あと1点に泣かない、宅建一発合格日記 【半年 一発 安全圏】で合格するまで

•はじめに

「あと1点、あと1点さえあれば」

失業を経験した時、在職中を振り返ってみると、私には何も残らなかったなという感覚に陥りました。
そこで次は何か形に残るものが欲しいなと。
それに死ぬまでにやり残したことは何かなと。思いついたのは英語と士資格の取得でした。
大学時代の英語は散々なもので、Toeic280-300くらい。
ずっと思っていました。
「英語って本気でやっても出来ひんのか?いや、本気でやったら出来るはず」
そこでTOEICに再挑戦することにしました。結果
約半年で独学でスコア620まで伸ばしました。
(詳しくは[完全独学]英語嫌いでも半年でTOEIC®︎280→620点にUPした件の備忘録)

次は士資格の取得だなと。
実は私は大学時代は法学部で行政書士試験に挑戦したことがありました。結果は不合格。あと一問で合格のところまでいったのですが、不合格は不合格。結局は尻切れとんぼとなり、資格取得は出来ませんでした。その時思ったことが冒頭の言葉です。
「あと1点、あと1点さえあれば」

それからかなりの月日が経ちました。

人生をやり直したい。
今なら出来るかもしれない。
そう思って再度行政書士試験の過去問を見てみたのですが、、、
なんか違うなと。当時とは状況も違うしと。
新しい何を探していたところ、同じ士資格の宅建を見つけ、令和4年度に初めて受験することにしました。

結論としては令和4年度の宅建試験に合格しました。士試験のリベンジを果たせました。
学習期間は半年、受験回数1回、自己採点は43点でした。

内訳            間違えた問題
権利関係    10点/14点   問4,6,7,9
法令上の制限   6点/8点             問16,21
税法                         3点/3点
宅建業法    19点/20点           問34
免除科目     5点/5点
         計43点

合言葉は半年、一発合格、安全圏
特にこだわったのは一発合格です。
一発合格にこだわるということは「ボーダーライン上にいてはいけない」ということです。
どんな試験が本試験で問われても毎回40点以上取れる力を身につける。
安全圏に行く。

安全圏とはボーダーラインを超えた所というイメージです。
合格基準点が過去10年間で一度も40点以上になったことがないことから40点以上は安全圏と私が勝手にそう呼んでいます。

当時の私は
全く右も左も何も分からない手探りの状態でした。私自身不動産業に勤めている訳でもなく、周りにもそんな人はおらず、宅建について教えてくれる人は一人もいません。疑問だらけでした。

どんな試験なのか?
独学って可能なのか?
学習方法は?
難易度は?
などなど

この記事では特にこれから学習を始める方やこれら疑問を持っておられる方に「あと1点に泣かない」を中心に
「どうすればボーダーラインを越えられるのか」「安全圏にいけるのか」
気づいたことを記してみたいと思います。受験者合格者の一例として少しでも参考になれば幸いです。

本書は全て体験を元にした主観を書いています。当時の私が思っていたことの備忘録であり、(特にスクールでの学習内容等については)事実と異なる点もあるかもしれませんが、ご了承下さい。
また、登場する人物、団体はすべて仮名とします。
誤字脱字あるかもしれませんが、ご了承ください。

•本試験までのスケジュール

3月 テキスト選び
3末ー4月 テキスト3周
5月 一問一答
6-7月  過去問+解説
8月   スクール 問題演習
9末-本試験まで 
     問題演習+模試
10/16 本試験


•やるべきかやらざるべきか



私にとって士資格へのリベンジとなる宅建試験挑戦を前に、私は悩んでいました。

そもそも挑戦すべきかどうか。

そこで宅建試験について自分なりにざっくりと調べました。
合格率は約15%前後、
不動産業界に勤めている人等は条件を満たせば5点免除がある。
主任者から士資格になった。
その関係で難易度は上がった?らしい。
権利関係(民法など)が問われる。
年に一回、10月第三週目の日曜日に行われる。
2時間で50問の4択マークシート
この試験は競争試験で、点数の上から約15%までが合格となる、そのため合格基準点は毎年上下する。
過去10年で一番高い時で38点。
低い時で31点。

調べてみてこう思いました。
この合格率は5問免除の人も含んだ合格率なので、私のような5問免除のない受験生の合格率はもう少し下がるんだろうなと、ハンディだなと。

また士資格になったこと、コロナ禍でみんな資格を取りにくるので競争率は上がるのかな?と。(実際は令和4年度の申込者数は昨年より減りました)

民法は大改正があったので学生時代に学んだことは逆に邪魔になるかもなと(幸いにも学生時代に学んだことは程よく忘れていました)

•過去問を見てみる


100人受けたら85人落ちる。
年に一回しかないのか。
 
かなり悩みました。
見極めたかったのは、
「一発合格できるかどうか」です
なぜ一発合格にこだわったのかというと、過去の失敗からです。

私は過去に士資格に失敗しました。
その要因の中でも大きかったのは、再挑戦の一年間モチベーションを持続できないことでした。
暗記科目が多いので、2.3ヶ月もすればほとんどきれいに忘れてしまいます。
その状態からまた勉強し直すことが私の性格上出来ませんでした。
失敗を繰り返さない。
これが一発合格にこだわった理由です。
そこでようやく過去問を見てみることにしました。
実際どんな問題が出るのか。
過去問は試験実施機関のホームページに掲載されていました。宅建 試験 で検索したら出てきました。




過去問をざっと見てみた感想は、何書いてるか全然分からへんなぁ
でした。専門用語だらけですし、
その時は大きく4分野あることも知りませんでした。
まぁ確かに難しいけど、本気でやったらまぁなんとかならんこともないこともないかもしれへんよな、うん、と何を納得したのか分からないあやふやな印象でした。
一言で言えば
もしかしたらいけるかも、でした。
ただ、この過去問を見たことは試験に挑戦する決め手になりました。
この試験内容で38点以上取ればほぼ落ちることはない、つまり受かるんだなと自分の中でイメージ出来たことは大きかったです。
全問マークシート4択ということで、記述式はなく、採点者によって採点が異なることもないのもいいなと思ったポイントでした。
この段階では、とにかくはじめてみようと思いました。

•独学かスクールか


この時点で三月の頭でした。試験まであと7ヶ月ちょっと。また悩みます。
独学か通学か。通学ならどこのスクールか。
私はまず独学ではじめてみることを選びました。理由は簡単。費用を出来るだけ抑えたかったからです。スクールについて調べてみると大体20-30万円前後することが分かりました。もっと安い所もあるみたいですが、総じてやっぱり高いなぁ、と。
正直まだ受けるか踏ん切りがつかなかったので、独学からはじめることにしました。(ただ最終的には独学を諦め、スクールに通うことになります。詳細後述)

•教科書選び


独学するにはまず教科書が必要でした。
そこで本屋さんに行って色々な宅建のテキストを読んでみて、実際に買ってみました。
最終的に選んだのが、「うかる宅建士速攻テキスト2020年度版」駿台法律経済&ビジネス専門学校編者(日本経済新聞出版)でした。
テキストがすごく読みやすいなと思ったのが決め手でした。
中古書店でたまたま見つけて購入しました。最新版ではなく、一年古いものになります。
ただ、自分でやっといてなんですが、最新版ではない古いテキストで勉強することはオススメしません。
なぜなら法改正などに対応していないからです。せっかく覚えるのですからテキストは最新版にすることを強くオススメします。
(筆者調べではうかる宅建士速攻テキストのシリーズは2021までしか出版を確認出来ませんでした。少し悲しい。)

まずはこのテキスト一冊を読む所から始めました。理由は「試験範囲の全体像を把握したかった」ためです。最初は意味がわからない所も出てきますが、とにかく読み進めました。どこから読み始めればよいかですが、まずは宅建業法からをオススメします。出題数が20/50問と最多ですし、他の試験科目に比べれば読みやすいです。合格者は満点から18点/20点中くらいはとってきますからここが苦手だと厳しい戦いになります。私も宅建業法を読んでみて、どうしても分からなければ試験挑戦から撤退しようと考えていました。あとは人それぞれだと思いますが、私は次に権利関係を読みました。権利関係は暗記よりも理解型の学習のため直前期に詰め込む訳にもいきません。ですから学習の早い段階でテキストを読み、全体像を把握しようと思いました。
法令上の制限は8問出題され、都市計画法と建築基準法から各2問ずつ出題されます。ここが難しかったです。普段馴染みがありませんから。用途地域の種類も一種とか二種とか住居とか工業とかややこしいなと思ってました。
3周くらい読み進めたところで、「うかる宅建士一問一答+予想模試2020」駿台法律経済&ビジネス専門学校編者(日本経済新聞出版本部)を解きはじめました。
やってて思ったのですが
英語の学習と似ていると思いました。

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