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パンみみ日記「宅配もしかしてプレゼント現象」

好きなnoterさんたちに憧れて、日記を始めました。いつもは明確に書きたいことが浮かばないと文章にできない。それなりに中身がないと投稿できない。

けれど、日々のできごとをかき集めたのなら。パン屋に置いてある、パンの耳の袋のように。日常のきれはしを、まとめてどうぞ。5個くらいたまったら店頭に置きます。名付けて「パンみみ日記」。

10月18日(火)
会社に行くと、半月板を損傷して休んでいた後輩が松葉杖で出社していた。久々なので、大丈夫だったかい、と声をかける。

「営業先に行けないんで、よさくさんにおんぶしてもらってもいいですか?Go Goよさくさん的な」

ケガ復帰の第一声がそれか。特に最後のよくわかんないんだけど。けれど、元気そうでちょっぴり安心した。

10月19日(水)
会社。半月板の後輩が近くに座っていた。松葉杖は外れたものの、片足はまだ上手く動かせないみたい。

後輩がぼくに質問しようと、キックボードさながら片足でイスを漕いで近づいてくる。質問が解決すると、また床をキックして戻っていく。

「もう1個、聞きたいことありました」とまたイスをキックボード化させる。懸命にイスを漕いでいる。大変そうだけど、一生懸命さがちょっとかわいい。

10月20日(木)
しばらく歯医者に行っていないので、予約の電話。気になる歯を聞かれたので、奥歯と答えた。「上下左右で言うと、どこですか?」と聞かれる。

普段、鏡越しで歯を見ているため(右と左って、どっちから見てのことだ…!?)と混乱。シンキングタイムをたっぷりとった挙句、

「下ではあって…右頬じゃないほうです」と回答。旗上げゲームなのかな。すごいクールに「左下ですね」と即答された。

奥歯がツーンと痛んだ気がした。


10月21日(金)
仕事終わりによさこいの練習。金曜日の1番疲れているタイミング。残った体力を踊りにぶち込むのは、一周回って気持ちがいい。

メンバー募集のため、SNSにもっと練習風景の動画を上げよう、みたいな話になった。とりあえずスマホをスタンドにつけ、撮影スタンバイ。

体力強化のため、踊りの前にみんなでスクワットをした。こちらを練習風景として撮影。

練習後に動画を見返した。アラサー数人が「いーち、にーい、さーん」と淡々と腰を上げ下げしている。こんな動画で誰が体験練習に来るのだろうか。とりあえず共有した。

スクワット大好きマンとか来たらどうしよう。


10月22日(土)
行きつけのパン屋へ。大好きな店すぎて、毎週行っている。最近は商品が秋っぽくなってきた。中でも、スイートポテトが美味しそう。

しかし、スイートポテトは600円もする。高すぎだろ。他のパンは普通の値段なのに、スイートポテトだけ特別扱いなのだ。逆に「そんなにうまいのか」と気になるけども。

さすがに600円は出せないよね、とスルー。けれど、このスイートポテトの販売が終了して、冬に突入したら。想像を絶する後悔に包まれてしまう。何を糧に冬を乗り切ればいいんだ。

「男になるしかない」

強い決意とともに、トングでスイートポテトを鷲掴みにする。胸を張ってレジへ。もう、表示される600円にもひるまない。

家に帰り、オーブンでチンして食べた。たまげるくらいホクホクで、とびきりおいしかった。今年の秋はやりきった。


10月26日(水)
仕事終わりに歯医者へ。久々に「自動で紙コップに水が注がれるマシン」を見てドキドキ。

子供の頃、マシンを初めて見たときのことを思い出す。(1回で水を使い切らないと、次に注がれた時に溢れてしまうのでは?)と怖くなっていた。

「すすいでくださいね」と言われるたびに、コップの水を全て口に含み、ゴキュゴキュ。苦しい。なんでこんなに大変な思いをしなきゃならないんだ。歯医者は理不尽だ。

…そんなこと思ってたな。だいぶ、とんちんかん少年だな。いや、同じこと思ってた人いない?


10月27日(木)
ぼくの会社では、ノートPCを社外に持ち出すときと、持ち帰ったときに承認がいる。持ち帰り承認は他人であれば誰でもいいので、システムで承認依頼を送るのだ。

半月板の後輩が近くにいたので、声をかける。

「パソコンの持ち帰り申請送るから、承認お願いしていい?」
「いいですよ。え〜承認するの初めてだからな〜ドキドキ。否認してもいいですか?」
「めんどくせえな」
「承認か否認か、ランダムで押しますね。開いてからのお楽しみです」

パソコンの持ち帰り申請でこんなに楽しめる人、初めて見た。


10月28日(金)
帰宅し、ポストを開けると宅配便の不在票が。最近、通販で何も買った覚えがない。なんだろう。もしかして、実家から何か送ってくれたのかな。

しかし不在票の送り主には、全く身の覚えがない。も、もしかして、誰かからのプレゼントてきな?そんなわけないか。でも何だろうな〜。ワクワクしながら宅配ボックスのダイヤルを回す。

ボックスから、小さな段ボール。鼓動が少し弾むのを感じながら、手に取る。目に飛び込んできたのは、こんなメッセージ。

「『見る』という日々の経験を、もっと素敵なものに。」

なにこれ〜!!

と思ったらコンタクトレンズだった。そういえば3日前に頼んだわ。プレゼントでも何でもなかった。

誰かこの現象に、名前をつけてほしい。

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