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拡張と裏方

ラジオ制作会社の10周年イベントに参加した、こうして書くと会社のちゃんとした式典みたいでおもしろい、実際はその会社が担当している3つのラジオ番組のパーソナリティたちが10周年をお祝いしつつなんやかんやおもしろをやるというたのしいイベント、わたしにとっては初めてで最後になるであろう中野サンプラザでのイベント
中野はサブカルの聖地といわれているけど、訪れたのはたぶん人生で二度目、一度目の記憶はひどく曖昧でブロードウェイの喫茶店に行ったことだけは覚えている、それはそうと中野サンプラザって駅からすぐなんですね、Googleマップ片手でも迷子になる方向音痴でも辿りつける優しさ
今回のイベントでは、その会社の社長のアクスタが販売されていて、アクスタ流行りとはいえ芸能人でもない社長のアクスタを誰が買うの、どこに飾るの、しかも同じく販売されている声優のアクスタよりサイズは大きいし値段も高い、わたしが推しているラジオ番組ではお馴染みの社長だけど、他番組のリスナーは理解できるの?と、とにかく疑問と不安だらけだった、が、なんと、物販開始2時間で完売のアナウンス、予想以上に待機列が長く寒空の下立ち続けていたあの場の全員が驚いただろう、ちょっと歓声と拍手もあった、完売おめでとうと、Twitterで検索すると社長アクスタと記念撮影したツイートがあっておもしろかった、購入したひとが集まっていたところを目撃したのだが、すごくシュールだった、29cmの、わかる人しかわからない素人のアクスタ、眼鏡にスーツの社長のアクスタ、それに喜ぶ女の子たち、こわい、でも完売おめでとう
肝心のイベントの詳細は省く、わたしが書かなくても「エクステンドフェス」で検索かければツイートがたくさんでてきます、若手芸人並みのテンションで登場した中堅声優のあのふたり、企画の回答が偶然被ったあのふたり、番組別に持ち込んだ企画がいちばんどうかしてたあのふたり、とにかくずっとたのしくて、マスクの中で笑ってた、頭をからっぽにしてたのしめる、エンタメって最高、エンタメは明日を生きるための糧である、それを届けてくれた彼らも最高にかっこいいし、文化放送エクステンド最高、15年、20年と続く会社であってください


10周年イベントから2時間半後、そのあいだに高円寺の喫茶店で休憩して、中野に戻ろうとしたらうっかり反対方向の電車に乗るミスをして(たった一駅なのに間違える電車音痴)、おなじく中野サンプラザで開催されたラジオ番組のスタッフオンリーイベントに参加した、パーソナリティの声優2人は出演しないのである、構成作家やサブ作家、ディレクターやプロデューサーその他数人の関係者だけが出演する謎イベント、全員素人、司会進行も素人、そんな彼らを目当てに二階席まで埋まる会場、キンブレを振る観客、異様、でもそれが成立してしまうのがこのラジオ番組だ、観客のリアクションがぴったり揃う安心感、笑いのツボが似ていると安心します、ここでのエピソードトークや企画もとにかくスタッフたちが番組を愛して、たのしんでつくっていることが伝わってきて、リスナーとしてとても嬉しかった、視覚的ラジオと度々いわれるこの番組、ラジオ収録時やその他の場面で記録と称してはカメラをまわす社長、ラジオなのに映像、どこにも流さないのに撮影、この規模が拡大すると全国上映の映画になったりする、でもそこにおさめられている映像たちはホームビデオみたいにあたたかくておもしろくて、そんな空間やパーソナリティ、スタッフたちでつくられる30分間のラジオは最高に決まっている、(ラジオは)毎週必ず会える関係、と15周年イベントでパーソナリティが言っていた、その30分間の為に一週間、日々を大切に過ごしていく、電波にのって届けられる彼らの最高にたのしい30分間を、これからも受信していく

作品をまとめて本にしたいです。よろしくお願いします。