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冬の海辺|短歌



さざなみに洗われ転がるまるい石 蹴飛ばし届くか遠く灯台


波打ち際、走り去る大型犬 しっぽの影がゆらゆら揺れる


髪をさわる 風が吹いては何度もさわる 意味はなくとも必要だった


地平線、コートの裾がなびいて消える 小舟の青、灯台の白


つよく吹く潮風に目がしみる 滲んだ目尻はそのままでいい


焦がれていた、ファインダー越し橙の陽 輪郭ぼやけて夢うつつ日和


さよならと言わないままで手を振った 絡まる髪に潮の残り香


冬空に滲む月光 針の色 わたしの真ん中ちくりと痛い

「冬の海辺と面影」をテーマに詠んだ短歌を時系列順に並べ替えてみたところ、なんとなく連作風になりました。


おまけ〜ボツにした短歌〜

潮風に触れたこころがちょっとしみる 小舟の青、灯台の白

絡まった髪、潮の残り香 灯台の白がまつげに映る

暮れなずむ橙の空に乳白色 飛行機雲が伸びては消える

黒いまつげ、灯台の白 絡まる髪に潮の残り香

「色・髪・におい」に重きをおいて詠んでみた歌たちです。リズム感がしっくりこなかったり内容が煩雑に感じたりしてボツに。どれを採用するかかなり悩んだのでここで供養!


俳句

白昼の残月浮かぶは寒空の海

授業のために俳句も一句詠んでみました。難しい!


以上、授業のために作ったけれど提出できなかった短歌と俳句たちでした! 最近、短歌を詠むことがとても楽しいです。いっぽう俳句は、とても難しく感じました。

短歌では心情の描写やある程度ストーリー性を持たせることに楽しさを感じるのですが、俳句は風景を淡々と詠まなければならない印象があり、奥行きを持たせるのが難しかったです。うつくしく風景を詠む力を磨きたいので、日頃からたくさん観察をするようにしたい。ぎゅっとコンパクトな言葉のなかにも、ぐっと惹き込まれるような言葉を散りばめられるようになりたいです。

短歌に関してはこれからもっと勉強して、楽しみながらたくさん詠んでいきたいと思っています。アイドル短歌以外の短歌も詠んでみよう! と思えるきっかけになりました。わくわく。

お読みいただきありがとうございました!

2023/12/20

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