OKRを2年間導入してみて
どうも石野です。
OKRを導入してちょうど2年が経ちました。組織的には20人から50人を超える規模にもなったので、改めて振り返りをしてみたいと思います。
はじめに
iCAREではOKRをベースに「業績目標」を立て、評価の参考値としています。
本来のOKRの考えでは「評価するツールではない」とありますが、多いに評価に利用しています。(もちろん、この結果だけで評価はしません)
一見、矛盾しているように思えますが、MBO, OKRの良い部分を利用しながら、CREDOの行動指針と合わせて最高の評価制度を実施したいと試行錯誤してきました。
業績目標はOKR、行動目標はCREDOをベースに
業績目標:
売上げや機能などその期間でどれだけ達成できたか?(OKR / Value)
行動目標:
自分がどれだけレベルアップしたか?(CREDO)
※ OKRを利用するのは業績目標部分のみです。
※ 業績目標の結果がボーナスに反映されて、行動目標の結果が昇給に反映される会社が一般的に多いですね。
↑実際にiCAREで使っているフォーマット。全部署これでやっています。
四半期毎に目標を設定し、会社のOKR > チームのOKR > 個人のOKR とブレイクダウンしていきます。行動目標は半期でまとめてます。
評価の本質はツールではなく、評価する側の覚悟
あたりまえの話ですが、評価する側が「会社のKPI」と「メンバーの成長」のバランスを考えゴールを定量的に設定しなければ、どんなツールを使ってもダメです。曖昧に設定すると評価の時も感覚で話すのでズレが起きてお互い不幸になってしまいます。
とはいえ、スタートアップは事業の変化も大きいですし、すべてを最初からバシッと定量的に細かく設定するのは大変です。
大切なのは、メンバーの成長を考え、なるべく定量的に真摯に取り組む姿勢です。そして、評価される側も自分の成長のためになんとかがんばって超えられそうな目標を設定しにいかなければ意味が無いです。お互いの理解の上に成り立ちます。
上記の前提であれば、途中で目標を変更しても全然OKです。
(できもしない、方向性が違う目標を追いかけても全く意味ない)
OKR導入のきっかけ(過去のブログ)
詳細は上記ブログを見てもらえればと思うのですが、全てOKRの通りに実施するのではなく、2つのポイントに絞って浸透させていきました。
①チーム目標の優先度を明確に!
→やりたいことが多すぎるので、的を絞ることが何よりも重要
②野心的な目標をオープンに!
→どんどんチャレンジして壮大な目標を持ってほしい、そして目標をオープンにすることにより切磋琢磨する組織へ
運用開始して2年どうだったか!?
A. 「職種」「個人の力量」に合わせて各部署でチューニングできて良かった。
会社規模が小さいとチームOKRがまぁまぁブレるので大変でしたが、今の規模ではかなり使いやすくなってきたと思っています。
個人OKRは、ムーンショット目標ではなくルーフショット目標で引き続き行くでしょう。
ということで、部署単位で見ていきたいと思います。
感想(開発・デザイン)
「大手企業向けの機能開発で、これとこれとこれを1Qでリリース!」
のようなチーム目標を設定しており、60-70%達成できれば良い野心的な目標を立てられています。
現状のチーム構成ではウィンセッションを毎週やるのは時間がもったいないのでやっていませんw
週次の会社全体会議でリリース情報の共有をしたり、大きな開発の際には「社内お披露目」をやったりしています。あとは開発専用のホームページのリリース一覧に載せたりしています。
感想(コーポレート)
まだ出来たての組織なので参考値は無いですが、OKRに則りやすいと思います。ウィンセッションに変わるようなものをどうするかを今後考えたいと思ってます。
感想(営業・マーケ)
営業はちょっと特殊です。
野心的とかそういうレベルでなく、「絶対に達成する数字」があるのでもうKPIです。CRO中野いわく、OKR + KPI = オカピ と呼んでいるようですw
「リードxx件、商談xx件、受注xx件」って感じの目標ですね。
週次の会社全体会議で進捗率を追って達成していれば称賛し、受注すればドラを鳴らして称賛!がウィンセッションみたいなもんかなと。
※中野にヒアリングせずにこの記事を公開してます。あとで追記しますw
感想(カスタマーサクセス・サービスコンサル)
人数が少ない時は、四半期の中で目標が変わる事も多いので大変みたいだったようです。今は開発と似ている感じでしょうか。効率化や利用度などの指標がありますが、今後はNPSなど満足度の数値を追って行くので営業よりなOKRになっていくと思います。
クライアント毎にチームが分かれているので、四半期に一度「サクセス大会」というものを実施しており、成功体験や失敗体験などを共有しています。
目標がオープン化されているメリットも出はじめているようです。同僚との切磋琢磨だけでなく、どの機能を誰が開発してどういう結果だったのかを知れる良い機会になっています。
OKRで苦戦する項目などの補足
・ウィンセッション
は頻度や度合いが難しいですね。承認欲求をどう満たすかを考えながら部署毎にチューニングが良いと思ってます。
・個人も大事だがチーム目標が一番大事
みんなストレッチした重要な目標立ててがんばってるので、それを投げ出してチーム目標の優先度が高いものを手伝うのはそう簡単にはできないですね、難しい。
・野心的な個人目標
ルーフショットでいきましょう
・週次で必ず確認P1、P2を確認する
これは1on1を利用しましょう
今後について
ある程度iCAREスタイルの評価シートが完成したと思っています。
今後、会社規模が大きくなれば、よりフィットする要素が多くなるでしょう。近しい仕事内容の同僚が増えるので、お互いの目標を意識し野心的な目標を設定していけます。逆にウィンセッションなどはより細かい単位で実施するなど工夫も必要になってくると思います。
繰り返しになりますが、ツールはあくまでツールです。会社のCREDOとValueを元に、定量的な目標づくりのを納得できるまでやっていきましょう!
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