社会と関わる環境を整備する
人はひとりでは生きていけない
人はひとりで生きていけないので、必ず社会生活を営むことになります。
そのなかで、暴力的な中傷を受けたり、デリカシーのないコミュニケーションをとられたりすると、しだいに人間関係に疲れ、距離をおいてしまうことがあります。
そして、ときには心を病んでしまうこともあります。
社会との関わりから悦びを感じてもらう
協会の会員さんは、なんらかの専門的な知識や技術を獲得したくて、協会の講座を受講します。
したがい、多くの協会では、もっと大きなカテゴリーではセミナー事業の経営者は、専門的な知識や技術を教える講座を提供しています。
けれども、私が理想とする”美しい協会”というのは、知識や技術を教えるだけの協会ではありません。
平たく言えば、深い知識や高い技術は自分で極めてもらえばいいです。そこまで協会で教えなくていいです。その道の奥行きは、自分で気づき、深めてもらいます。
協会が会員さんに対して提供する講座の価値は、
「その資格をとったことで、あなたは誰の役に立つのか?」
「その資格をとったことで、社会にどのように還元するのか?」
を問い、言葉にしてもらい、行動を促すところにあります。
そうやって、協会が会員さんたちに社会に関わるように導くことです。
社会をもう一度信じてみる
社会と関わるなかで、自分の役割を実感できると、承認欲求が満たされます。自己重要感が得られます。
誰かの役に立っている、という実感ほど、嬉しいことはありません。
そういう社会との関わりから得られる悦びの感情を会員さんたちに経験させてあげる環境づくりは、協会だからできることです。
そういった醍醐味があるにもかかわらず、知識や技術を教えることに躍起になっているのは、非常にもったいないことです。
社会との関わりを重ね、自信が甦ってきた人は、社会に対してもう一度信じてみよう、という気持ちになります。
そういう環境を整えることが大事になってきます。
チャレンジできる余地がある
僕はそれが実現できるできないは、関係ないと思っています。
自分の将来に、そして社会の未来に、チャレンジできるロマンの余地がある、って思えることが大事なのだと思っています。
インセンティブのない活動から得られる感動
人は社会生活を営むなかで、インセンティブ(報酬)を求めるようになっていきます。
高い賃金、出世、セレブリティ、アカデミックの地位、社会的な評価、人気タレントなど、そういった人物になることを目指します。じっさいに目指さないにしても、憧れを抱きます。
けれども、こころが満たされる真の幸せを感じるときは、やっぱり、誰かの役に立てているという実感からくるものだと思います。
ゆえに、協会では会員さんたちに、インセンティブでない活動から悦びの感情を得られるよう育んでいくことが求められます。
吉岡岳彦