ジャズピアニストの「エモい」
まずジャズとは、
瞬間芸術の最高峰であり
即興の中で生み出される音の世界は
あらゆる理りが表現されている音楽だ。
初めまして。僕はジャズピアニスト、作曲家として活動しています。 ジャズ留学で4年間ニューヨークで生活しました。 今回は「エモい」をジャズピアニスト視点から考えてみようと思います。 お付き合いして頂けたら幸いです。
ジャズとは
ジャズは19世紀初頭、アメリカの黒人奴隷から生まれた音楽。
アメリカの歴史に大きく影響を受け、アメリカの社会問題とともに形を変え続けている音楽。
今でもなお、新しい音楽が生み出され続けている。
ジャズはコード(和音)の深さ、進行と即興(アドリブ)が大きな特徴で
特に即興(アドリブ)は、様々なジャンルがある音楽でも秀でたもので、最も自由な音楽といえます。
今ではクラシック音楽やストリートのカルチャー、様々な国の音楽、民族音楽とも融合しジャズと一言で言っても多種多様です。
ジャズのエモい曲
「エモい」の中にも様々表現があると思いますが僕の主観から何曲かエモい曲を紹介しようと思います!
音楽的な「エモい」と僕の感情的な「エモい」が混同していますが、そこはご愛嬌で楽しんで頂きたいです!よろしくお願いします!
◯ Moment's Notice - John Coltrane
まずジャズを語る上で外せない人物の一人、ジョン・コルトレーン。その代表作から一曲。
この曲はまさにジャズの最盛期の名曲で、ジャズマンが作ったスタンダードでも「エモい」曲の代表だと感じる。
曲のAパートのリズムのキメとII-Vの進行から、BパートのIVm-Vm7b5 V7/IV-IVM7のコード的にもメロディー的にも広がるBパートは「エモい!!!」と言わざるを得ないと思います!
もちろんNYにいた頃もセッションなどではお馴染みの曲でエモいソロがなかなか取れなく練習した僕にとっても思い出深い一曲!
◯Place St. Henri - Oscar Peterson
鍵盤の帝王Oscar Petersonから一曲!
僕をジャズの道に連れてった一人です!
こんな軽快で楽しいピアノがあるんだと衝撃を受けました!
曲のスケール内で下がって上がるコード進行が特徴的でエモいです。ソロは本当に圧巻でこのドライブ感の中にぼくはエモさを感じてしまいます。
◯Ode - Brad Mehldau
そして大好きなピアニストの一人Brad Mehldauからこの一曲。
彼の音楽は年を追うごとに情緒的になっていると感じます。このアルバムはピアノトリオの一つの形の完成形では無いかと思えるぐらい美しいです。
静かなピアノのモチーフから始まってドラム、ベース、ピアノの3つが本当に一つのように感じれます。ソロは本当に美しいなと感じます。
曲を通してエモいです!!
作曲に使えるエモいコード!
エモい曲を紹介しましたが
せっかくならば、ぼくが曲を書くときに使うエモいコード進行を紹介します!
まずはIVmaj7
キーがCのときFmaj7ですね。
これは言わずもがないいコードですね!
IVmaj7をどこで使うかがある種ポイントかなと思ったりして曲を書いています。
さらに4度に行くII-Vを前に置くとさらにエモさがアップします!
そしてIVm7
このIVmaj7をIVm7に置き換えると一気に情景が変わります。
キーCでいうとFmaj7ですね!
これもまた素晴らしくエモい!
これはモーダルインターチェンジの一つで(クラシックで言う借用コードと言いますが)他のスケールから用いたコードなので曲の幅が広がります。
最後にbVIImaj7
モーダルインターチェンジはエモさを多分に含んだコードたちですが
ぼくが特に好きなのがbVIImaj7です。
キーCでいうとBbmaj7です。
これはもう本当に大好きなコードでぼくの曲には大概こいつがいます。
これだけあればぼくはエモくなります。
とだいぶ主観的な考察になってしまいましたが
ジャズを楽しみ、作曲のヒントになって頂けたら嬉しいです!!
お付き合い頂きありがとうございました!
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