プロダクトオーナーから見た開発チームの現状と課題
はじめに
iCAREは100名を超える組織になり、開発チームは40人弱の規模なりました。今期はとても大きなロードマップを掲げているため、まだまだ仲間が足りません。ex-CTOとして、現在はプロダクトオーナーの私から見た開発チームの現状と課題にフォーカスしてみたいと思います。チームの良い部分はCTOやVPoEやメンバーが書いてくれているので、この記事ではあまり書きません。
チーム構成
・CTO おぎじゅん
・VPoE トシ
・シニアマネージャー 2人
・EM/TechLead 3人
・上記以外の正社員(シニア・ミドル・ジュニア) 17人
・パートナー 8人(週1〜フルタイム)
・技術顧問 3〜4人(週1程)
・(採用決定者 +4人)
今のリーダー陣はどんなメンツ?
今の開発チームができたのは2017年です。そしてこの2017年組の3人(VPoEのトシ、EMのイッセー、TechLeadのウッチー)が、Carelyのコア部分を作ってきました。元々3人はゴリゴリのエンジニアであり、Carelyのメイン機能である健康診断、過重労働、ストレスチェックを2018年に作り直してもいます。そして、チームのカルチャーも彼らが作り、引っ張ってきてくれています。
デザインマネージャーのアオキが2018年に入り、チームとプロダクトの魅力がどんどんアピールされ進化していきます。今年の頭におぎじゅんさんが入り5月にCTOとなりドライブがかかります。僕が Marvelous時代にお仕事していた岩崎さんも今月からJoinしてくれて、更に組織化がうまく進むと感じています。(マネージャー陣の対談記事はこちら)
ジュニア層が一気に増えた
ここ数ヶ月で、実務未経験者やジョブチェンジしてエンジニアになったメンバーなどが多く入ってくれています。みんな地頭が良く、世の中に役立つサービスを作りたいという熱い思いを持ってくれています。今はネット上に色々な情報があるとはいえ、基礎力はかなり高いので正直驚いています。ベテラン勢にも良い刺激になってるようで嬉しいです。
「DEV DRIVEN」というチームクレド
これは2018年にできた開発チームのクレドです。
サブタイトルに「組織を飛び超えて、アジャイルなプロダクト開発を実践しよう!組織文化も開発者から発信していこう!」という言葉にあるように、言われたことを実装するんじゃなくて開発者みずからがユーザーの要望を理解して設計段階から入ろう!そして会社全体のカルチャーづくりにも積極的に参加しよう!という思いが込められてます。組織がある程度大きくなった今でもこの精神は受け継がれていると思います。
チームの課題は?
・評価項目・キャリアパスの明確化
会社全体のOKRに加えて、エンジニア・デザイナー職種毎の評価項目は作りましたが、今の規模にはマッチしてない部分も多くなってきたと思っています。キャリアパスをもっと明確化していくことが必要でしょう。(私が以前に作ったものはもう古くて状況も違うと最近言われておりますが、その通りかなと)
・EM/TechLeadに負荷が集中
まぁ、イッセーとウッチーなんですが、2人には大きな開発実装もしながらメンバーマネージメントもやってもらっているので負荷が高いです。ここは役割を明確化&分担しないとですね。物理的に足りない部分を担ってもらう方が必要です。
・ミドル層が少ない
ジュニア層が増えたので彼らのより近い存在で目標になる方が必要です。また、プロダクトロードマップにある多くの機能実装や改善を裁量を持ってガンガン実装してくれる方が必要です。(内容は後述)
・プロマネ的な能力を持っている人が少ない
これはマネージメントに興味があるメンバーができれば良いので全員ではないです。一般的にエンジニアやデザイナーはこの言葉を嫌う傾向がありますが、事業全体で見たときに、特にCSと機能開発や改善をスピーディに効率よく実施するには必ず必要な能力だと思っています。あとは、自分達が無理せず計画的に開発できるためにも必要ですね。
・まだまだ耳の痛いことが言いあえてない
開発チームから離れた私から見ていても、仲の良いチームだなと関心しています。ただ、ちょっとやさしすぎるかなと思う時もあります。相手へのリスペクトを持った上で、相手の成長と事業の成長のために耳の痛いことも言い合うことが大事です。今後は、より強いメンバーがどんどん入ってくるフェーズです。強いひとはとにかく貪欲です。もっともっと自分を成長させたいので、しっかりと言い合える関係が必要になってくるでしょう。
システム関連の課題は?
・コア部分の改善
・ログイン、認証周り
・権限(ロール)の作り直し
・部署の多階層化、メール処理の改善、などなど
ここは石野がビジネス色が強いCTOだったのでどうしても後回しにしてしまった部分で反省しています。今後のスケールに備えていよいよやらねばならないフェーズに来たと思います。
・QA
テストの網羅性がもっと必要ですし、QAチームとしてもまだメンバー1人状態なので全然手が足りないです。アクセスログによる傾向分析など色々な施策を実施していきたいです。
・その他
・セキュリティは当然の如く更なる強化が必要です
・インフラの強化も。そろそろレスポンスが目立ってくるフェーズになってきました。今はオールインワンのシステム構成なので、ここも分割していくなり方針を決めて取り組んでいかなければいけないフェーズに来ています。
プロダクトの課題は?
今のCarelyのフェーズとしては、健康管理システムとしての使い勝手を磨き上げてるのはもちろんですが、データを使っての健康状態の可視化や分析という部分にも力を入れています。最近リリースしたタグ機能を皮切りに、色々な分析ができるようにしていくおもしろいフェーズですが、ここの詳細設計をするメンバー、そして機能がリリースされた後のユーザーとの伴走をどうしていくかを考えるメンバーが足りてません。
また、私のプロダクトオーナーという役割も、今後移譲していかなければいけません。一部は移譲していますがまだ足りないと思っています。ここを担ってくれる方、または私の元で勉強しながらプロダクトオーナーへ成長してくれる方も探しております。
直近の開発案件では、健診予約、特殊健診、新チャット機能、API、カレンダー連携、情シス権限、個人カルテ....... 多すぎて列挙できないほどです。来季の開発に見送ったものも多くあります。従業員向けUI改善もしたいですし、やりたいことがいっぱいありすぎるのが課題と言ったとこでしょうか。(長期目線ではもっと構想があるので、まだやりたいことの半分も行ってないと個人的には思ってます)
最後に
いかがだったでしょうか?
正直、プロダクトもチームも課題がいっぱいでロードマップもぶっちゃけ遅延状態です。
ただ、忖度なしに言うと、本当に気持ちの良いメンバー達が、本気で良いものを作ろうとしてます。これは開発との接点が多いCSのメンバーはもちろん、他部署がみんなそうです。
世の中には多くのスタートアップがありますが、今のiCAREの組織規模とプロダクトフェーズでしか経験できないことがあります。大きな裁量を持って大きな開発をスピーディにできるのは今しかないです。将来、自分のチームを作りたい・引っ張りたいと思っている方も、このフェーズの組織成長を担う経験はとても大きな糧になると思います。
こんなiCAREの開発チームに飛び込んでくれる仲間をお待ちしております。