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がん相談支援者から当事者へ(その6)

退院後の治療は抗がん剤の飲み薬と点滴の併用。
1週間後の診察で今後の治療方針について説明があります。
が、その日は介護支援専門員研修のため私の代わりに妻が聞きに行ってくれました。

実は手術前に私が気になっていたのは研修会のこと。
介護支援専門員の研修会で毎年講師を担当しているのですが、その年は7月7日。
持ち時間は4時間。
あらかじめ先生に術後でも講師はできるか聞いたのですが、先生は大丈夫でしょう、と。
確かに術後管さえ外れてしまえば歩行もできたし、講師も可能な状態でした。

もう一つ講師を頼まれていたのは、がんの連絡協議会のようなところ。
がんになって利用できる制度について紹介してほしいという依頼でしたが、こちらは依頼を受けた時にはまさか自分ががんになるとは想像もできず、自分がその立場で話をすることになろうとは思ってもいませんでした。
結果的に自分自身の現状をもとに話をさせていただきました。

さらにこれも自分ががんになるとは想像もしていなかった4月に精神保健福祉士の通信講座を申し込んでいて、7月の土日はほぼスクーリングという日程。
こちらはいけるところまで行ってあとは来年にまわそうと思ってましたが、結果的に終了することができました。

と、7月はとにかく忙しい日程だっただけに、治療スケジュールがとても重要だったのです。

7月7日に妻が代わりに聞きに行ってくれ、治療が始まります。
私の治療はS-1+CDDPという方法。
1コース5週間でS-1を3週間飲んで2週間休薬、8日目にシスプラチンの点滴でした。
これを6コースを行うというもの。

何がしんどいって、シスプラチンの点滴の後の吐き気がすごかったです。
点滴は前日から3日間入院で行います。
点滴前から強めの吐き気止めを飲むのですが、この効き目が切れた後はとにかく吐き気。
吐き気で食べられない、食べないから便秘になるの繰り返しで、点滴後1週間で毎回3キロ体重が減りました。

病院に勤務していたことは幸いで、食べられないときはとにかく点滴をしてもらいました。
これは勤務場所に恵まれました

3か月で体重が15キロ減ってしまい、いったん治療中断。
1か月で体重を5キロ増やして治療再開。
白血球が上がらず治療中断。
戻って治療再開。
と、なかなか予定通りに治療は進まず、結局最後の服薬が終わったのが1年後の7月。
検査結果も順調で無事抗がん剤治療は終了し、あとは経過観察となりました。

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