悪戯神様と天の子の冒険聖書42
私は3番目の頭に黒いセンター分け模様の猫を指して
「ハチワレ!」
と答えたら盛大な拍手の喜びの声が沸き上がった。
「流石は神子様なんとも賢くあられる!誰かさんとは大違い。こんな私ごときが試すような真似をして大変申し訳ない。立ち話など尚更ご無礼、直ぐにお部屋にご案内いたします。」
とイッカに導かれて広い扉のある部屋に入っていく。
客間かな?
部屋はスッキリと整理整頓されて、中央に黒い木のテーブル、周りには黒革のソファーが並べられている。
天井の照明は花の形をした可憐なシャンデリアだった。
「さあ、おかけになってください。」
と、幼い姿なのに神だからと1番良い席に座らせてもらった。
「粗茶ですが。」
シダはお茶を急須ごと持ってきた。
「あ、お構いなく。」
私がそう答えたらシダは深々頭を下げて部屋を出ていった。
その向かいにイッカが腰掛け話し始めた。
「私達は命の森を守る精霊でキノモリと言います。様々な命を司るこの森には他にも様々な精霊達が暮らしているのです。昔むかーしのある日幼菌だった私は森の奥でクヨ様に拾われ育てられました。1人では寂しいだろうと私は子を託されました。こうしてヒャッカとセンカとマンカが生まれました。そのご様子をご覧になっておられたテラ様とスオ様が大変羨ましがり、生まれた人のうちヒャッカはテラ様に、センカとマンカはスオ様に託されました。更に、クヨ様は修行している大小の幼菌をお持ち帰りになり小さい方、チョウカをテラ様にお譲りになり、ご自身は大きい方ジッカを育てることになりました。こうしてキノモリが命の森の中で管理する立場を得ることが出来ました。」
つまり、偉くなれたってことよね。
自分に出来るお礼はノートを充実させることです(^_^)a