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★情報過多による混乱~隠れた社会課題〜

いつの頃からか物事の本質を突き詰めれば、辿る着くところは似通ってくるのではないかということを感じるようになった。

こう自覚し始めたのはNIKEの創業者フィル・ナイト氏の自伝『SHOE DOG』を再読した時である。

ナイト氏は同書において『禅マインド ビギナーズマインド』や『弓と禅』を引用するなど、禅の精神を大切にしていることを記している。

これらの本は稀代のカリスマ経営者の1人スティーブ・ジョブズ氏の愛読書でもあるらしい。

またPatagoniaの創業者自伝を読んでみると、「サーフィンも経営の本質も禅の精神と同じ」といった趣旨のことが書かれている。それではと、『禅ゴルフ』という本を読んでみると、「禅やゴルフとサーフィンは同じ」と書いてある。

その他コーチングの本質を記した『コーチングのすべて』という本を読むとこれまた『弓と禅』が参照されている。

これらは相互に関係のない書籍たちである。にもかかわらず、その本質は似通ったものに収斂しているように思われる。

これらは単なる偶然ではないだろう。

また様々な本を読んでいると、異なる別々の本の中で、同じ本が参考文献となっていることが良くある。

電子書籍の普及により益々多くの書籍が生まれる時代となり、それこそ星の数ほど存在する。

この情報過多な状況の中で、個人の人生の指針に、またより良い社会を築いていく上で頼りになる「真理」はどこにあるのか。それは、各分野で本質を突き詰めようとするときに度々参照されている本なのではないか。

これらが体系的に整理されたら(例えば、イノベーション論を考えるなら「この〇冊」など)、世の中の学習効率が向上するのではないか。少なくとも、一般アマチュアゴルフ業界においては、この情報過多が原因で学習の非効率どころか「大混乱」が生じていると、僕は理解している。

情報過多が引き起こす混乱。一般アマチュアゴルフ業界で起こっていることと同様、他にも今見ている普通の世界が、実は「世の中そんなもの」という言葉や常識に覆い隠された「正常を装った大混乱」が生じているのではないか。

ビジネス界でいえば、「PBR1倍割れ問題」「ESG経営」など、トレンド(≒情報過多の原因)を拠り所にした機会を追うのではなく、足元の状況を、世の中の本当の姿を、「常識とは異なるものの見方」で捉えることが出来れば、そこにこそ社会をより良くするための変革とビジネスの大きな機会が眠っているのではないだろうか。

以上は、僕がゴルフを通じで見た世界の一つ。

(2024.02.02 追記)
その後、読んだ本の中で、このnoteに関連が深いものがあったので追記しておく。「情報過多による混乱」と似たような観点の以下の記載を引用する。

“良質なオリジナルコンテンツを作り出すことに時間とお金のほとんどを費やさなければならない。ますます「コンテンツ」の数も配信経路も増えていく中で、コンテンツの質が一層重要になる。たくさんのコンテンツを作ればいいというものではない。いいコンテンツをたくさん作ればいいというものでさえない。選択肢が爆発的に増える中で、消費者には時間とお金をどう使うかを賢く判断する能力が求められるようになった。消費者の行動を導く上で、これまでにも増して偉大なブランドが強力な武器になる。”

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