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[読書メモ] マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則 (P.F.ドラッカー)

 この本を読んで気になった部分の引用を共有。

■ 企業の目的は顧客の創造である。したがって、企業は二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。それがマーケティングとイノベーションである。マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。(16)

■ あらゆる組織において、共通の物の見方、理解、方向づけ、努力を実現するためには『我々の事業は何か。何であるべきか』を定義する事が不可欠。(22)

■ 顧客にとっての関心は、彼らにとっての価値、欲求、現実である。この事実からしても、「我々の事業は何か」とのといにこたえるには、顧客からスタートしなければならない。すなわち顧客の価値、欲求、期待、状況、行動からスタートしなければならない。(23)

■ 市場の8割を占めることは気持ちの良いことかもしれない。だが、100の8割は250の5割よりも小さい。(31)

■ 社会の問題を事業上の機会に転換するための差大の機会は、新技術、新製品、新サービスではなく、社会の問題を解決すなわち社会的なイノベーションにある。(98)

■ 専門家が自らのアウトプットを他の人間の仕事と統合する上で頼りにすべきものがマネジャーである。専門家が効果的であるためには、マネジャーの助けを必要とする。マネジャーは専門家のボスではない。道具、ガイド、マーケティング・エージェントである。(125)

■ 専門家は、マネジャーの上司となりうる、上司とならなければならない。教師であり、教育者でなければならない。自らの属するマネジメントを導き、新しい機会、分野、基準を示すことが専門家の仕事である。この意味において、彼らは自らのマネジャーよりも、さらには組織内のあらゆるマネジャーよりも高い立場に立つ。(125-126)

■ マネジャーはマネジメントの一員として、事業のマネジメント、人と仕事のマネジメント、社会的責任の遂行とという三つの役割も果たさなければならない。この三つのうち一つでも犠牲にする決定や行動は、組織全体を弱体化させる。あらゆる決定と行動は、三つの役割全てにとって適切でなければならない。(128)

■ ある案だけが正しく、その他の案は全て間違っていると考えてはならない。自分は正しく、他の人は間違っていると考えてもならない。なぜ他のものは意見が違うのかを明らかにすることからスタートしなければならない。明らかに間違った結論に達しているものがいても、それは、何か自分と違う現実を見、自分と違う問題に関心を持っているからに違いないと考えなければならない。(153)

■ 意思決定の実行を効果的にするには、決定を実行する上でなんらかの行動を起こすべき者、逆に言えば決定の実行を妨げることのできる者全員を、決定前の議論の中に責任を持たせて参画させておかなければならない。これは民主主義ではない。セールスマンシップである。(155)

■ 組織マニュアルの助けなしでは、自らの所属や行くべきところ、あるいは自らの位置がわからない組織構造は、無用の摩擦、時間の浪費、論争や不満意思決定の遅れをもたらす。(199)

■ 方向づけの容易さ
組織構造は、組織の中の人間や組織単位の関心を、努力ではなく成果に向けさせなければならない。成果こそ、全ての活動の目標である。専門家や能吏としてではなくてマネージャーとし行動するものの数、管理の技能や専門的な能力ではなく成果や業績によって評価されるものの数を可能な限り増やさなければならない。(200)

■ 成果と業績に関係のない分野で、費用のかかるスタッフを抱えている小企業は多い。あまり意味のない活動、製品、市場に自らの資源を投入している中企業も多い。トップマネジメントが自社を幸せな一家と錯覚している大企業も多い。(240)

■ 成長そのものを目標にするのは間違いである。大きくなる事自体に価値はない。良い企業になることが正しい目標である。成長そのものは虚栄でしかない。(260)

■ 急成長を遂げてきた小企業や中企業のトップは部下を自慢にするものである。それでいながらその部下も準備ができていないと感じるようになる。これこそまさに変化の必要を示す兆候である。変更すべき時が来ると、部下に大きな責任を与えたり重要な分野を任せることができない理由を見つけ出す。(262)


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