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379. 【LGBT法】理解を増進とか…LGBTを普及させたいみたいだな。頼むからそれだけは止めてくれ。同性婚は認めるから学校で普及活動とかは絶対に止めてくれよ。

今回のLGBT法では「理解増進」ということは言われていますが、「普及」という言葉は使われていません。

「普及」の意味を辞書で確認しましょう:

【普及】〘名〙 (古く「ふぎゅう」とも) 広く一般にいきわたること。また、広くいきわたらせること。

精選版 日本国語大辞典

【普及】[名](スル)広く行き渡ること。また、行き渡らせること。「一般家庭にクーラーが普及する」「新理論を普及する」「普及率」

デジタル大辞泉

例えば、「LGBT」という言葉がわからなければ、その意味を教える。「女性と男性」の間でのみ性愛関係があるのではなく、男の子同士でも女の子同士でも、また両方でも、そして誰に性愛感情を抱かない場合があるということを教える。私はそういうことだと思います。

教えることで知識が増える。世の中には自分とは違う人がたくさんいるんだといういうことが子どもに伝わる。

一人一人個性がある。性格も顔も体つきも違う。子ども10人いたらだいたい9人くらいは女の子が男の子を好きになったり、その逆もある。でもそうじゃない子もいる。

生まれた時に女の子だとして戸籍に登録されたけれども、だんだん自分は男の子だと思い始める子もいる。男の子として育てられてきたけれども、自分では女の子だと思っている子もいる。

でも、だからといってそういう子をいじめちゃいけませんよ、仲間外れにしちゃダメですよと教える。

相手を理解する。そして自分と違うからといっていじめない。

教育の基本として当然のことだと私は思います。これは同時に「相手を思いやる心」を育てる教育に繋がります。そこから「寛容」な精神が育まれていく。

「自分の周りにそういう子がいるんだ」とか「このクラスにもいるかもしれないな」と思えば、クラスメイトにどう接するかも変わってくることでしょう。

ここでご懸念されていることについて少し付け足しますと、世の中に(もしかしたら自分の学校やクラスに)「性的マイノリティ」がいるということを「理解」したとしても、その子どもの性的指向や性自認が変わってしまうことはありません。

性的マイノリティ当事者の先生がクラスを担当したからといって、クラス全員の性的指向が変わるということはありませんし、皆がトランスジェンダーになることもありません。

親が子どもの性的指向や性自認を無理に変えることができないように、学校の先生がLGBTに代表される性的マイノリティについて授業で取り上げて説明をしたからといって、それだけで子どもがレズビアンやゲイやバイセクシュアルやアセクシュアルになるわけではありません。

法律ができても、誰も学校で「LGBTを普及」させようとしたり、子どもをLGBTに変えようとしたりすることはできないのです。

「LGBT」という言葉が普及することがあっても、子どもがLGBTに「なる」というような普及はありません。

その点をご理解いただけたらと存じます。

参考資料

画像:UnsplashCDCが撮影した写真

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