すきのはなし

 初対面の人とか、それほど親しくない人との会話で話題に困ったときに「好きなもの」の話をふられると困る、自分の好きなものはあまり大衆向けでないことを理解しているし(オタク気質もある)、それを好きだと告白すると、どうして?どこが?きっかけは?と入社面接の如く質問されるのでとても困る、そして普段から好きなものを自ら語るタイプでもない(好きなものの話をする人はきらきらしていて尊いなぁ、と思いながらただ聴くのはすきです)

すごく好きなものってなんとなく、直感で、たぶん他人には理解されない一瞬で、好きになったのだとおもう、だからその時の感情はヤバい!とかエモい!神!みたいな馬鹿っぽさ全開な純粋なもので、適切な言葉はないのでは?相手に伝わる言葉に当て嵌めていくうちにきっとそれは無味無臭のわたしじゃなくても言える感想になってしまう、好きになった側は感情的になって他人に理解されなくても好き!を貫き通せばいいとおもう、それはすごく尊くて、誰にも否定されるべきではないよ

好きになられた側はその感情をどう受け止めていいのか、受け止めているのかわからない、きっと作品を生み出す人たちなら作品を愛してくれてありがとうとか、自分と作品を区別することができるのだろう、けれど好きを向けられているのが自分自身だった場合(主に恋愛)、わたしはその感情を理解できない、その人のなかにイマジナリーなわたしでも居るのではないか、それくらい自分というものがわかっていない、他人に嫌われるよりは好かれる、というよりは嫌悪感を抱かない人でいたいとはおもう、好きがわからないのはきっとわたしが人をLOVEの意味で好きにならないから、きっかけがわからない、さっきは直感で、とか言っていたけれど、それは一方的に愛せるから、相手に認識してほしくないから、でも人間関係における好きは謎だらけです、人間として良い人だなと近づくと自分に気があるのではないかと勘違いされて気持ち悪くなったり、周りが勝手に良い仲だねとか言ってきて気持ち悪くなったり、ただ人間として好き合うのは難しいことですか、男女の友情は成立するのとかLGBTだとか、広げたらキリがないです、まだその辺りは理解しきれていないので書けません、人間はすきだ、でもあなたのことは嫌いだ、アシタカ撃沈!そんな気持ちにいつもなります

好きな人がいないわけではない、けれどその好きは男女で差がなくて、その先がない、だから好きを向けられると困ってしまう、どこがすきなの?なにが?どうしたいの?友人に恋愛相談をしていると、いつの間にか自分のことなのに第三者目線になっているのはおもしろくて、人間ってわけわからん!ってなります

作品をまとめて本にしたいです。よろしくお願いします。