれない。

「仕事での人間関係って本当に大変…もう疲れちゃったよ…」
「自分はこんな都会で何してるんだろう…」

きっとこんな風に思うことも一度はあるはず。
急に孤独を感じる時ってありますよね。そんな時は、気分転換にお出かけしてみるのもいいけど、家で映画を見てみてはどうでしょうか。

おそらく(B)を選んだ人が多いはず。よい文章は、読んでいるとイメージが浮かびかがってくるものです。

もし読者の頭の中にイメージがつくれたら、続きも読んでくれる可能性が高まります。特にドンピシャでターゲットと合う読者は、かなり高い確率でSNSシェアやコンバージョンもしてくれます。


「でも、そしたらターゲットでない読者は読んでくれないでは?」と思うかもしれませんが、実は意図しない人も不思議と反応がよくなります。

なぜなら、読者は無意識にターゲットとなる読者を、自分の場合に置き換えてくれるからです。「自分の場合だったら、こうだよな」と考えて読んでくれるので、結果としてターゲット以外の人にも読まれるようになります。


②読者に合ったベネフィットが訴求できる

①にも関連しますが、ターゲットとなる読者を決めることでベネフィットも鋭くなり、結果としてSNSのシェアやコンバージョン率を上げられます

ベネフィットとは、顧客が商品サービスを使うことで得られる価値です。先ほど書いた「読者にとっての得や損」は、このベネフィットのことです。このベネフィットをうまく伝えることで、人は動かされやすくなります。


先ほど述べた通り、得や損は相対的です。だからこそ、読者を明確にすることで、その人にあったベネフィットを伝えられるのです。

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先ほどの映画の例では、こんなペルソナ(=読者像)をつくってみました。

・地方出身で、今は東京在住
・現在独身。3年間彼女なし
・会社での人間関係に悩んでいる

このような具体的な情報を前提にすると、その人にとって何がベネフィット(=価値)になるかが見えやすくなるんですね。

そして、そうやって作られたベネフィットは人を動かしやすくなります。


なおベネフィットについて、「コンバージョンが取れる記事が書ける!ベネフィット・ライティングの基礎」で詳しく解説しているので、よければご覧ください。


③記事のトンマナに統一感が出て、記事が読みやすくなる

記事のターゲットとなる読者を決めることで、記事のトンマナ(トーン&マナー)に統一感が出て、結果として記事が読みやすくなります

読者は多様です。大学生もいれば、若手サラリーマンもいれば、子持ちの夫婦やお年寄りもいます。全ての人にあった言葉遣いや文体をするのは、難しいです。

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例えば、経営の話を記事に書くとします。

すると、少なくても企業経営者は見てくれそうです。他にも、できるビジネスマンも読んでくれるかもしれません。もしかしたら、経営学を専攻している大学生も読むかもしれませんね。

それぞれ人によって、使う言葉のレベルや語彙などもまったく違います。経営者向けにあまりフランクすぎる文章を書くと、「なんだこの記事は」と思われるかもしれません。一方で、大学生に業界用語満載の記事を書いても意味不明でしょう。


一方で、ターゲットとなる読者を決めれば、その人が使っているであろう文体や表現を使えます。結果として、違和感なく読者に記事を読んでもらえるのです。


ターゲットとなる読者の見つけ方

ここまで話をすると、「読者を絞り込む重要性はわかったけど、実際どうやってやればいいの?」思う方もいるはず。

そこで私がターゲットとなる読者を見つける際によく使う方法を、いくつか紹介したいと思います。

①Yahoo!知恵袋などで「悩み」を持つ人を探す

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画像引用元:Yahoo!知恵袋

ターゲットとなる読者を考える上では、まず「悩み」を掘り下げる必要があります。なぜそんな悩みを持っているのか、その背景には何があるのか。それらの疑問を確かめるには「知恵袋」がとても役に立ちます。

Yahoo!知恵袋を開いて、検索欄に記事のテーマとなるキーワードを入力してみましょう。すると、さまざまな悩みが出てくるので、1つ1つ見ていきましょう。

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知恵袋では、質問者の悩みに注目します。その質問者がどんなキーワードを使っているか、何に悩みを感じているかをていねいに見ていきましょう。

すると、共通して悩んでいることが出てくるはず。その悩みは記事でベネフィットを考える上で、重要になることが多いのでメモしておきます。


また質問者を知るためには、質問者のIDをクリックして、その質問者が他にどんな質問をしているかも見てみます。すると、その人が他にどんなことを悩んでいるか推察できるため、ターゲットとなる読者像をつくる上でとても役立ちます。


②Twitterなどでキーワード検索をして言動を観察する

Yahoo!知恵袋と並んで便利なのは、Twitterです。Twitterの検索欄に、同じく記事のテーマとなる語句を入れると、そのキーワードを含むツイートが流れてきます。

知恵袋と同じように、ツイートを眺めていくと、メリットやデメリット、称賛や不満など、さまざまな声を知れます。またツイートしたアカウントを追っていくと、その人の言動からどんな人かも見えてきますね。


③過去の自分や周りにいる人にヒアリングする

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もっと悩みを掘り下げたいなら、やはりヒアリング(インタビュー)が役立つでしょう。ヒアリングをすることで、その人の考え方や価値観、気になることを知れるからです。

ヒアリング先は、家族や知人など周りの人でもいいですし、自分自身でもいいでしょう。もし自分が使ったことがあるモノ、経験したことがあるコトについて書くなら、それを知る前の自分を思い浮かべるのです。

過去の自分が何が理由で使い始めたかを自問自答していくと、どこかでキッカケが見つかるはず。その時の自分をターゲットとして記事を書くことで、似た境遇の人に響く記事となります。


まとめ

この記事では、ターゲットとなる読者を絞るべき理由と効果について紹介してきました。

マーケティングでよく言われる格言に、こんなものがあります。

「みなに好かれようとしたら誰にも好かれない」


記事もまさに、みんなに読んでもらおうとすればするほど、読んでもらえなくなるのです。そこで重要となるのが「読者を絞り込んで密度をあげること」。

ある1人の人にとって「これは私のことだ」と思ってもらえるほど、内容を絞り込んで書いていくと、ターゲットとなる読者はもちろん、そうでない人にも響く記事となるのです。


あなたもこれから記事を書く際は、ぜひこの記事を参考にして、「誰にこの記事を読んでほしいのか」を考えるクセをつけてください。

そうやって読者を考えた記事は、きっと大きな反響を生むはずです。


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軽い気持ちで書き始めたら、約5千字の記事になっていました・・・!

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