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データドリブンで動く組織を作るために何年必要?

こんにちは、よさそう®です。

仕事がらクライアントや知り合いから、タイトルのまんまのご相談を受ける機会が時々あります。そうしたご相談を受けたときに話していることを、まとめてみます。

1年、3年、5年

私の経験の範囲でお話すると、データ分析に基づく組織に変わっていくのに必要な時間は、組織によってバラバラです。

早ければ1年、普通の組織で3年、かかるところは5年、そしていくらやっても変わらない組織、といった感じです。

当たり前のことですが、組織の能力として、変化の受け入れやすさと直感への依存度が大きく関わってきます。

つまり変化を受け入れやすく、直感への依存度が低い組織ほど、早くデータ分析による意思決定を受け入れていきます。一方で、変化の受け入れが苦手手で、直感を信じる組織ほど、データ分析による意思決定を受け入れられません。

それで私が経験したさまざまな場面で見てきたのは、短くて1年、長いと5年、無理なところは変わらない、という印象があります。

ただ、これで話が終わってはなんなので、どうしたら少しでもデータ分析による意思決定を受け入れられるようにできるか?を話します。

確実に勝てることを見つけ、小さな成功体験を作る

私は大学院でチェンジマネジメントという手法を学びました。チェンジマネジメント、すなわち変化をどうにかして起こす、が学べるという点に非常に興味を覚えつつ、”変える”くらいだからすごいパワーを使うのかと思っていました。

ところが、世の中で起きている組織上の変化は、そんなにものすごい豪腕パワーだけで押し切っているのではないことを学びました。

「小さな成功体験を作る」、これがチェンジマネジメントの第一歩としてとても大事です。人や組織は、とんでもないことがないかぎり現状を変えたがりません。変わっていくには、「変わったほうがなんだかよさそうだ」と思ってもらうことが重要です。そのために「小さな成功体験」が非常に重要になります。

そして一歩目のチャレンジが失敗すると、「あーあ、やっぱりだめじゃん」と思われて、変化を起こせなくなります。だから、1つ目のチャレンジは「絶対に成功できると確信できること」からはじめます。

そのためにデータ分析が大活躍します。データで見ていくと、明らかにおかしいポイントがいくつか見えてきます。そうしたポイントを見つけたら、手を付けやすく、失敗の可能性が低く、既存社員を傷つけることなく、短期間で成果を出しやすい改善点を特定します。

特定できたら、改善プランを詰めておきます。詰めておくと書いたのは、すぐに実行するのではなく、頃合いを見計らって、最善のタイミングで実行するためです。では、その頃合いってどう見計らうのか?について。

データ分析を支持してくれるフォロワーを見つける

ズバリ、データ分析による変革に賛成してくれるフォロワーを見つけられたら、頃合いです。

データ分析による変革を一人で進めようとしても、まったくうまく行きません。若かりし頃、一人で突っ走ったものの失敗した経験がありました。そもそも組織は変わりたがらない、業績が悪いときならまだしも、比較的好調な間は「え!なんでやり方変える必要あるの?」という空気感で覆い尽くされています。そんななか一人「これからはデータ分析で!」と叫んでいるのはドン・キホーテのようなものです。

だから、いっしょに頑張ってくれる人を見つけることがとても大切になります。どんな組織にも大きな声ではいわないけれど、いまの状態がおかしいと思っている人がいるものです。だけどきっかけがなくて動き出せていない。もしくは停滞感を感じていて、これまでにないことをやってみたがっている人がいるものです。こうした人を見つけてきて、データ分析に基づく小さな成功体験づくりの話をもちかけてみます。

もしそれで乗ってきてくれて、さらに数人の同じように賛同してくれる人が見つかってきたら、それが頃合いです。そのときがきたら、一気呵成に進めていきましょう。

そして短期間で小さな成功を実現してみせることで、組織の空気感に少しゆらぎを生み出していきます。ゆらぎが生まれてきたら、小さな成功をいろいろな組織で実現していき、データ分析による組織運営の有効性を示していくのです。これがじわじわ浸透していくと組織は少しずつ変わっていきます。

むすびと参考文献

ということで、今回はデータ分析に基づく組織の変化について、組織の感度と変化に要する時間、そしてチェンジマネジメントに基づいた組織変革の進め方を書いてみました。

今回まとめた内容をさらに深掘りして知りたい方にはこちらの書籍がおすすめです。

この記事があなたにとって少しでもお役立ちになれば幸いです。

それでは、また。

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